小説同人誌の電子書籍化

2014/7/20 [08:57:29] (日) 天気

昨日の雑談の続きを大雑把にメモ。

コミケ、コミティアなどの同人誌即売会を軸に同人誌を作って頒布しているひとたち。


なぜ電子書籍?


・在庫切れしたものに関して、増刷してまた在庫を抱えるのはちょっと厳しい、それなら電子書籍。

・次の作品への繋ぎの短編やスピンオフ作品など、本を作るにはちょっと薄い、それなら電子書籍。


在庫リスクがない、流通コストがないという電子書籍のメリットがこれ。

同人誌を作ってるひとたちは、原稿を書く以外に、自分で組版、紙・印刷・製本の手配、価格設定、在庫の管理をやっていることもあって、このあたりに敏感。たぶん毎度苦労しているところだ。

まさに電子書籍を有効に活用すべきシチュエーション。


モノとしての紙印刷本が好きなひとたちなので、軸足は同人誌、同人誌即売会での頒布だけど、そのサポート・フォロー的な位置づけで電子書籍というイメージ。



なぜkindle?


・Amazonというブランドが必要。「一般のひと」に同人誌即売会にぜひ来てねと言ってもハードルが高すぎる。その点、Amazonでポチはハードルが低い。

・ひとつのストアで出したら他まで手が回らない。


「一般のひと」に作品を届けるためにAmazonのブランドは確かに有効だと思う。

そのぶん当然ながら「一般のひと」に向けて「一般の書店であるAmazon」に並べるのは同人誌即売会でサークル参加して本を並べるのとは違うという認識・自覚は必要。


同人誌即売会は同人誌に理解のある一般参加者が同人誌を買いにくる場。もともと熱量が高いし買って読んだ本に対しても積極的でポジティブ。でも、Amazonで買う本は他の本と同じ。星の数やレビューで辛辣な評価が飛んでくる可能性もある。

(小説じゃないけどミケさんの写真集なども星1つで金を返せ的なレビューも…でもこれもある意味正しい評価なのでOK、と思ってる)


てな話をしたら、そりゃ当然ですね、というリアクション。

だったら尚更Amazon以外も、と思ったんだけどそこはやっぱり難しい・手間が増えるのは無理ということだった。ひとりで同人誌を作ってさらに電子書籍の管理までとなると確かに面倒かもしれん。



税金など事務手続きは?


・がんばって手続きする。

・二重に税金を払うことになってもかまわない。


実際手続きしていないまま販売してるひともいる。税金とかわたしは無知なのでわかってないんだけど二重に税金を払うことで何か問題になったりしないのかな。確定申告とかどうするんだろう…謎。



昨日の雑談会では電子書籍化に積極的だったなあ。スゲー楽しみ!



小説書きにとってゴールって?とか、アウトプットし続けるモチベーションとかディープな話なども。そのへんは電子書籍ネタではないので割愛(面白い話だった、ウヒヒ)


[更新]2026-02-01 11:52:55

EPUB電子書籍作成無料ツール・サービス

2014/7/19 [22:04:57] (土) 天気

今日の電子書籍の会(小説同人誌の知り合いたちの電子書籍雑談会)でもちらっと喋ったんだけど、電子書籍ファイルを作ることはそれほど難しいものでもなく、小説のような文字テキストが中心でシンプルなものなら無料で使えるツールやサービスがある。


まず、手前味噌。たぶん一番簡単なのはウチのWEBサービスだろうと思う。

「EPUB3::かんたん電子書籍作成」 http://books.doncha.net/epub/

小説本文のテキストファイルと表紙画像1枚用意すればそれっぽい電子書籍ファイルにする。


ワンランク上を目指すなら、デザインやレイアウトを細かく指定・設定できる

WEBサービス「でんでんコンバーター」 http://conv.denshochan.com

ローカルツール「AozoraEpub3」 http://www18.atwiki.jp/hmdev/pages/21.html

がオススメ。


指定・設定の仕方は、でんでんコンバーターはでんでんマークダウンのマニュアルも用意されているし、AozoraEpub3は青空文庫の記述方式がそのまま使える。


また手前味噌で

ローカルツール「かんたんEPUB3作成easy_epub」 http://t2aki.doncha.net/easy_epub

もオススメ。細かい指定はできないんだけど、CSSやHTMLの知識があればいろいろいじれる。また、wordの.docxをそのまま読み込める。


上記のWEBサービス、ローカルツール(←パソコン上で使うツール)はどれもエラーのないきれいなEPUBファイルを作っていて、わたしの知る限りkindleでの販売実績は多数ある。ibooksやkobo、google playブックスでも問題はない。


BCCKSやパブーなどEPUB電子書籍ファイルを作ってくれる企業が運営しているサービスはどうなの?「無料で電子書籍を制作販売できるサイト」で紹介してたよね?と突っ込まれると

・新たな会員登録が面倒くさい

・ブログを書くのもその書き方を覚えるのが面倒くさい

てことだったので、電子書籍ファイルを作るということにフォーカスするなら、手前味噌も含めて上記の3つがオススメ。



電子書籍の位置づけはみんな違うけどどうなんだろうとか、小説書きのゴールって?とかいろいろ面白い雑談会だったなあ。そのあたりのことはうまくまとまったら以下次号。


(2次会というかメイド喫茶に移動ということで、メイド喫茶初体験だったのに、メイドじゃなくて浴衣のねえちゃんたちでガッカリだった!)


[更新]2026-02-01 15:21:46

電子書籍の個人出版から商業誌出版へ

2014/7/16 [08:40:19] (水) 天気

わたしのtwitterでの観測範囲だけど。

今年になってから電子書籍の個人出版から取次流通の商業出版紙書籍へ続々と。小説、文芸系の商業誌デビューというのは各版元が主催している「〜賞」「〜コンテスト」への応募、受賞というのが最短で太いルートで、たぶん今のところまだそこは変わらないと思う。「〜賞受賞!」は効果的なプロモーション。


ただ、電子書籍の個人出版で版元・編集や営業にピックアップされて商業出版というルートは今後さらに太く大きくなるだろう。


漫画だとコミケやコミティアなど大きなイベントに版元編集者が新人発掘のために名刺配り(わたしも晴海の頃に同人誌を買って声かけして名刺を配っていた)はどこもやっていたはず。小説の場合に電子書籍、ネットが新人発掘のための場(コミケなど同人誌即売会イベント)の代替となったということ。


ということであれば、今後も電子書籍の個人出版からのルートは太くなっていく。

作家はどの版元も常に欲しい。有望な新人ならなおさらのこと。新人賞に応募してくる作品と違って個人出版の電子書籍作品は


・すでにひと目に晒されている=ある程度の完成度は見込める。

・すでに読者をつけている可能性もある=なんらかの評価がある。


と(言葉がアレだけど)美味しいところが見えている。

そして、これだけならありがちな青田刈りというか、田んぼが枯れたら終了なんだけど、ネットでの小説コンテストに版元が絡んで紙の商業出版へのルートを開拓開墾しようという動きが出ている。ネットで電子書籍で、小説を・作家を調達育成しようという意思の現れ。やっと本腰かな。


今後が楽しみ!


◆2013年

『Gene Mapper -full build-』藤井太洋(ハヤカワ文庫)

Gene Mapper -full build-

『Gene Mapper -full build-』

太洋

『お前たちの中に鬼がいる』梅原涼(主婦の友社)

お前たちの中に鬼がいる

『お前たちの中に鬼がいる』

梅原 涼


◆2014年

『ゴースト≠ノイズ』十市社(東京創元社)

ゴースト≠ノイズ(リダクション) (ミステリ・フロンティア)

『ゴースト≠ノイズ(リダクション) (ミステリ・フロンティア)』

十市 社

『黎明の笛』数多久遠(祥伝社)

黎明の笛

『黎明の笛』

数多久遠

『めざせ!東大お笑い学部』針とら(角川つばさ文庫)

めざせ!東大お笑い学部(1) 天才ツッコミ少女、登場!?

『めざせ!東大お笑い学部(1) 天才ツッコミ少女、登場!?』

針 とら

『キミ、色、トウメイ』じんたね(ぽにきゃんBOOKS)

キミ、色、トウメイ

『キミ、色、トウメイ』

じんたね

「藤元杏はご機嫌ななめ シリーズ」吉野茉莉(MF文庫J)

藤元杏はご機嫌ななめ ―彼女のための幽霊―

『藤元杏はご機嫌ななめ ―彼女のための幽霊―』

吉野 茉莉

「アニウッド大通り」記伊孝(星海社COMICS)

アニウッド大通り(1)

『アニウッド大通り(1)』

記伊 孝


ちなみに

『夜に誘うもの』日野裕太郎(徳間文庫)も電子書籍から取次流通の商業誌(2014年)

夜に誘うもの

『夜に誘うもの』

日野裕太郎




[07/16 22:03:15] 追記

2014年発行のものが2013年のところに入っていたのを訂正…改めて見ると今年になって加速してるのがわかる。

[更新]2026-02-01 12:44:55

無料で電子書籍を制作販売できるサイト

2014/7/8 [12:43:25] (火) 天気

先月あれこれ雑談していた創作文芸同人サークルの知人と。

「PC初心者でも電子書籍というものを作って販売できる一番簡単なところを教えて」

「PC初心者?ワード使って書いてるじゃないですか」

「ワード、エクセル、パワポはフツーだよ」


彼は普段ワードで小説を書いてる。観測範囲でよく聞くパターンだ。

・ワードで書いて印刷屋のテンプレをサイトからダウンロード、PDFにして流し込んで入稿。


これって、わたしの想像するPC初心者以上のスキルなんだけど、ネット・電子書籍となるとまた別らしいのが不思議だった。


てことで、5分検索しただけ、自分用の雑なメモ。


「ブクログのパブー|電子書籍作成・販売プラットフォーム」

http://p.booklog.jp

※ kindleやkoboへの配信可(料金別途=有料)


「BCCKS / ブックス | 紙と電子書籍の作成・販売が無料!」

http://bccks.jp

※ kindleやkoboへの配信可(料金別途=有料)


「WOODY あなたの日常を作品に | WOODY」

http://www.thewoody.jp

※ kindleやkoboへの配信可


「電子書籍出版wook(ウック)ー 出版社、作家の電子ブックストア開設」

http://wook.jp


「Romancer | Romancer (ロマンサー)はあなたの電子出版ツールです」

https://romancer.voyager.co.jp



実態を知らない・調べてないのでなんとも言えないけど、やはり観測範囲でよく使われている=実績のある「パブー」をオススメ。

知人の条件としては「電子書籍を作成販売(配信)できる」で、ゆくゆくはkindleやkoboに並べたいけど今は外部ストア配信にはこだわらない、ということなので妥当なとこかなあ。


またこんな半年先にはどうなってるのわからないネタ…どこが生き残ってるだろか。ぶひぶひ


[07/12 09:32:49] 追記

電子書籍市場規模

http://www.impressbm.co.jp/news/140624/ebook2014

ストア利用率

http://www.impressrd.jp/news/131219/NP

『電子書籍ビジネス調査報告書2014』7月17日発行

http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000407.000005875.html


[更新]2026-02-01 12:45:26

電子書籍はなくならない

2014/6/29 [09:59:58] (日) 天気

twitterで見かけて今さら気づいたんだけど、電子書籍はデータなのでなくならない。

電子書籍ストアがサービスを停止して本が読めなくなる、なくなるじゃないかというのとはまた別の話。


なくならない、ずっと公開されていることが前提なので紙印刷本とはまた違う問題がある。


紙印刷本の場合は、印刷部数があってそれが書店に配本されて店頭に並ぶ。その間に読者に買われたら終了するし、一定期間後売れ残ったら返本されて倉庫におさまり、そのうち裁断されて終わりとなる。


乱暴な言い方になるけど、よっぽど致命的なことでもなければ回収騒ぎにならず、多少の誤植やその他もろもろはそのまま消えて行くことになる。もしくは「では増刷がかかったらその時に修正します、加筆修正もその時にお願いします」ということが多かった。

(「よっぽど致命的」定価や雑誌コードを間違えたり、よろしくないところが見えていたりして、マジックや修正用のシールを持って配本直前の取次ぎの倉庫に社員総出で出かけたことも何度かあった)


ネットにアーカイブされていつでも・どこでも・今すぐ手に入るのがデータダウンロード販売の強み・特徴。


VODの動画配信サイトで仕事をしていた頃。

不備があったり、メーカー=権利者からの要望でデータを差し替えることは頻繁にあった。

公開中のデータを差し替えるために、今まさにダウンロードしようとアクセスしてくるユーザーに影響が出ないように分散・履歴管理など堅牢な作りになっていた。購入&ダウンロード済みの顧客には問い合わせ対応もしくはメールでお知らせして新しいデータをダウンロードしてもらっていた。


アニメなど権利関係がシビアなところは公開期間が決められていて、そこを間違えるとあちこち大変だった。

本来、一度アーカイブしたら公開し続けることを前提としていたので、この公開開始・取り下げはイレギュラー処理という感覚が社内にはあったかな(データダウンロード販売の強み「いつでも・どこでも・今すぐに」とは合わないから)



電子書籍もデータ。

一度アーカイブされたら公開し続けることでデータ販売の強みを生かせるし、取り下げや修正作業なども動画のケースと同じだろう。


ただ、動画と違って書籍の場合(現状は)一冊の書籍に複数の権利者がいることが多い(作家・イラストレーター・デザイナー)ので、動画のようにメーカー(=権利者)からのリクエストがすべてというわけにはいかないハズ。権利者個々に確認を取る必要があったり、個々の権利者からのリクエストに応えるために他の権利者に了承を得たりといった手続きの部分が大変だろうと思う。

(話はちょっと外れるけど、エロ本出版社時代、読者投稿写真誌の支払いは経理が毎月キレていた。1000円2000円といった金額の振り込みが、投稿者=権利者の人数分生じるわけでそりゃキレてもしょうがないわな、と思った。ここをシステム化した某社は今も健在)


また、修正はいつでもできる、というのもデータの良いところ…と裏腹というか表裏一体というか。

五月雨式に修正依頼が飛んでくるのはネット、WEB制作の下請けをしているとありがちで身にしみる話。紙なら次回増刷時にと区切りもできるけど、データの場合は「コストもかからないんだし今すぐ対応してください」なんてことになる。

さらに、修正した電子書籍を再公開するのも電子書籍ストアの数だけ手続きが必要となる。


個々の権利者の確認を取る手間や、修正改稿・取り下げへの対応など一冊作って転がして行くのは簡単じゃない。公開し続けることが前提ということは出した冊数分そっくりそのまま作業が積み上がる・増え続ける(動画のようにメーカーなりが権利関係を一括管理してくれてればその部分に関してはラクなんだけど)



著作権法改正(http://www.bunka.go.jp/chosakuken/26_houkaisei.html)とのこと。

当然、権利関係を明らかにして作者も出版者も規約を定めてその中で制作・運用していくべき…なんだろうけど。あらゆるケースを想定した万全な規約というのはありえない。


まず作者・出版者の信頼関係が必要だろうなあと、たまの法要でやってくる親戚のおっさんのような感想で終わります。


[更新]2026-02-01 12:46:34

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