小説同人作家さんのKDPとKWL

創作文芸見本誌会場HappyReading(http://books.doncha.net/happy-reading/)というサイトを作って2011年12月から運営している。
ここの本の詳細ページに、kindleとkoboを作家名で検索した結果を表示するようにしてみた。
「はじめてのかた」に書いたように
【ここは何のサイト?】というのが目的のサイト。
創作文芸、一次創作の同人小説誌を紹介、応援することを目的としたサイトです。
コミケやコミティア、文学フリマなど、同人誌即売会イベントで、文章系は手にとってもらって、中身を知ってもらうところから始まります。
ここでは「立ち読み」のテキストを、まず気軽手軽に読んでもらうために用意しました。
「をを!これ面白い!」「こんなの好きかも」という機会に繋がればいいなあ、と思います。
立ち読みしてみて、興味を持ったら、twitterボタンで、ぜひ作者さんとその小説を応援してください。
なので、原則として紙の同人誌、即売会イベントが前提。
2011年に作った時点では電子書籍はPDFぐらいでkindleもkoboもなかったし。
2012年暮れにkindleが始まって、登録している作家さんが電子書籍で出すケースが増えてきていて、なんとかそっちもピックアップできないかなあ、と思ってた。
でも、amazonやibookstore、楽天にページができるし、そちらの方が当然ながらSEOも強いし、こっちでページを作ってもあまり効果があるとも思えなかったので、なんとなくだらだら放置してたんだけど、koboも始まったことだし久しぶりにサイトをいじった。
何度も繰り返しになるけど、電子書籍の最大のメリットは「その場でダウンロードしてスグに読めること」
同人誌は街の書店で買えるものではなくて、イベントで買って読んで面白いと思っても、その作家さんの本を買うには次のイベントまで待つか(どのイベントに出るか不明だったりするし)通販になる。
その隙間を埋める・読者を繋ぐのに電子書籍は最適だろう。
amazonや楽天にSEOではてんで相手にならないとはいえ、HappyReadingは今日時点で620冊の小説同人誌が登録されている(著者:423人、サークル数:176)イベントが近づくとアクセスも1日300UU程度はある(pvは指標としてアテにならないのでユニークユーザー数)
紙の同人誌から電子書籍への動線があれば少しは役に立てるかも。
詳細ページの検索結果表示例。
http://books.doncha.net/happy-reading/detail.pl?uid=93165147&bookid=614
http://books.doncha.net/happy-reading/detail.pl?uid=203488059&bookid=549
http://books.doncha.net/happy-reading/detail.pl?uid=14879977&bookid=691
・安直に著者名で検索してるだけで同姓同名対策はしていない。
・検索するのは本の著者がひとりだけのページ。
ちなみに。
まだまだ「紙か電子か」で紙が好きで電子には否定的というひとが多い界隈だけど、「紙か電子か」じゃなくて「紙も電子も」ということで個人出版が盛り上れば面白いと思う。

[更新]2026-02-01 09:48:41
楽天KWLに登録

前回のあらすじ。
カナダのKobo Writing Lifeにアカウントがあると、そのアカウントでは日本の楽天Kobo Writing Lifeにはアクセスすらできない。問い合わせたところ、別の楽天アカウントを取得してくれ、ということで、「えええ〜ひとつでさえスパムが心配で嫌だったのに、もうひとつ楽天にメアドを差し出せ言うんか」
ちょっとだけ悩んで、登録することにした。舌の根も乾かないうちに。
管理ページは使いやすい・わかりやすい。
振込口座(楽天銀行でなくても大丈夫)と、EPUB3ファイル・表紙画像さえあればスグ。
ちなみに、ヘルプを見るとkobo端末は縦横比が4:3ということなので、表紙画像は1200x1600、300dpiで作りなおした(某取次の納品資料には上限約320万までとあるなあ)
すでにいろいろブログなど記事もあがっているので詳しくはそちらを参照してください。
↓こちらが丁寧でおすすめ。
『さっそく、楽天Koboライティングライフで出版してみた[レビュー中]』
http://rashita.net/blog/?p=15076
前の雑記に書いたように(http://t2aki.doncha.net/?id=1418987736)
楽天koboの最大の魅力は「日本の企業」「アメリカの税金処理が不要」ということ。
このアドバンテージは大きい。
繰り返しになるけど。Amazon の KDPや Apple の iBookstore や Google Play では、電子書籍を販売するとアメリカに税金、30%天引きされる。日本でも当然税金を払うわけで、税金をふたつの国に二重に払うメチャクチャ善良な小市民となる。
日本語の本を日本で売るのになんでやねん。
てことで、アメリカに税金を支払わないようにするための事務手続きが必要。それもすべて英語の書類(米国に申請するのだから当然だけど)
・アメリカ歳入庁 IRS に申請して EIN を取得。
・取得したEINを使ってW8BEN(米国に税金を払わないですませるための書類)を申請
このEINがどうやらまた最近クセもののようで、わたしが取得した時点では「個人事業主」ということで Employer Identification Number (EIN)取得でOKだったんだけど、kindleでは「個人」は Individual Tax Identification Number (ITIN) が必要ということになった、らしい。
米国TIN(Taxpayer ID Number)の申請
https://kdp.amazon.co.jp/help?topicId=A1XRYAFIRE0DFT
個人向け米国 TIN の申請
https://kdp.amazon.co.jp/help?topicId=AG1CEL1G4FOGI
KDPの「税に関するインタビュー」(オンラインで W8BENを作成する)では、「個人」でページを進めていくと EIN では「TINの形式が違います」というエラーが出て先に進めなかった。
この税金免除に関して必要なのは。
・個人、ITINの場合はW8BEN。
・法人、EINの場合はW8BEN-E。
ということらしい。
日本貿易振興機構の「米国からロイヤルティーを受け取る場合の源泉税課税」が詳しい。
http://www.jetro.go.jp/world/n_america/qa/01/04A-001117
([01/15 08:03:51]追記。KDPの「税に関するインタビュー」でEINを使うには、こちらのサイトが丁寧で分かりやすい→KDPアカウントで税の優遇措置を受ける方法)
とりあえず、住所も変わってないので「税に関するインタビュー」は不要で、源泉徴収も0%でフィックスされているようだけど、いつ ITIN が必要だから、と言われるかわかったもんじゃない。
EINは法人。個人事業主はたぶん個人だろうしなぁ。(うーん、でも iBookstore は何も言ってこない…)
こんな面倒な手続きが必要になるのだ。
(乱暴に言うけど)電子書籍ファイルを作るのは簡単で、誰でも個人出版に参加できる。でもこの手続きがやってられないということでkindleやibookstoreに参加していない人たちが(わたしの観測範囲の同人誌の人たちに)かなりいる。
販売力からいうと桁違いのamazon一択なんだけど、税金処理の必要のない楽天koboの認知が広がれば、二の足を踏んでいた人たちがこちらに流れこんでくるだろう。
apple の アプリも最初はEIN必須だったはずだけど、今は iTunes K.K =日本法人相手なので税金は日本に納めるだけとなっている。
kindle も iBookstore も google play も外資系企業は現地日本での商売ということで、このあたり何とかしてください。
ちなみに、今回第一弾ということで以下の3冊。
『アロイのやさしい神さま』(日野裕太郎・ハルノブ)300円
http://books.rakuten.co.jp/rk/ea111f85c955381187b2364eaefbc6eb/
[BiB:samp-aroi:アロイのやさしい神さま]
『おかえりください』(日野裕太郎・おおぬまひろし)200円
http://books.rakuten.co.jp/rk/2fd422acd5b03ef8bafb56f77b24d996/
[BiB:samp-okaerikudasai:おかえりください]
『酒を片手に庭に出る』(日野裕太郎)無料
http://books.rakuten.co.jp/rk/801b8965c24f3b4a98837236242972e6/
[BiB:free-shortstories:酒を片手に庭に出る]
楽天ですが、なにとぞご贔屓のほど、よろしくお願いいたします。
[更新]2026-02-01 09:48:59
.htaccessでアクセス制限の小ネタ

アクセスしてきたIPアドレスを見て、アクセス制限する(=ディレクトリ内のファイルを見せない)方法を2つ。
(httpd.confに記述してもいいんだけど、レンタルサーバーでapacheの設定ファイルをいじれるような専用・占有プランじゃなくて一般的な間借りの場合、各自割り当てられたディレクトリに.htaccessというファイルで設定することになる)
.htaccessに以下を記述する。
ひとつは。
order allow,deny
allow from all
deny from NNN.NNN.NNN.
1行目 以下は許可してから拒否するよ、という指定
2行目 すべてのアクセスを許可する
3行目 NNN.NNN.NNN. で始まるIPアドレスは拒否する。123.456. など前方一致(大きく範囲でざっくり拒否したい時は123.などにする)
これはアクセスしてきた相手に403を返す。
アクセスしてきた側は「このフォルダ、ファイルにアクセスする権限がありません」とか「このフォルダ、ファイルにアクセスは許可されていません」などとなってページを見ることができない。
この方法が手っ取り早いんだけど。
「このフォルダ、ファイルにアクセスする権限がありません」ということだと、「このフォルダやファイルが存在している」ということを相手に教えてしまうことになる。
mod_rewriteというモジュールが使えるなら(最近のレンタルサーバーのapacheはほとんど使えると思う)
RewriteRuleで404を返すことができる。
RewriteEngine On
RewriteCond %{REMOTE_ADDR} ^NNN\.NNN\.NNN\.
RerwriteRule .* /404.html [R=404,L]
1行目 RewriteEngine を有効にする
2行目 アクセスしてきたIPアドレスが NNN.NNN.NNN.で始まるなら
3行目 404で「404.html(見つかりませんでしたページ)」へリダイレクトする。
アクセスしてきた相手は「そんなフォルダ、ファイルはありません」ということになってページを見ることができない。403よりも404を返した方が安全。
wordpressにセキュリティホールがー、とか、bashのぜーじゃくせーがー、とか何かあるたびに、そこを狙った妙なアクセスが増えるので対策をしておいた方が吉。
ウチのページはほとんどperlで自作してるので、スクリプトの方でも404を返すようにしてるんだけど、設定ファイルにも仕込むようにした。

[更新]2026-02-01 11:48:56
知り合いが電子書籍で起業

ここんとこ単調な入力・登録作業にライスワークの事務仕事で疲弊していていろいろ停滞。バタンキュー(死語)な日が続いていて、自分にとって刺激も余裕もないので困ったもんだ。
とか思ってたら、2012年頃に仕事で少しつきあいのあった人から久しぶりに連絡があって雑談となった。
起業したと聞いて吃驚した。
会社登記のことや事務所のことなど興味深い話もありつつ、事業としては電子書籍の企画編集制作をメインにやっていくとのこと。
以前、電子書籍オリジナルの版元在籍の編集で、kindleもオープン直後から参入。雑学系や自己啓発、ビジネス書などでざっくり1タイトル1000単位で売れたものもあったらしい。もちろん彼の在籍していたトータルの期間、それでも一ヶ月で数百は動いていたことになる。文芸だとちょっとしたベストセラーの数字。これは羨ましい話だ。
(好調な売上は、おそらく大手版元が本格参入してストアのコンテンツが充実しだした2013年4月ぐらいまで、その後は厳しいんじゃないかと思ってるんだけど、実際の細かいところまでは聞かなかった)
その頃の実績もあるので、狙って作ればジャンルや企画内容、タイミング次第でやれるという感触は持っているとのこと。
売上だけを「算数」すると。
仮に定価300円としてKDPセレクト(kindle専売)でロイヤリティ70%の210円。1ヶ月100冊売れて21000円。
冊数を重ねて100タイトルもあれば単純に1ヶ月210万円…なんてこと言い出すといろいろアブナイ。でも、制作費を引いても他の仕事(紙の仕事など)と合わせて一人口ぐらいならなんとかなる算段・腹づもり。一発があるヤクザな世界でもあるし。
ひとりなので、どこまで手を広げるのか・どこまで絞るのかを見極めないと大変ですねえ、と。
タイトル数を1つでも多く1日でも早く積み重ねていくことが最優先。そのための企画、ネタの準備、各種手配だけでもやることはてんこ盛り。さらに、転がり出すと支払いなどの経理仕事、契約などの書類仕事も膨れる。
ぶっちゃけ、簡単じゃないと思うけど、それなりの資本金を用意して起業した行動力には感心した。
仕事が降ってくることをお願いしつつ。
[09/29 08:47:13]追記。
ぽつぽつと身の回りだけの観測範囲で。
こうやって電子書籍で起業、もしくは兼業、フリーランスというひとが増えてきたように見える。
2012年のいわゆる何度目かの電子書籍元年、金になりそうということでネット屋、アプリ屋などがドドドっと入ってきて、思ったより金にならないんでサササっと引いた鉱山に、小回りのきく・行動力のある個人が入ってきたという感じなのかな。
[更新]2026-02-01 11:50:20
夏コミ(C86)でもネットとの相乗効果

昨日はコミケ。
おつかれさまでした&お手にとっていただいてありがとうございました。
ウチの配置は風のとおりがあまりよくなくてずっと蒸し暑く体力を徐々に削られていく感じだったなあ。創作文芸同人誌は「売れない」と定評なんだけど、実際のところ、ありがたいことに、1冊も売れないとか参加費も出ないということはない。
今回のコミケでもあちこちで「Twitterでフォローさせてもらってます」という声が。
ウチも「フォローさせてもらってます」もそうだし「TwitterのRTで回ってきて見てぜひ欲しいと思ってたんです」といって来てくれた方がいて、ネットとの相乗効果=「いまどき」を実感。
今回のコミケに限らず、コミティアや文学フリマといった同人誌即売会で当たり前の会話当たり前の光景となっている。
電子書籍界隈と言っちゃうのはちょっと乱暴なのを重々承知で。
わたしの観測範囲はKDP、Kindleというかアマゾンありき。アマゾン依存。集客力販売力を考えると当然だし、戦力の集中は基本中の基本。いかにアマゾン、kindleに最適化するか、という議論(?)ばかりが目につく・目立つ。
(ぶっちゃけ、ウチもアマゾンが始めてなければ電子書籍を出したかどうか)
とはいえ、アマゾンは巨大な一小売業者、一企業。いつどんな都合・事情でベースとなる規約、ガイドラインが変わるとも限らない。最近も版元と取り分をめぐってドンパチ始めているし、まるっきり依存してしまうのは危険(それはSEOだなんだでgoogle依存する危険と同じこと)
電子書籍、データのダウンロード販売だ。ネットの中でポジションを取って告知周知宣伝することで販売数に直結する、というのも理解できる。
だけど、個人出版が、膨大な量の情報が飛び交うネットの海で、少しでも突出できるようなセルフプロデュースできるか、というと疑問。よっぽどのバックボーンや幸運、もしかすると炎上芸でもないと難しいだろう。
「ですから、シナジー効果が期待できるので、ぜひいかがですか」
なんていうと、ふた昔前あたりの営業マンのデタラメ口上と同じだけど、実際、ここ数年リアルの場とネットがいい塩梅で繋がってきてるように思う。肌感覚とかいうと最近のインチキ口上だけど。
ネットで見て聞いて気になって、即売会で買いにきてくれるというパターンは把握できる。即売会で見て読んで他のも読みたくてネットで購入・ダウンロードしてくれるというパターンは把握できない。でも、イベントのあった月は数えるほどとはいえ電子書籍も売れる・他の月とは売れ方が違うので、相乗効果が出ているんだろうと思う。
それは同人誌即売会に限らず、商業出版物が出たときも同じ。リアルでの展開がネット内での検索ボリュームに繋がり、販売に繋がる。
暴君でレッドオーシャンな場で疲弊してるヒマがあったら、リアルとの相乗効果を試してもいいように思う。
(そういや「facebook」はほとんど聞かないなあ)
[更新]2026-02-01 11:51:59

