ネットはフリーだ
LINEの定額音楽聞き放題サービスが話題だった。
無料キャンペーン期間が終了して、有料プランとなってユーザーが離れてるそうだ。
月額(30日)固定有料プランは「ベーシック」500円「プレミアム」1000円。学生の場合は学割もある。
『LINE新サービスに批判殺到 「潮を引く」ようにユーザ離れ加速の深刻事態』
https://biz-journal.jp/2015/08/post_11155.html
「ずっと無料にしてほしい。 無料期間終わったら30秒しか聴けないとか、何様だよ」
「学割とか何よ。無料で聴かせてよ」
「無料期間にダウンロードした曲も買い直さなきゃならないのか」
「無料じゃなくなったLINE MUSICはアンインストールするしかない」
「今度はAWAの無料お試しに移行する」
「LINE MUSICよりMusicBoxがいい」
これらの反応を見ると、若者の間に「音楽は無料で聴けて当たり前」という感覚が醸成されつつあるのではないかと感じる。企業側が、販売促進のために一定期間無料サービスをしているのに、サービス期間が終了すると文句を言われてしまうという状況には同情すらしてしまうが、「お金を払うだけの価値がない」と思われてしまったことの表れでもある。
最初、脊椎反応で、どんだけ乞食やねん、とか思ったんだけど、これはコンテンツをエサに使ってきた企業自身が育てた土壌だ。
商売が広告モデルというやつで、人を集めてなんぼ。そのためにコンテンツをタダで配ってきたから。そりゃユーザーとしては何をいまさら金取るわけ?となるだろう。コンテンツに対価を支払うという発想にならない。
『フリー ―<無料>からお金を生みだす新戦略』(クリス・アンダーソン) が話題騒然となったのは5年ぐらい前だっけ。ネットの未来はこれだ、と言わんばかり。誰もかれもが「フリーだ」と叫んでたような気がするけど。
で、フリーからお金を生みだせてるのかな。良質なコンテンツが生まれる土壌はできてるのかな。
音楽に限らず、クリエイターがワシントン条約の絶滅危惧種、レッドデータブックに記載される日も近いのではないか。
なんか残念。
…て、一昨年の4月にも同じようなこと書いてんなぁ。繰り言は爺の特権なので許してつかーさい。→ 『電子書籍無料キャンペーンの効能』
» ローカル環境で電子書籍を作る、Macアプリ・Windows版ツール 「かんたんEPUB3作成easy_epub」
CotEditorのスクリプトメニュー
xyzzyに身体が馴染み過ぎていて、エディタが必要な作業の場合は普段使いのmacからWINDOWSに移動している。
macでは最初Emacsを使ってたんだけど、なんか大袈裟だし日本語の表示が乱れたりしたこともあったので(mac統合環境の上でEmacs統合環境を立ち上げる、てな感じだしなあ)、miとCotEditorをインストールしてみて、とりあえず最新版が新しい方、CotEditorを使うことにした。
とはいえ、どうせエディタ作業はWINDOWSでxyzzyでやるし、てきとーでいいか、と放置状態。
先日、xyzzyについての雑記で、編集中のバッファを外部コマンドに渡して処理結果を受けとり編集中のバッファを書きかえる、とか、クリップボードにコピーする、なんてことを書いていて(https://t2aki.doncha.net/?id=1440225861)、CotEditorのスクリプトメニューを思い出した。
本職のプログラマはどんな処理系も使うけど、わたしはド素人なもんで、perlが使えると本当に助かる。ていうか、perl以外はよくわからんし。
CotEditorのスクリプトを使えば外部のコマンドと標準入出力でやりとりできる。シェルスクリプトやperl、php、rubyなんかがCotEditorから使えるのだ。
てことで、調べてみた…って、CotEditorのScriptMenuフォルダにマニュアルがあった。
やるべき設定としては以下の2つ。
【その1】
スクリプトの置き場所とファイル名。
~/Library/Application Support/CotEditor/ScriptMenu/
ファイル名でキーボードショートカットなどを使える。
*. キーボードショートカットは、もう一つの拡張子を追加すれば実装できます。
例 2.
ファイル名 = "Insert String.@e.scpt"
メニュータイトル = "Insert String" + Command + E
スクリプトはchmodで755にしておく必要がある。
【その2】
スクリプトのCotEditor用の書きかた。
冒頭1行目はお約束の「#!/usr/bin/perl」で、それに続けて。
# %%%{CotEditorXInput=xxxx}%%%
# %%%{CotEditorXOutput=xxxx}%%%
この2行。
Input(CotEditorからの入力)のxxxxには
「Selection(選択部分)」
「AllText(ドキュメント全部)」
「None(なし)」
output(スクリプトの出力先)のxxxxには
「ReplaceSelection(選択部分を書きかえる)」
「ReplaceAllText(ドキュメント全部を書きかえる)」
「InsertAfterSelection(選択範囲の後ろに挿入)」
「AppendToAllText(ドキュメントの末尾に追加)」
「Pasteboard(クリップボードにコピー)」
「Discard(出力を使わない)」
設定を把握したら。
まず試しに、編集中のテキスト1行ずつHTMLのPタグをつけてみる。
↑こんなスクリプトを「test.@p.pl」という名前で
「~/Library/Application Support/CotEditor/ScriptMenu/ 」に保存。
スクリプトメニューに「test」というメニューが現われ、キーボードショートカットが「コマンドキー+p」に割り当てられている。
テキトーな文章に
pタグをつける
こんなことは、エディタの置換だけでできるのでわざわざ外部スクリプトにする必要はない。
これの美味しいところは、このスクリプト「test.@p.pl」をその場で書き換えても、エディタの再起動などする必要なく、反映してくれるところ。使い捨てのテキトーなスクリプトのブラックボックスとして利用できる。
これができるなら、macでもエディタをちゃんと使おう。
ちなみに今回ちょっとハマったところがあって。
macのファインダーに「ライブラリ」フォルダなんてないよ!どうすんだよ!CotEditorでスクリプトを書いて保存しようとしたら「ライブラリ」フォルダが出てこなくてビックリだ。いちいちデスクトップなんかに保存してコマンドラインでコピーするわけ?
検索したらば「ファインダー」でホーム画面を開いて「表示」→「表示オプションを表示」→「"ライブラリ"フォルダを表示」にチェック。
macは隠し事が多い、いけすかない野郎だなあ。
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物書きの執筆道具
テキストでいただけると助かります、ということで、WORDの.docファイルをいただいて、あ、えーと別名保存でですね、ということが1度や2度じゃなくあったりなかったりするし、WEBの表示が妙なので管理ページのソースを確認したらどうやらWORDの文書をコピーして管理ページのビジュアルエディタにペーストしてたり、WORDで書いた小説やエッセイをEPUBにしたいんですけど、という問い合わせはそれこそざらにあるし。
ああ、世間一般、やっぱMSのくそビジネスソフトに使われてるんだなあ、とtwitterにぼんやり書きこんだら。
んなこたぁねえよ、ワードなんぞ使わんよ、たこ。というレスをいただいた。
みなさん、商業作家さんだったり同人作家さんだったり、物書きのかたがた。速攻でレスがついたのは、やはり書き物の道具に関してはこだわりがある、ということだろう。
わたしも初めて知ったエディタなんかもあるんで、ざっくり引用、紹介してしまいます。
ツイートの引用はやめてくれ、ということでしたら遠慮なく気軽におっしゃってください(@t2akii)。また、該当ツイートを削除すればこちらでは表示されなくなります(※キャッシュしてるのですぐには消えません)
(レスをいただいた順に)
野間みつねさん
使用エディタ:
「秀丸」 https://hide.maruo.co.jp/software/hidemaru.html
WEB: 「千美生の里《ちみぶのさと》」
最新刊: 『はたとせ -「千美生の里」20周年自選蒐-』
伊東麻紀さん
使用エディタ:
「秀丸」 https://hide.maruo.co.jp/software/hidemaru.html
縦書き https://hide.maruo.co.jp/software/hidemaru8/edit.html
最新刊: 『崖の上に住む女』
くまっこさん
使用エディタ:
「mi」 https://www.mimikaki.net/mi/introduction/index.html
WEB: 「くまっこにっき」
最新刊: 『綺羅星と星屑』
つむぎゆうさん
使用エディタ:
「OS-Editor」 https://ospage.jp/soft/oseditor2/oseditor2.html
縦書きなどスタイル https://ospage.jp/soft/oseditor2/oseditor2style.html
WEB: 「懐中天幕 楽屋」
最新刊: 『TOKYO SWEET ROOMS(1)』
猫春(にゃんばる)さん
使用エディタ:
「terapad」 https://www5f.biglobe.ne.jp/~t-susumu/
「iText」 https://www.jp-lightway.com/iText.html
WEB: 「ばるけん」
最新刊: 『クッキー・トラベラー』
犬吠埼一介さん
使用エディタ:
「VerticalEditor」 https://kumacrow.blog111.fc2.com/blog-entry-733.html
WEB: 「犬吠崎一介のホームページ」
最新刊: 『割られよ凍てついた王冠よ』
みなさん縦書きのできるものを利用してるんですね(miは縦書きはできないですが、インデザ直打ちという無茶なことをしてるということなので、縦書き認定)
それにどうやらカスタマイズして使っている様子。
「手に馴染ませることができる」のはポイントですねえ。脳内から文字に直結させるためには必須でしょうか。
つけくわえると[08/25 09:54:24]
物書きとしてのキャリアは10年以上、20年以上といったひとたちが辿りついた、使い続けている道具(エディタ)
それだけ、上記したエディタは使い勝手など信用できると思います。
これでは、あまりにワードの立場がなさすぎなので、最後にたぶん世間一般
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xyzzyでクリップボードのテキストを整形加工
タイトルは嘘です。すみません。
いわゆる仕事効率化っちゅーネタ(わたしは、なんたらハックだの効率化だのって言葉には生理的嫌悪感しかないんだけど、ほかにテキトーな言い方が思いつかなかった敗北感)
昨日でっち上げたxyzzyのマクロの続き。
1)編集中のバッファの内容をtempファイルに書き出して
2)perlのスクリプトで処理して
3)処理された内容をバッファに読み込む
4)バッファをクリップボードにコピーする
あとはWEBの管理ページに貼りつけるだけ、ああ、なんてラクチン。と自画自賛芸。
んで、この前段階として。
1)PDFのページの中の処理したい部分を範囲指定してコピーする。
2)コピーした部分をxyzzyにペーストする。
というのがあって、ペーストしたらば、昨日のマクロの出番だったワケだけど、よくよく考えてみりゃPDFのページの該当部分をコピーするところから一緒くたにできる。
・カレントバッファの内容を全削除
・更地になったバッファにクリップボードの内容をペーストする
これ、動作が凶悪なので、キーボードに割りあてるのは惨劇のもと。
ほかのマクロと併せ技で使うだけにしておこうな、おれ。
で、昨日のマクロと合わせる
やっぱ危険なので、キーの割り当ては大文字のPにしておいた。
(define-key ctl-x-map #\P 'clipboard-batch-processing)
以上の仕込みで。
なんということでしょう。WINDOWS上でコピーをした部分を、あたかもxyzzyで直接整形加工したように見えるじゃありませんか。
xyzzyはすげーっす(と、なにを今さら感)
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xyzzyのバッファを書き出す
PDFのデータをWEBの管理ページにコピペという単調なワープアIT軽作業。
ぺたぺた貼りつけるだけならいいんだけど、PDFのデータは印刷のことを考えて(?)半角数字などの両側に半角のスペースが入ってたりするし、改行があるとWEBで表示すると半角程度空白になってしまう。
・PDFからエディタにコピペ
・無駄な半角スペースと改行を削除
・エディタから管理ページのフォームにコピペ
という作業。
毎度毎度エディタに貼りつけ置換して…いちいち同じ作業にむかついてきたので、調べてみた。
xyzzyというWINDOWSのエディタを10年以上使っていて、以前はマクロ(lisp)が面白くていろいろいじくってた。でも、もうすっかりびっくり忘却の彼方。lispは手強い。
とりあえず。xyzzyの編集中のバッファをperlに渡して処理させて、その結果を編集中のバッファに書き出して、クリップボードにコピーしてくれればいいや、と久しぶりにxyzzyのlispを調べた。
・カレントバッファをtmpファイルに書き出す
・外部コマンドでtmpファイルを開いて処理をして、その結果をカレントバッファに書き出す
・クリップボードにコピーする
perlを使えば何でもできるしなあ。
…て、「_xyzzy.tmp」とファイルを仲介してるんだけど。バッファを標準出力に出してそれを標準入力でperlが受けとるのが本来あるべきスマートな姿。Windowsだと無理、かなぁ…。
以下、外部コマンド実行でハマったのでメモ。
外部コマンドを実行するための関数「execute-shell-command」があって、xyzzyのリファランスを見ると
外部プログラムを実行します。結果だけをxyzzyに取り込みます。
COMMAND : 実行するコマンドをオプション付で指定します。
INFILE : 標準入力を使用する外部プログラムであれば入力ファイル名を指定します。
OUTPUT : 標準出力を出力するバッファを指定します。
ENVIRON : 設定する環境変数を連想リスト形式で渡します。
(("HOME" . "C:/applications/xyzzy/")
("TOPDIR" . "C:/spool/"))
DIRECTORY : 実行するディレクトリを指定します。
ところが、INFILEにtemp-fileを指定しても、ファイル名が引数になってない=指定のファイルを開けない。
具体的には
(execute-shell-command "_xyzzy-tmp.bat " t temp-file (selected-buffer))
INFILEにtemp-fileを指定すればバッチファイルの引数に渡されると思ったらダメだったので、perlのスクリプトの中で$f='_xyzzy.tmp'とファイル名を固定で指定してた。
これは超ダサイ。
なもんで、
(execute-shell-command (concat "_xyzzy-tmp.bat" " " temp-file) t (selected-buffer))
↑COMMANDにtemp-fileを入れたコマンドライン文字列を作って入れたところ、バッチファイルでtemp-fileを受けとることができた。
system関数にsprintfでコマンドを作って実行させる、ようなものだ。
うーん、でもきっとINFILEを使った方がいいんだろうなあ。
とはいえ、目先、今月8月も残り10日を切ってるんで、不細工でもこいつで作業してやっつけてしまわんと。時間がかかればかかるほど単価がアレになってしまうんで、〆切一ヶ月前倒し進行!
[08/31 19:48:13]追記。
て、optionalのところ、nilだtだじゃなく、ここにINFILEを書けばいいだけの話だった。誤情報すみません。
ちなみに、xyzzyでは「filter-buffer」というのがあって、「Ctrl+x #」と叩くと、外部コマンドを実行するための1行バッファが現われる。
ここに外部コマンドを入力すると、編集中のバッファ(カレントバッファ)を外部コマンドに渡してくれる。
単純なものならperlのワンライナーでやりたい放題だし、スクリプトを実行させるためのバッチファイルでもOKだ。
超手強いlispを避けて、普段使い慣れてる処理系で書けるのは本当に助かる。
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