2016年ふりかえり

2016年のふりかえり…などと言ったところで、無職初老のフリーターだ。ふりかえったところで特に何があるわけでもない。とはいえ、そろそろ真剣にボケを気にしなきゃいけない年齢。この一年なにも思い出せなかったりするとちょっと悲しいので、メモていどは残しておこう。
・電子書籍の制作仕事がちょびっと増えた。
6月頃にそれっぽいところにメールで営業してみたら定期的に仕事が落ちてくるようになった。
時代小説と官能小説。書店に並ぶほとんどの本は「品切れ絶版」で放置されるというのに、電子書籍にするためのコストをかけても採算がとれるのはこのジャンルということかな。
・システム運用というIT蟹工船のパート仕事にありついた。
週末限定。…って、ほかの業務委託とカブらないように、探したらそりゃ週末限定になるわな。
にしても「運用の仕事」てのはシビア。うまくやって当たり前で、100点満点からのひたすら減点式。ハゲが進行するぞ。
・ポケモンGoでウォーキングを再開した。
Ingressが終わって、あまり歩かなくなってたんだけど、ポケモンGoのおかげでウォーキングの再開。
内科のセンセからウォーキングはメタボ対策になるから、と言われ、整体のセンセからウォーキングは顎関節症腰痛対策になるから、と言われて、その効果も実感していた。ポケモンGoが中高年に人気なのもよくわかる。
この一年、コミケ、コミティア、文学フリマ(東京)とサークル参加。
特に昨日のコミケでは、家人の本はたくさん手に取っていただいた。やはりコミケはイベント参加者の熱量が高いなあ。
ありがとうございました。
また、年末にKindleUnlimited(アマゾンの読み放題サービス)に日野裕太郎の電子書籍を投入したところ、それなりに読まれていてちょっと驚き。アマゾン一強は来年も続くんだろう。
日野裕太郎の本は商業・同人誌・電子書籍すべて、こちらにまとめてあるので覗いてみてやってください。手前味噌の身内誉めですが、Kindleの12月新刊『淀んだ川で待っている』『うそつき、祈祷師になる』はオススメ!
→『日野裕太郎/さつきの本』https://hino-yutaro.doncha.net/
来年2017年、皆さんにとって、健康で良い年でありますように!
» ローカル環境で電子書籍を作る、Macアプリ・Windows版ツール 「かんたんEPUB3作成easy_epub」
夏コミ(C90)参加しました

今年も夏コミに参加しました。
ほかのひとも言ってるように、国際展示場、ビッグサイトが人であふれかえる(3日間延べ60万人近い)イベントで、この人の数とその熱量を見ると、まだまだこっちは全然大丈夫と思う。
いや、出版不況で商業誌はこの20年近く陰気な話ばかりだしねえ。
手に取っていただいたかた、お立ち寄りいただいたかた、ありがとうございました。
そして、イベントがあるとその直後、電子書籍の方もポツポツ売れるので、リアルイベントとネットの電子書籍販売は連動するようになったのかなあ、と。
本当にありがたいことです。
日野裕太郎の電子書籍はこちらでもご案内してますので、よろしければご覧ください。
https://hino-yutaro.doncha.net/
てのはともかく。いや今回は体力的にやばかった。
コミケ当日は休みをもらったけど、とりあえず9月までの契約のIT蟹工船が週末の深夜シフト。さらに以前から業務委託でWEB運用のヘルプをしているところがなんとお盆明けにサイトリニューアルリリースという無茶なスケジュール。リニューアルのためのファイル修正作業がどっさり回ってきていて、深夜帰宅後に明け方まで作業。
結局眠れたのが4時過ぎ。朝は6時起きでコミケへ出発。
てことで、いつもだと会場であちこち見てまわり、知り合いのところにご挨拶、ということをやってんだけど、今回は自サークルの椅子に座ったきりの置物状態だった。閉会したらとっとと帰って作業の続きが待ってたし…。
睡眠時間が足りない、寝不足だと。
この歳になると、フラフラしながらも、なぜか起きていられる。作業が終わって眠れるとなったらバタンキューで寝崩れる。そして目が覚めたら、身体のあちこちが内部も外側も痛くてだるい状態がひどくて使いものにならない。
若い頃は、起きてられなくて寝てしまうんだけど、目が覚めたらスッキリシャッキリで、すぐに全開で稼働できた。
これは大きな違いだ。
加齢、老化現象でQOLが明らかに低下してるなあ。とほほ。
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一発芸:縦書き段組レイアウトのためにテキストを分割

Firefox41がようやく縦書きに対応したのでこれからは遠慮なく縦書きを使える、すばらしい、というネタの続き。
WEBブラウザでの縦書き表示のあるべき姿について。いや、横書きでいいというひとにとっては意味のないネタ。
縦書きの場合、テキストをそのままブロック要素に流し込むとスクロールとなる。
これはありえない。
・文字が切れるのをコントロールできない。
・ページは縦にスクロールして見てるのに、なんでここだけ横スクロール。
ということで、前回も書いたように、縦書きでは段組でレイアウトされるのが正しい。
(※どうやら今日時点、Firefoxは縦中横が効かないので「!?」がひっくり返っているけど、ChromeやSafari、IEは問題なし)
で、これがちょっと面倒くさい。
1段落に入る字数と行数によって、どこで次の段落に移動するのかを確認する必要がある。これはやっぱ面倒くさい。
スクリーンショットでいうと「家屋が」で段落が終了して、次の段落が「かしぐ」から始まるというのを判断して段落を分けなきゃいけない。
なもんで、字数行数改行をチェックして文字数を数えて段落単位でテキストを分割するスクリプトを書いた。
[10/02 11:22:44]追記
CSS3のmulti columnを使えばそのまま文字通り段組が実現できる。N字xN行ではなくて、画面幅やテキスト量で柔軟に表示してくれるので、webは本来このCSS3のマルチカラムを使うべき。
版面というかN字xN行のレイアウト表示で見せたい場合にこのスクリプトの出番(css3の完全リフローとは少し違って、N字xN行の箱に入る分のテキストの塊を作るイメージ)
ルビや縦中横に関しては、テキストにHTMLでタグづけされてれば生かす。
でも、わたしは素人のヘタレなので制約はあって。文字数を数えるために。
縦中横の指定のない半角の数字と、半角のアルファベットや記号類は全角に変換。
また、なんちゃって禁則でバグくさいところがある。
https://t2aki.doncha.net/tmp/dangumi-sample.pl
(例によってここは直リンクできないのでこちらからどうぞ)
↑ここでテキストや字詰め行数を入力すると、縦書き段組表示用に分割されたテキスト(縦書き用のスタイルシート付き)のHTMLが手に入ります。
テキトーにテキストを放り込んで試してみてください(わたしはこれで表示の調整をしてました)
縦(字詰め)、横(行数)を確認して縦書きサンプルとして、ブログなどにコピペしてご利用いただければ。
『創作文芸見本誌会場HappyReading』 に登録した立ち読み用のテキストなど、ご自分のサイト、ブログで縦書き表示して読者さんに希求できると思います。
(※HTMLが編集登録できるブログ限定でしょうか)
小説は縦で読んでもらおうず!
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コミティアで電子書籍(クロヒス諸房さん)

今日はコミティアに参加。
クロヒス諸房のトオノキョウジさんが面白い試み。
本を買ったら「その場で」電子書籍版もプレゼント!
以前、文学フリマがPiOの頃、電書部が電子書籍の対面販売をしていたことがあった。この時は見本を見て購入するには電書部のひとが用意したノートパソコンにメールアドレスを入力。そのメールアドレス宛にEPUB、PDFが送付される、というもの。その電書にはソーシャルDRMとして購入したひとの(わたしの)メールアドレスが埋めこまれていた。
今回のクロヒス諸房さんの電子書籍=EPUB3ファイルは、iOS限定だけどAirDropを使って「その場」で「スグ」に受け渡し。EPUB3ファイルは素の状態でメールアドレスが埋め込んであったり、連番IDが振ってたりということはない。
「こんなの書いてるのは自分だけですから、コピーされても(流出しても)すぐわかりますし(笑)」とキョウジさん。
近いうちにご本人が今日のレポートを上げると思うので、受け取った人数や電書の感触なんかはクロヒス諸房さんの公式サイトを観測してください。
「クロヒス諸房.net」https://crohysshobou.net
twitter @kyozy_tohno
ウチの本棚、というか買った同人誌で物理的に崩壊していて、押入とか机の下とか、え?こんなとこに置いてたっけと、もはや収拾がつかない状況。
電子書籍版があるとすごくありがたい。
今日いただいたトオノキョウジさんの『スティーリー・ワンダー』紙本も同人誌袋の中だった。
それを今日、電子書籍版をいただいて、Himawari ReaderというAndroidの電子書籍リーダーに入れて読みはじめて一気に読んでしまった。
かついだピアノを武器に戦う男の話。
いやもう、ハイテンションライトノベル、なのに、描写細部のいちいちがきちんと等身大。ブッ飛んだことを当然とするのではなく、それを見たキャラがきちんとビックリしたり呆れたりするところが感情移入を誘うんだよなあ。
傑作でありました。
クロヒス諸房トオノキョウジさんの作品はアマゾンで紙本や電子書籍、BOOTHやYahooショッピングでも買えるのでぜひぜひ。
https://crohysshobou.net/?page_id=24
「紙か電子か」なんてことを言ってないで「紙も電子も」です。
ちなみにウチは。
ティアズマガジンのプッシュ&レビューに『夏煉喧騒曲』が取り上げられてたりお誕生日席だったりでそれなりの動きだった、のかな。いつものまったりした(年末のコミケのすぐ後なので)ティアと違ってなぜか人通りの絶えないコミティアでした。
わたしは、昨日ちょっと飲みすぎて(いい歳こいて)朝っぱらからゲロるテイタラクなもんで、午後から合流&参加。な状態だったけど、やっぱ楽しい一日だったなあ。
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夏コミ(C86)でもネットとの相乗効果

昨日はコミケ。
おつかれさまでした&お手にとっていただいてありがとうございました。
ウチの配置は風のとおりがあまりよくなくてずっと蒸し暑く体力を徐々に削られていく感じだったなあ。創作文芸同人誌は「売れない」と定評なんだけど、実際のところ、ありがたいことに、1冊も売れないとか参加費も出ないということはない。
今回のコミケでもあちこちで「Twitterでフォローさせてもらってます」という声が。
ウチも「フォローさせてもらってます」もそうだし「TwitterのRTで回ってきて見てぜひ欲しいと思ってたんです」といって来てくれた方がいて、ネットとの相乗効果=「いまどき」を実感。
今回のコミケに限らず、コミティアや文学フリマといった同人誌即売会で当たり前の会話当たり前の光景となっている。
電子書籍界隈と言っちゃうのはちょっと乱暴なのを重々承知で。
わたしの観測範囲はKDP、Kindleというかアマゾンありき。アマゾン依存。集客力販売力を考えると当然だし、戦力の集中は基本中の基本。いかにアマゾン、kindleに最適化するか、という議論(?)ばかりが目につく・目立つ。
(ぶっちゃけ、ウチもアマゾンが始めてなければ電子書籍を出したかどうか)
とはいえ、アマゾンは巨大な一小売業者、一企業。いつどんな都合・事情でベースとなる規約、ガイドラインが変わるとも限らない。最近も版元と取り分をめぐってドンパチ始めているし、まるっきり依存してしまうのは危険(それはSEOだなんだでgoogle依存する危険と同じこと)
電子書籍、データのダウンロード販売だ。ネットの中でポジションを取って告知周知宣伝することで販売数に直結する、というのも理解できる。
だけど、個人出版が、膨大な量の情報が飛び交うネットの海で、少しでも突出できるようなセルフプロデュースできるか、というと疑問。よっぽどのバックボーンや幸運、もしかすると炎上芸でもないと難しいだろう。
「ですから、シナジー効果が期待できるので、ぜひいかがですか」
なんていうと、ふた昔前あたりの営業マンのデタラメ口上と同じだけど、実際、ここ数年リアルの場とネットがいい塩梅で繋がってきてるように思う。肌感覚とかいうと最近のインチキ口上だけど。
ネットで見て聞いて気になって、即売会で買いにきてくれるというパターンは把握できる。即売会で見て読んで他のも読みたくてネットで購入・ダウンロードしてくれるというパターンは把握できない。でも、イベントのあった月は数えるほどとはいえ電子書籍も売れる・他の月とは売れ方が違うので、相乗効果が出ているんだろうと思う。
それは同人誌即売会に限らず、商業出版物が出たときも同じ。リアルでの展開がネット内での検索ボリュームに繋がり、販売に繋がる。
暴君でレッドオーシャンな場で疲弊してるヒマがあったら、リアルとの相乗効果を試してもいいように思う。
(そういや「facebook」はほとんど聞かないなあ)
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小説同人誌の電子書籍化

昨日の雑談の続きを大雑把にメモ。
コミケ、コミティアなどの同人誌即売会を軸に同人誌を作って頒布しているひとたち。
なぜ電子書籍?
・在庫切れしたものに関して、増刷してまた在庫を抱えるのはちょっと厳しい、それなら電子書籍。
・次の作品への繋ぎの短編やスピンオフ作品など、本を作るにはちょっと薄い、それなら電子書籍。
在庫リスクがない、流通コストがないという電子書籍のメリットがこれ。
同人誌を作ってるひとたちは、原稿を書く以外に、自分で組版、紙・印刷・製本の手配、価格設定、在庫の管理をやっていることもあって、このあたりに敏感。たぶん毎度苦労しているところだ。
まさに電子書籍を有効に活用すべきシチュエーション。
モノとしての紙印刷本が好きなひとたちなので、軸足は同人誌、同人誌即売会での頒布だけど、そのサポート・フォロー的な位置づけで電子書籍というイメージ。
なぜkindle?
・Amazonというブランドが必要。「一般のひと」に同人誌即売会にぜひ来てねと言ってもハードルが高すぎる。その点、Amazonでポチはハードルが低い。
・ひとつのストアで出したら他まで手が回らない。
「一般のひと」に作品を届けるためにAmazonのブランドは確かに有効だと思う。
そのぶん当然ながら「一般のひと」に向けて「一般の書店であるAmazon」に並べるのは同人誌即売会でサークル参加して本を並べるのとは違うという認識・自覚は必要。
同人誌即売会は同人誌に理解のある一般参加者が同人誌を買いにくる場。もともと熱量が高いし買って読んだ本に対しても積極的でポジティブ。でも、Amazonで買う本は他の本と同じ。星の数やレビューで辛辣な評価が飛んでくる可能性もある。
(小説じゃないけどミケさんの写真集なども星1つで金を返せ的なレビューも…でもこれもある意味正しい評価なのでOK、と思ってる)
てな話をしたら、そりゃ当然ですね、というリアクション。
だったら尚更Amazon以外も、と思ったんだけどそこはやっぱり難しい・手間が増えるのは無理ということだった。ひとりで同人誌を作ってさらに電子書籍の管理までとなると確かに面倒かもしれん。
税金など事務手続きは?
・がんばって手続きする。
・二重に税金を払うことになってもかまわない。
実際手続きしていないまま販売してるひともいる。税金とかわたしは無知なのでわかってないんだけど二重に税金を払うことで何か問題になったりしないのかな。確定申告とかどうするんだろう…謎。
昨日の雑談会では電子書籍化に積極的だったなあ。スゲー楽しみ!
小説書きにとってゴールって?とか、アウトプットし続けるモチベーションとかディープな話なども。そのへんは電子書籍ネタではないので割愛(面白い話だった、ウヒヒ)
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