夏コミ(C90)参加しました
今年も夏コミに参加しました。
ほかのひとも言ってるように、国際展示場、ビッグサイトが人であふれかえる(3日間延べ60万人近い)イベントで、この人の数とその熱量を見ると、まだまだこっちは全然大丈夫と思う。
いや、出版不況で商業誌はこの20年近く陰気な話ばかりだしねえ。
手に取っていただいたかた、お立ち寄りいただいたかた、ありがとうございました。
そして、イベントがあるとその直後、電子書籍の方もポツポツ売れるので、リアルイベントとネットの電子書籍販売は連動するようになったのかなあ、と。
本当にありがたいことです。
日野裕太郎の電子書籍はこちらでもご案内してますので、よろしければご覧ください。
https://hino-yutaro.doncha.net/
てのはともかく。いや今回は体力的にやばかった。
コミケ当日は休みをもらったけど、とりあえず9月までの契約のIT蟹工船が週末の深夜シフト。さらに以前から業務委託でWEB運用のヘルプをしているところがなんとお盆明けにサイトリニューアルリリースという無茶なスケジュール。リニューアルのためのファイル修正作業がどっさり回ってきていて、深夜帰宅後に明け方まで作業。
結局眠れたのが4時過ぎ。朝は6時起きでコミケへ出発。
てことで、いつもだと会場であちこち見てまわり、知り合いのところにご挨拶、ということをやってんだけど、今回は自サークルの椅子に座ったきりの置物状態だった。閉会したらとっとと帰って作業の続きが待ってたし…。
睡眠時間が足りない、寝不足だと。
この歳になると、フラフラしながらも、なぜか起きていられる。作業が終わって眠れるとなったらバタンキューで寝崩れる。そして目が覚めたら、身体のあちこちが内部も外側も痛くてだるい状態がひどくて使いものにならない。
若い頃は、起きてられなくて寝てしまうんだけど、目が覚めたらスッキリシャッキリで、すぐに全開で稼働できた。
これは大きな違いだ。
加齢、老化現象でQOLが明らかに低下してるなあ。とほほ。
» ローカル環境で電子書籍を作る、Macアプリ・Windows版ツール 「かんたんEPUB3作成easy_epub」
コミティア115ありがとうございました!
昨日1/31は例年通り年初のイベント、コミティアに参加。
実際の数字はわからないけど、いつもの年初のコミティアよりも人が多かったような気がする。ウチの新刊既刊も多くのかたに手にとってもらえた。本当にありがとうございます。
「新刊ください」のリピーターのかたや「まとめ買い」のかたがいらっしゃるのは、ずっと続けてきた結果、かな。
今回ビックリしたのが。
たぶん中東系の男性とヨーロッパ系の女性カップルがやってきて、女性の方がニッコリ微笑んでこんにちはと。
新刊のTL(ティーンズラブ小説)を手にとってパラパラ読み始めてビックリ。で、フィアンセだマリッジだと英語で内容を男性に説明しだしてまたビックリ。マンガじゃ昔からの光景だけど小説で初めてだった。バイリンガルかっこええな。ていうか、文芸も国際化・グローバル化の波が来てるのか(大袈裟)
体調不良のせいか、当日明け方までゲロってへろへろだったんだけど、楽しい一日だった。
旧知の永山薫(@Kaworu911)さんとも久しぶりの雑談。年金や介護の話で盛り上り…という歳だなあ。いろいろ具体的な話で参考になった。
出版、商業誌の不景気な話もごにょごにょとしてたんだけどここに書くようなことでもないのでバッサリ削除。
本は「そこにあるから買う」のが基本だ。
注文してまで買う「濃い本読み」の層はいるけど、ほとんどの場合、そこにあるから気づいて、ありゃこれは面白そうと思ってもらえて買ってもらえるものだ。
以前から何度も何度も同じことを書いてるけども。
日野裕太郎の場合も、同人誌の即売会に参加してそこに本を並べてきたから手に取ってもらえるようになったわけだし、機会があって出した商業誌はもちろん、わたし(doncha.net)がやってる電子書籍の個人出版でも同じ、「読者の前に並べてナンボ」だ。
https://hino-yutaro.doncha.net/
↑商業誌・同人誌・電子書籍で出してる日野裕太郎の書籍一覧
プロモーションとかプロデュースとかいろいろなことが言われるけど「使える販路は可能な限りすべて使って読者の前に本を並べる」というのが確実に正しい唯一の方法だ。
てなことを、年初のコミティア参加して改めて実感した次第。
いや、手売りで一冊ずつ、ひとりずつやりとりがあるのはやっぱ刺激になりますです、はい。
[2016/02/02 08:23:53] 追記。
もうひとつ、プロモで有効だと確実に言えるのは「新刊」を出し続けること。
(電子書籍の個人出版の場合、というかECサイトの場合は特に「NEW!」で露出が増える)
ネットで作家自身のプロモーション、プロデュースなども必要かもしれないけど、実体以上に膨らませても・ネット芸者したところで続かないだけ。
まずは「読者の前に本を並べる」「新刊を出し続ける」を着実・確実に、だ。
次回は5月の文学フリマ東京とコミティア116。少し時間の余裕があるので電子書籍に原稿を回してもらわなきゃ、だなあ。
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一発芸:縦書き段組レイアウトのためにテキストを分割
Firefox41がようやく縦書きに対応したのでこれからは遠慮なく縦書きを使える、すばらしい、というネタの続き。
WEBブラウザでの縦書き表示のあるべき姿について。いや、横書きでいいというひとにとっては意味のないネタ。
縦書きの場合、テキストをそのままブロック要素に流し込むとスクロールとなる。
これはありえない。
・文字が切れるのをコントロールできない。
・ページは縦にスクロールして見てるのに、なんでここだけ横スクロール。
ということで、前回も書いたように、縦書きでは段組でレイアウトされるのが正しい。
(※どうやら今日時点、Firefoxは縦中横が効かないので「!?」がひっくり返っているけど、ChromeやSafari、IEは問題なし)
で、これがちょっと面倒くさい。
1段落に入る字数と行数によって、どこで次の段落に移動するのかを確認する必要がある。これはやっぱ面倒くさい。
スクリーンショットでいうと「家屋が」で段落が終了して、次の段落が「かしぐ」から始まるというのを判断して段落を分けなきゃいけない。
なもんで、字数行数改行をチェックして文字数を数えて段落単位でテキストを分割するスクリプトを書いた。
[10/02 11:22:44]追記
CSS3のmulti columnを使えばそのまま文字通り段組が実現できる。N字xN行ではなくて、画面幅やテキスト量で柔軟に表示してくれるので、webは本来このCSS3のマルチカラムを使うべき。
版面というかN字xN行のレイアウト表示で見せたい場合にこのスクリプトの出番(css3の完全リフローとは少し違って、N字xN行の箱に入る分のテキストの塊を作るイメージ)
ルビや縦中横に関しては、テキストにHTMLでタグづけされてれば生かす。
でも、わたしは素人のヘタレなので制約はあって。文字数を数えるために。
縦中横の指定のない半角の数字と、半角のアルファベットや記号類は全角に変換。
また、なんちゃって禁則でバグくさいところがある。
https://t2aki.doncha.net/tmp/dangumi-sample.pl
(例によってここは直リンクできないのでこちらからどうぞ)
↑ここでテキストや字詰め行数を入力すると、縦書き段組表示用に分割されたテキスト(縦書き用のスタイルシート付き)のHTMLが手に入ります。
テキトーにテキストを放り込んで試してみてください(わたしはこれで表示の調整をしてました)
縦(字詰め)、横(行数)を確認して縦書きサンプルとして、ブログなどにコピペしてご利用いただければ。
『創作文芸見本誌会場HappyReading』 に登録した立ち読み用のテキストなど、ご自分のサイト、ブログで縦書き表示して読者さんに希求できると思います。
(※HTMLが編集登録できるブログ限定でしょうか)
小説は縦で読んでもらおうず!
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作品の寿命
なるほどなあ、そういう考えかたもありかもしれんなあ、という微温い小ネタ。
本を書いて出版するからには、読者に届いてその作品をずっと愛でられていたい・大切にしてもらいたい、というものばかりだと思ってたし、実際、底辺とはいえ出版社で編集をやってた頃の作家さんは例外なくその通りだった。
でも、そうじゃないこともあって、ちょっと驚いた。
・本を買ってもらって、読んでもらったら、本はその場で消えてなくなってほしい。
・わたしが死んだら、わたしの出した本はすべて燃えて消えてほしい。
なんでやねん、と聞いてみたらば「だって気持ち悪いじゃないですか」と。
いつまでも自分の文章や絵が残ることが気持ち悪いということだろうか。
でも、なんかわかるような気がした。黒歴史の積み上げというか…とか言うと叱られそうだけど。
あるいは、その時、思いが伝われば良くて、カタチはいらないというか。
もしくは、古い自分の作品は、今の自分から見ると完成度が、とか(そういや、再録や単行本化で古い作品を引っ張り出して見せると、これまたほぼ例外なく、ヤメテ!見せないで!という悲鳴があがった)
なので、みんながみんな、自分の書いたもの発表したもの出版したものについて、同じ思いではないということも少しは意識しておきたいかなあ、と思ったしだい(今さら)
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kindle版と印刷版のリンク
ほんと今さらなんだけど、kindle版と印刷版のリンクを依頼した。
ウチの場合、基本的に電子書籍オリジナルはなくて、まず最初に同人誌、紙印刷本がある。印刷本で、手元在庫がほとんどなく、品切れが近い本を電子書籍として制作して販売している。以前から同人誌版とkindle版をリンクしているかたがいるのも知っていたけど、印刷本が在庫切れを起こすケースを考えてちょっと躊躇していた。
…てなこと思ってたんだけど、ここはWEBだ。在庫が切れていても本の詳細ページは存在する。
であれば、検索でたまたまそっちのページがヒットして見にきてくれたユーザーを、品切れを起こさないkindle版へ誘導するのが定石だろう。
KDPヘルプの問い合わせから依頼して5時間ほどで反映されていて、吃驚の速さだった。
「お問い合わせ」→「商品詳細ページ」→「印刷版とkindle版のリンク」
(印刷版のISBN-10と書かれてるのはAmazonのASINのこと)
ちなみに。
コミケやコミティア、文学フリマなどの同人イベントで出した本、同人誌をAmazonで売るには、わたしの観測範囲では 「密林社」 さん経由が多い。
ウチも密林社さんに委託してAmazonのe託で同人誌を販売している。
e託はAmazonに登録すれば個人で物品の販売ができる、とはいえ、これが面倒くさい上に割に合わない。
密林社さんのサイトにも書かれているように、Amazonのe託は
・初期費用として、年会費が必要(9000円ほど)
・本一冊につき、JANコードが必要(3年1万円+税)、バーコード貼付。
・Amazonから指示された数をそのつど納品する(1冊単位で指示がくる上、送料負担がある)
・Amazonの取り分は40%(出品者に60%)
だいたい、1冊単位で注文がきて、いちいち梱包(それも箱にいれて丁寧にするように、という話だし)して送料負担して納品してたんじゃとてもやってけん。
密林社さんの取り分は10%(Amazonの取り分を差っ引いて出品者に50%)。それでこの面倒な作業代行をお願いできる。対応も丁寧でウチは信頼しておまかせしている。
(※JANコードは一冊単位ではないけど、手間はかかる)
Amazonのe託がらみでは、こちらのサイトがとても参考になる。
【「稀人舎」の軌跡】ことの起こり
https://kijinsha.blog40.fc2.com/blog-entry-3.html
カテゴリ:「稀人舎」の軌跡
https://kijinsha.blog40.fc2.com/blog-category-1.html
同人誌とは少し文脈が違って、ISBNを取得「ひとり出版社」を立ち上げよう、というブログ。
249万円で自費出版を持ちかけられたり、地方小出版流通センターに電凸して応対にキレたり、lSBN取得したり「ひとり出版社」を立ち上げるネタ・情報が満載。これは貴重な体験談&情報なので、紙で出版をしたいと思われたら絶賛オススメ!
【参考リンク】
密林社
https://www.mitsurin.com/
Amazonのe託サービス
https://advantage.amazon.co.jp/gp/vendor/public/join
Amazon e託サービスに関する説明及び規則
https://www.amazon.co.jp/gp/seller-account/mm-product-page.html?topic=201463320
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小説同人作家さんのKDPとKWL
創作文芸見本誌会場HappyReading(https://books.doncha.net/happy-reading/)というサイトを作って2011年12月から運営している。
ここの本の詳細ページに、kindleとkoboを作家名で検索した結果を表示するようにしてみた。
「はじめてのかた」に書いたように
【ここは何のサイト?】
創作文芸、一次創作の同人小説誌を紹介、応援することを目的としたサイトです。
コミケやコミティア、文学フリマなど、同人誌即売会イベントで、文章系は手にとってもらって、中身を知ってもらうところから始まります。
ここでは「立ち読み」のテキストを、まず気軽手軽に読んでもらうために用意しました。
「をを!これ面白い!」「こんなの好きかも」という機会に繋がればいいなあ、と思います。
立ち読みしてみて、興味を持ったら、twitterボタンで、ぜひ作者さんとその小説を応援してください。
というのが目的のサイト。
なので、原則として紙の同人誌、即売会イベントが前提。
2011年に作った時点では電子書籍はPDFぐらいでkindleもkoboもなかったし。
2012年暮れにkindleが始まって、登録している作家さんが電子書籍で出すケースが増えてきていて、なんとかそっちもピックアップできないかなあ、と思ってた。
でも、amazonやibookstore、楽天にページができるし、そちらの方が当然ながらSEOも強いし、こっちでページを作ってもあまり効果があるとも思えなかったので、なんとなくだらだら放置してたんだけど、koboも始まったことだし久しぶりにサイトをいじった。
何度も繰り返しになるけど、電子書籍の最大のメリットは「その場でダウンロードしてスグに読めること」
同人誌は街の書店で買えるものではなくて、イベントで買って読んで面白いと思っても、その作家さんの本を買うには次のイベントまで待つか(どのイベントに出るか不明だったりするし)通販になる。
その隙間を埋める・読者を繋ぐのに電子書籍は最適だろう。
amazonや楽天にSEOではてんで相手にならないとはいえ、HappyReadingは今日時点で620冊の小説同人誌が登録されている(著者:423人、サークル数:176)イベントが近づくとアクセスも1日300UU程度はある(pvは指標としてアテにならないのでユニークユーザー数)
紙の同人誌から電子書籍への動線があれば少しは役に立てるかも。
詳細ページの検索結果表示例。
https://books.doncha.net/happy-reading/detail.pl?uid=93165147&bookid=614
https://books.doncha.net/happy-reading/detail.pl?uid=203488059&bookid=549
https://books.doncha.net/happy-reading/detail.pl?uid=14879977&bookid=691
・安直に著者名で検索してるだけで同姓同名対策はしていない。
・検索するのは本の著者がひとりだけのページ。
ちなみに。
まだまだ「紙か電子か」で紙が好きで電子には否定的というひとが多い界隈だけど、「紙か電子か」じゃなくて「紙も電子も」ということで個人出版が盛り上れば面白いと思う。
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