epub3電子書籍制作作業メモ
今やってるepub3電子書籍制作仕事、というか作業に使ってるperlスクリプト類のメモ。
どのクライアントさんも、元データをいただいて、こちらでepub3ファイルに梱包するという作業。自分で原稿を集めて編集して、ということではなくて文字通り「電子書籍制作」で実態はファイル変換作業。
扱うのは、ほぼほぼ小説なのでデザインやレイアウトはシンプルなものばかり。
(以下はNDAに抵触しない、わたしの作業と使用スクリプトについて)
作業フローとしては
・事前確認
・変換作業
・事後確認
このために作って使ってるスクリプトは、元データ次第なんだけど、
事前確認に5本、変換作業に4本、事後確認に11本
だいたいこんな感じ。
元がひとの入力だし、表記表現の揺れがあったり、タイプミスもあるので、それをスクリプトでひっかけるために、確認用だけで16本のスクリプトが必要となっている。
最終的に目視するにしても、ひとの目視確認は信用できないので、スクリプトで対応できそうなものはスクリプトに任せたい…気がついたら確認用が次々と増えてきた。
もう大丈夫だろうと思っても、ひとのすることは例外処理だらけで、毎回何かある。
1)
原本がPDFの場合、pdf2textを使ってPDFとテキストを比べて確認。
PDFで見た目を調整されてる場合、元データのテキストと違いが出てしまう。違う箇所を引っ張り出して、元データを編集する必要がある。
2)
元データにスタイルが指定されている場合、どんな指定をされているのか確認。
縦中横などの漏れを防ぐためのすべてピックアップして確認をする。
3)
絵文字のチェック。
今どきはutf8なので機種依存についてはあまり気にする必要もないハズだけど、絵文字はさすがにアウト。エッセイなんかだとたまに入ってることがある。レアなケースだから目視で見落とすので、スクリプトにした。
4)
ルビのチェック。
ルビの使い方がわりとフリーダムなこともあって、これをルビにするの?というのを確認しておく。
5)
元データを変換しやすくするために、使わない部分を削除。
必要なのは本文部分で、それ以外が入ってるケースがあるのでスクリプトでカット。
その後、改ページの指定など手作業を入れて事前整形して変換用のテキストデータを作る。
6,7,8,9)
epub3ファイル群に変換する。
10)
半角文字の確認。
縦中横に指定されるべき半角文字列の確認。ついでに、感嘆符や疑問符の後ろに空白がひとつあるかないかの確認。
11)
半角縦中横のタグについての確認。
10で確認した箇所に意図通りのタグが当たってるか、あるいは意図通りタグが当たっていないことの確認。
12)
メタ情報の確認。
epub3に梱包するに当たっては書誌情報ファイルが必要。スクリプトで自動生成させてるので、その確認用
13)
全てのタグの確認。
epub3電子書籍というのはHTMLの集まり。変換スクリプトで正しくタグが当たってるか、どんなタグが当たってるか確認用。
14)
無用な空行、必要な空行の確認。
PDFとの目視確認だと見落としがちなので怪しいところをピックアップ。
15)
目次の確認。
5で改ページ指定などを手作業していて、ここでミスが入り込む可能性がある。ので、epubにした後に原本と目次があってるか確認が必要。
16)
圏点やダーシの確認。
ものによって、原本ままだったり調整が必要だったりするので、確認。
17)
変換後のルビの確認。
4でチェックしたものと差異はないかの確認
18)
変換後の目次の確認。
15とはまた別。こちらは表示用目次の確認。正しく設定されているか。
19)
句読点で終わってないのに改行されている箇所の確認。
見た目の改行とデータ的の改行で違う可能性がある。特にワードなんかが元データの場合。
20)
epubファイルからHTMLタグを削除してただのテキストデータにする。
5で作った変換直前のテキストファイルと差分を確認するため。
列挙してみるとやっぱり確認作業だらけ。確認でなにかひっかかると元データに戻って編集して変換スクリプトで変換してまた確認、というループになる。
スクリプトでやっつけてるので、機械的流れ作業に見えるけど、本(小説やエッセイ、俳句なんか)が好きで読んでなかったら見逃す見落とすケースの確認作業。それらをepub3ファイルにすり合わせるのがキモということになる。紙本と電子書籍、両方のことを知ってないとわからない、というか勘が働かないところだろう。
そこが面白いところだし、わたしが仕事をもらえてるところだと思う(思いたい)。
まだ確認すべきトラップというかご新規さんが出てくるだろうから、確認用スクリプトと目視確認作業は増えるんだろなあ。
ひとの入力は予想がつかないし手強い。
[2024/11/29 10:07:01]追記
スクリプトでもろもろ確認後
kinoppyとkindle previewerでの実際の表示、動作の確認。これが最終形態なので、ここでの目視確認の負担軽減がスクリプト類での確認作業、てことになる。
トーハクは庭園もおすすめスポットだった。
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特別支給老齢年金のお知らせ
来年で64歳になる。
ということで「特別支給老齢年金」の請求書が郵送されてきた。
いよいよ年金受給者となるんだけど、まあ、年金だけじゃ食っていけない。学生のアルバイトにも届かない金額。
その程度とはいえ、一定の金額が安定的に入ってくる状態、というのはありがたいのも確か。
年金プラスなにかアルバイトなどの別収入を、と考えられるので少し気楽、かな。
還暦過ぎて働かなきゃ食っていけないのはなかなか鬱陶しい話で。
以前は、ライスワークとして割り切って、とか思ってたけど、歳を食うにしたがって当然ながら残り時間が少なくなってくる。
残り時間が少ないとなると、興味もないくだらないライスワークに貴重な時間を使いたくない。
現状2本立てでやってる。
現場に行って時間で身柄拘束される仕事と在宅で成果物を制作納品する仕事。
在宅の制作仕事は電子書籍の制作。
これはライフワーク。本が好きで新卒で底辺エロ出版社に入社して退社後もずっと本、出版にこだわってきた。電子書籍の制作はやっていて楽しい。
身柄拘束仕事が、本当にライスワーク。
会社ごっこにはストレスしかないけど、ライスワークとして割り切ってきた。
収入、ギャラでいうと、時給換算すると10倍ほど違う(改めて自分でも吃驚)
もちろん制作仕事の方が桁違いに高い。ただ、安定しない。多い時と少ない時の差が大きくて、これだけだと不安っちゃ不安。
しかたなくライスワークで老人の貴重な時間を切り売りするしかなかった。
このライスワーク部分。年金で補填、なんてのはさすがに無理だけど、年金と制作仕事で食っていけないこともない。
安定収入ってありがたいよなあ(今さら)
これでやっとライスワークに時間を使う必要がなくなった。
特別支給老齢年金というのは。
昭和60年(1985年)の法改正により、「老齢厚生年金」の受給開始年齢が60歳から65歳に段階的に引き上げられることになりました。このとき、現役世代への影響を軽減するため、引き上げ完了までの「つなぎ」として新設されたのが「特別支給の老齢厚生年金」です。
ということで昭和36年4月1日以前に生まれた人間が対象。
そう、ぎりぎり滑り込みセーフだ。
東京国立博物館は各館の常設展も充実してる。
特別展だけでお腹いっぱいで帰ってきてたんだけど、先日は昼食休憩を挟んでいろいろ観てきた。ほんと飽きない。マジおすすめ。
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アナログ仕事
たとえば。
たかだか100行程度のCSV。エクセル上でフィルタを使いながら手順通り目で確認して15分程度。
とはいえ、毎日15分かかるとして、これが10日だと150分、一年だと90時間ぐらいになる作業。おまけにひとのやることだ。チェック漏れ、間違いは必ず起こる。
面倒なので、perlでチェックツールを作ってそれを使って5分以内の作業に短縮。今まで漏らしていたところも間違いなく確認できるようになった。もちろんすべてをカバーするわけではないので、漏れもあるが、クリティカルなところは潰してあるので、漏れても問題のないところだ。
…んだけど、それはいけないらしい。
「手順通りではない」からダメで、さらには「楽をするな」と。
いやもうなんというか。アナログというか昭和の悪しき風習というか。
機械のように手順通りにやれ、ということなら、機械にやらせるのが正しい。なぜなら、ひとは間違うから。
楽をするなというけど、楽をしようがしんどい思いをしようが、結果同じなら楽にできた方がストレスもなく効率的。
無職初老のフリーターなもんで、複数掛け持ちしてるけども、なかには変な職場もあるんでハゲの進行が止まらないぞ。
こういうところは、割に合わなくなったらとっとと逃げてしまおう。そのための複数掛け持ちだしね。
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2016年ふりかえり
2016年のふりかえり…などと言ったところで、無職初老のフリーターだ。ふりかえったところで特に何があるわけでもない。とはいえ、そろそろ真剣にボケを気にしなきゃいけない年齢。この一年なにも思い出せなかったりするとちょっと悲しいので、メモていどは残しておこう。
・電子書籍の制作仕事がちょびっと増えた。
6月頃にそれっぽいところにメールで営業してみたら定期的に仕事が落ちてくるようになった。
時代小説と官能小説。書店に並ぶほとんどの本は「品切れ絶版」で放置されるというのに、電子書籍にするためのコストをかけても採算がとれるのはこのジャンルということかな。
・システム運用というIT蟹工船のパート仕事にありついた。
週末限定。…って、ほかの業務委託とカブらないように、探したらそりゃ週末限定になるわな。
にしても「運用の仕事」てのはシビア。うまくやって当たり前で、100点満点からのひたすら減点式。ハゲが進行するぞ。
・ポケモンGoでウォーキングを再開した。
Ingressが終わって、あまり歩かなくなってたんだけど、ポケモンGoのおかげでウォーキングの再開。
内科のセンセからウォーキングはメタボ対策になるから、と言われ、整体のセンセからウォーキングは顎関節症腰痛対策になるから、と言われて、その効果も実感していた。ポケモンGoが中高年に人気なのもよくわかる。
この一年、コミケ、コミティア、文学フリマ(東京)とサークル参加。
特に昨日のコミケでは、家人の本はたくさん手に取っていただいた。やはりコミケはイベント参加者の熱量が高いなあ。
ありがとうございました。
また、年末にKindleUnlimited(アマゾンの読み放題サービス)に日野裕太郎の電子書籍を投入したところ、それなりに読まれていてちょっと驚き。アマゾン一強は来年も続くんだろう。
日野裕太郎の本は商業・同人誌・電子書籍すべて、こちらにまとめてあるので覗いてみてやってください。手前味噌の身内誉めですが、Kindleの12月新刊『淀んだ川で待っている』『うそつき、祈祷師になる』はオススメ!
→『日野裕太郎/さつきの本』https://hino-yutaro.doncha.net/
来年2017年、皆さんにとって、健康で良い年でありますように!
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55歳シニアになっての仕事探し
この雑記帖は電子書籍の作りかたやwebについての技術的なネタへのアクセスが多い。でも、目立たないけどよく読まれてるのが中高年の就職転職、仕事探しネタ。アクセスログを見ると、ほかのページがほとんど単発アクセスなのと比べて、中高年の仕事探しネタのページはリンクを辿ってしっかり関連ページまで読まれていることがわかる。
若者の失業率が・自殺が、と言われるけど、中高年の方が深刻だろうと思う。
最後にそのネタで書いたのが2014年なので、もう2年ほど放置。この間今日まで特に変わりはなく、相変わらずWEB運用の業務委託と神保町のパート仕事と電子書籍制作の請負仕事で食っている。でもやっぱり貧困初老フリーター一直線なので、さらに仕事を増やしておきたい。
てことで、5月、久しぶりに飯田橋の 東京しごとセンター に行った。
今年の2月で55歳となってハローワーク的にはシニア枠だ。ハロワ的に状況が変わって何か新しいもので見つかればなあ、と。
54歳まではミドル枠で、担当コンサルタントがついて仕事探しの手助けなんかもやってくれた(らしい)んだけど、シニアとなると「あとはお前ががんばれ」ということで、担当もなし。ただのハローワークだ。自分で求人票を漁ってイケそうなところを探して窓口に提出。とりあえずシニアもOKな求人票ばかりを集めて置いてあるのがシニア向けというだけのこと。ミドルまでだとウチでパソコンで求人検索ができたのにシニアだとそれがない。どうなんだ、この扱い。東京しごとセンターでも無職の中高年になどかまってられないということか。
50歳を過ぎると。
以前にも書いたように、車の運転免許もない初老に仕事などない。
リクルートやイーキャリアを始めとした人材屋からは50歳を過ぎた初老に商品価値もないと相手にもされない。アルバイトなどに絞ってフロムエーに登録して応募してみても返信すら来ない。
55歳を過ぎると(歳相応と言われる)ビルメンテナンスなどの職業訓練もあるにはあるけど、それに通うためには今の仕事を休む、あるいは辞めなければならない。それで資格を取ったからといって仕事があるとは限らない。リスクが大きすぎる。また、ぶっちゃけ体力勝負の仕事は厳しい。贅沢は言ってられないけど、イイ歳こいて無理はしたくない。
ヘルパー2級の資格(?)を持ってるけど、運転免許もないんで送迎要員にもならないし、若い子ですら腰をやってしまう体力勝負の現場だ。腰痛持ちの初老にはとても無理。
結局のところ、今までやってきたスキルを使った仕事を探すことになる。
(ちなみに、WEB仕事を探して、さぶみっとやランサーズといったクラウドソーシングなんかを見ると、ありえない単価でとてもやっていけない。ひとを舐めてる金額としか)
以前、東京しごとセンターで、年齢に応じた仕事しかない、今までのスキルうんぬんでマッチングするような仕事はない、と言われてがっかりした。
でも、今の時点で金になってるのはスキル(野良IT)があってこそのところばかりだ。
電子書籍制作の請負、小規模WEB制作・構築や、IT軽作業のデータベースへの登録や、WEBの記事ページ作成など。
50代初老のフリーターがどうやって仕事を探すのか。今やってる仕事はどうやって見つけたのか。
『評決』というポール・ニューマン主演の映画がある。
ポール・ニューマンは落ち目の弁護士。新聞の死亡欄をチェックして葬式に行って、故人とは知り合いでしたとデタラメ、何かお困りでしたらと、遺族に名刺を渡しての営業活動。
いやもう真っ当に、正攻法でやっても仕事は取れない。
ハローワーク。
ITがらみWEBがらみの仕事に応募したところで年齢でお断りされることがほとんど。
でも、年齢不問で書類を受けつけてくれたら、その場合は求人票の条件、雇用形態に拘らないと明記して応募。
ハローワークに求人を出すようなところ、求人(ヒト)に金をかけたくないところは求人票の雇用形態でなくても、というととりあえず面接までは辿りつけることがある。そして行ってみると、求人票では正社員フルタイムだけど、ひと一人をフルで雇う固定費を捻出するのは実は難しい、本音を言うと、スポットで期間限定とかパートとか、業務委託だったらとか、というところがけっこうあった。
といったハローワーク経由で縁のあった会社から仕事をもらってるケース。
会社のWEBサイト検索。
採用について、仕事について直接メールで問い合わせ。WEBでの「飛び込み営業」みたいなもんだ。
これは返信をもらえればラッキーぐらいな感じで気が向いた時にやっていた。手当たり次第ということではなく、リクルートなどの人材屋やハローワークに求人を出している会社から探していった。求人を出してるぐらいだから、組織として人手が足りてないんだろうから、仕事になる可能性があるかもしれない。
ここでは、この雑記帖を続けていて良かったことのひとつ。プロフィール、職務経歴書代わりに見てもらえることがあって、そうなると話が早かった。
また、この雑記帖を見て問い合わせをもらって仕事に結びつくこともある。
といったWEB経由で縁のあった会社・ひとから仕事をもらってるケース。
わたし自身、働きかたとして、会社のため・会社の発展のために…てなことは1mmも考えてない。今は高度成長期、バブルの時代じゃない。中途で入っていつ切られてもしかたがないのに、フルタイムの正社員で忠誠心を求められたり拘束されたりするのは困る、というか迷惑なだけだ。以前にも書いたように少額でもいいので収入源は複数確保したい。パートやアルバイト、業務委託など、掛け持ちで繋がるのが理想形だ。
この歳でフリーターとなるとライスワークとライフワークは違うものだ。
繰り返しになるけど。
歳をとってからの働き方なんて若い頃は想像もできなかった。人脈や人生設計というやつをきちんと考えてないからこの歳になって右往左往…て、もう遅い。
にしても、ウチは夫婦ふたりと猫一匹。子供がいたら人生詰んでるなあ。
アベノミクスで景気快復雇用促進というはどこの世界の話だろう。
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馬鹿馬鹿しい書類と判子仕事
書類と判子の必要が理解できない。
食うためにショップのバックヤード仕事もやっていて、わたしのキャリアになかった事務仕事も。そこで出てくる書類の山、いくつものキングジムの分厚いファイルスーパードッチに束ねられた紙の山。現状とは違っているまま放置されているマニュアルの山。
エクセルやワードなどのオフィスソフト、ファイルメーカーなんかも使ってるのに、なにこのゴミ屋敷状態。
どのソフトも「紙を出力するため」にある。
数年前に少しいたところもホームページで集客といいつつ、FAXでDM、電話営業で基本はすべて紙の台帳、帳簿。
ひとつひとつに、見積書、納品書、請求書の3種類の紙が必要となる。社判と代表印を3回押印する。
100回以上ハンコを押してるとさすがに馬鹿馬鹿しくてやってられん。
こんなことで数時間分のコストをかけてることを疑問に思わないんだろうか。これもひとつの雇用創出というやつなんだろうか。
ITとかネットとかで仕事をすることが多く、その中にいたもんだから、ITのありがたみも頭で理解してただけだった。ここにきて、ものすごく今さら、ITのありがたみを体で実感した。
あほらしいなあ。
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