TPP丸呑みで著作権保護期間70年らしい

2015/10/10 [18:11:26] (土) 天気

いままでは50年だったのが、TPP妥結によって70年となるとか。20年延長だ。


著作権の保護期間は何年だったら妥当なのか、という議論はおいとく。

これまで50年でやってきたのに、20年延長ってなんじゃそりゃということ。ルールを変えることになるのに、その根拠はなんなのか釈然としない・説明はあったんかよ、と。


わたしは著作権問題に関して、殊更、高い意識を持ってるわけでもないし、実害を被るわけでもないので、他人事だろうと言われればそれまでなんだけど。


青空文庫の2015年10月07日「TPP大筋合意との報に際して」

http://www.aozora.gr.jp/soramoyou/soramoyouindex.html

の声明文(?)の中でもここ


青空文庫に関わるボランティアは、その多くが作家や作品のファンであり、また少なからぬメンバーが、自分たちの好きな本がいつまでも読み継がれ、世界じゅうで自由に分かち合われ、これから先も公有財産として大切にされてゆくことを強く願うだけでなく、共有された知や文化が社会に循環され、次の新しい創作物が生まれて未来の文化が育まれてゆくことを心から祈って、日々の作業に取り組んでおります。

を読むと、やはりなんの理由・どんな根拠で20年延長、70年となったのか、理不尽、と思ってしまう。


ひとさまの商売の邪魔をしようとか、利益を損うとかいうような話でなくて、「好きな小説」「好きな作家」を読めない状況だけど、なんとかみんなにも読んでもほしいんだよお、というところ。

「うえええ、これスゲー面白いじゃん」「うわ。やべ、泣けた」とか本を読んでどこか動かされたら、ひとに勧めたくなるのが人情、本読みの原点ってもんだろう。ボランティアとして関わるかたの動機は理解できるし、それが作品を世間に広めていくエンジンとなってるはず。


50年が70年になるだけっちゃだけなんだけど20年ってひと一人が成人する時間で、わたしなどはたぶんあと20年たったら、向こう・彼岸に行ってる時間だ。このルール変更はずいぶん乱暴すぎやしないか。



ちなみに、今すでに公開されているものに関しては。

「著作権が期間満了で消滅した後に権利が復活することはない」というベルヌ条約の規定を遵守

ということらしいので、そのまま公開するのは大丈夫っぽい。


わたしは青空文庫のボランティアではない、ただの野良IT屋だけど。

中山省三郎訳のツルゲーネフの『猟人日記』を音声付き電子書籍にして、少しずつ公開してたりして、これが70年となると2017年まで保護期間。

また、いま写経中の米川正夫訳のドストエフスキー『地下生活者の手記』も50年ならば、今年の12月で保護期間終了なんだけど、70年となるとさらに20年先。

とりあえず、このふたつに関しては、滑り込みで大丈夫という理解でいいのかな。


「眼聴耳視」音声付き電子書籍公開リストhttp://t2aki.doncha.net/?id=1425130349


だめ!それアウトとか言われても、障害者差別解消法のことなんかがあるんで、電子書籍化しておいてもどこかで役に立ってくれそうなのでめげずに写経&合成音声作業をしておこう(モチベーションだだ下がりだけどなー)



ニュースやブログなど眺めると、結局TPPってあれこれ丸呑みという話で、いよいよニッポンはイレブンと呼ばれる世界かよ、と。


image

[更新]2026-02-01 09:15:44

青空文庫のルビや傍点をHTMLタグに変換

2015/9/25 [16:46:57] (金) 天気

小ネタ。

青空文庫形式で書かれたテキストをちょっといじる機会があったんで、例によってperlでごそごそと。


『青空文庫 組版案内』(http://kumihan.aozora.gr.jp)に詳細な資料や、青空記法で書かれたテキストをXHTMLに変換するrubyのスクリプトも提供されている。


青空文庫からXHTMLへはrubyのスクリプトを使わせてもらえばそれで解決なんだけど、用途・前提が青空文庫。当然ながら青空文庫用のcssが埋めこまれる。


電子書籍にするのにそのままでは使えない。

本文で青空記法が使われてるのはルビと傍点、太字程度だったので、その3つをHTMLのタグに変換するスクリプトをでっち上げ。



use strict;
use utf8;
use Encode;

my $emphasis = sub {
    my ($w, $t, $tag) = @_;
    $w = substr($w, 0, length($w) - length($t));
    if($tag eq ’sesami’){
        return $w . ’<span class="sesami">’ . $t . ’</span>’;
    }
    elsif($tag eq ’bold’){
        return $w . ’<span style="font-weight:bold">’ . $t . ’</span>’;
    }
};
while(<>){
    my $line = Encode::decode(’shiftjis’, $_);
    $line =~ s!([^[]+)[#「([^」]+)」に傍点]!$emphasis->($1, $2, ’sesami’)!eg;
    $line =~ s![#傍点]([^[]+)[#傍点終わり]!<span class="sesami">$1</span>!g;

    $line =~ s!([^[]+)[#「([^」]+)」は太字]!$emphasis->($1, $2, ’bold’)!eg;
    $line =~ s![#太字]([^[]+)[#太字終わり]!<span style="font-weight:bold;">$1</span>!g;

    $line =~ s![ \||]?([\p{InCJKUnifiedIdeographs}\x{3005}]+[\p{InHiragana}\p{InKatakana}]*)《([\p{InHiragana}\p{InKatakana}]+)》!<ruby>$1<rt>$2</rt></ruby>!g;
    $line =~ s!―!─!g;
    $line =~ s![(#|*)[^]]+]!!g;
    print Encode::encode(’utf8’, $line);
}

perlのスクリプト的には、漢字かななどの判定にUnicodeブロックが便利でおすすめ。

無名サブルーチンも便利。



意外なところで青空記法が使われててちょっとびっくりだった。

テキストデータ利用ということで、ボランティアさんが入力するのに青空記法はわかりやすくていいんだろうなあ。



青空EPUBの現バージョン3-1.1.0b45はepubcheckでエラーになる。

原因はnav.xhtmlのlandmark部、「Undefined property:title-page」で、ここを「titlepage」にすれば大丈夫。


image

自転車置き場の新顔…のわりに態度がデカイ。

BWインディーズのEPUB3はハイブリッドだった

2015/9/15 [22:42:01] (火) 天気

角川BOOK☆WALKER、BWインディーズ(個人出版窓口)で使うEPUB3はハイブリッドでも問題なかった。


BOOK☆WALKERアプリはもともとハイブリッド対応で「めがイラスト」などイラストや写真の表現にはこだわっているし、大丈夫かなあ、と思いつつも、表示チェックが面倒くさそうだから個人窓口、素人からの登録はリフローかフィックスかの二者択一かな、と思ってた。


BWインディーズのEPUBファイルアップロード画面の注意書き。

EPUB3の仕様に準拠したリフローもしくはフィックスレイアウトのEPUB。最大サイズ100MB。


リフローとフィックスの混在はEPUB3の仕様でOK=準拠だし。

ダメ元で、一度リフローで登録した作品を、ハイブリッドで作りなおして申請した。

13日に再申請して今日15日に公開となっていたので、購入してもらって、本をチェックしてみたらば、期待どおりカバーページはフィックス型ページで表示されてるっぽい。


http://bookwalker.jp/de2e21624f-184f-45ec-8c77-d3b9d2856ad1/

『アロイのやさしい神さま』(日野裕太郎・ハルノブ)


kindleアプリのリフローでのカバーページ

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BOOK☆WALKERアプリのハイブリッド、フィックスでのカバーページ

image


表示してるのはAndroidスマートフォン。画面は1080×1920。縦横比1.7というかいわゆるハイビジョンサイズでかなり縦長。

表示してるのはまったく同じ画像というわけではなく、kindle版は縦横比1.5ぐらいで、BOOK☆WALKER版は縦横比1.33。


画像の縦横比の縦が短いので天地に余白ができるのはしょうがないとして、リフローでの表示とは違って、左右ぴったりフィット。

リフローの1ページ挿絵を初めて見た時、ページの中にちまっと表示されてんなあ、とちょっと残念な印象だったけど、これならしっかり大きく表示されていてイケてる(今までまったくBOOK☆WALKERを見てなかったという懺悔)


ターゲットのデバイスを決めて、その縦横比に合わせて画像を作れば、余計な余白など入らず画面いっぱいのイラスト表示となる。当たり前の話、漫画などのフィックス型と同じ。


でもラノベに限らず、挿絵がふんだんに入るような小説本で、画像ページだけフィックスで表示できるのは大きいなあ。

いや、なにも小説に限らず、紀行文やグルメ本の写真や、実用書のグラフや表などいろいろなところでありがたいはずだ。


角川がEPUBを引っ張るんだなあ。


実際のところはシェアが桁違いのkindleが対応してくれないと進まない。ぜひ対応してください。

あ、電子書籍に音声のつけられるmedia overlays対応もお忘れなくよろしくお願いしたいです。



↓エラーのないハイブリッドのEPUB3作成はこちら(手前味噌)

http://t2aki.doncha.net/easy_epub-hybrid

[更新]2015-11-24 14:22:18

かんたんハイブリッド型EPUB3作成

2015/9/13 [23:46:00] (日) 天気

個人出版、BWインディーズが始まった角川のBOOK☆WALKERアプリは、リフロー型とフィックス型が混在したハイブリッドEPUB3に対応している。


ひらたく言うとハイブリッド型のEPUB3電子書籍は「カバーや挿絵がきれいに表示される」し、コントロールのきかないリフローとは違って「制作者の(ほぼ)意図通りに表示される」のだ。


小説のような文章中心のものでも、イラストや写真をきちんと見せようと思ったら、文章はリフロー型ページで、画像はフィックス型ページで、というのが理想。


てことで、「かんたんEPUB3作成」easy_epubで、ハイブリッド型のEPUB3ファイルを作れるようにしてみた。

本当はひとつにしたかったんだけど、スクリプトの変更があちこちに影響してるのでハイブリッド対応版は「easy_epub-hybrid」ということになった。きっとたぶんそのうちこっちのハイブリッド対応版が正式版となります。


フィックス型ページとなるのは。

「カバーページ」と「一枚絵の挿絵ページ」(http://t2aki.doncha.net/easy_epubashie)になります。


↓こちらをダウンロードしてください

http://t2aki.doncha.net/release/easy_epub-hybrid.zip

[2016/10/29 09:00:56]最新版


使い方などは「かんたんEPUB3作成easy_epub」(http://t2aki.doncha.net/easy_epub)と同じです。


[2015/09/14 11:57:26]

デバイスを横向き、見開きで見た場合。

・カバーは中央に配置

・挿絵はデフォルトで中央配置。「画像ファイル名 (right|left)」画像ファイル名の後ろ、半角の空白に続けて「right」か「left」を指定するとページの右側、左側の指定ができます。



電子書籍アプリのハイブリッド対応状況について→「ハイブリッド型EPUB3のチェック」



にしても、ハイブリッド対応が思ったより全然早くて焦るなあ。こりゃkindleやkoboもそのうち来るな。よれよれの初老は時代についてけんわ。

[更新]2016-10-29 09:00:56

ハイブリッド型EPUB3のチェック

2015/9/12 [16:33:00] (土) 天気

角川のBWインディーズが公開されて、BOOK☆WALKERに個人出版で参加ができるようになった。

BOOK☆WALKERはライトノベルが強いところで、「めがイラスト」での独自の表現方法など、挿絵・イラストに対する比重が大きいことがよくわかる。


「KADOKAWA-EPUB PORTAL」(http://kadokawa-epub.bookwalker.co.jp/)で角川のEPUB3の仕様が公開されていてとても参考になる。

仕様を見ると、挿絵・イラストなどはフィックス(固定)型レイアウトページで表示させることができるんで、やっぱそこは力が入ってんなあ、と。

リフロー型ページとフィックス型ページの混在、ハイブリッド型表示については、すでにEPUB3の仕様に入っている。KADOKAWAの資料はかなり具体的・詳細な記述方法が書いてあってわかりやすいので、ほんとオススメ。


イラストや写真など、リフロー型レイアウトじゃなんでダメなのかというと、ディスプレイの天地左右に中途半端なマージン(余白)が出てしまうのが全然ダメ。「一枚絵」として見せたいのが、なんじゃこの余白は、と台無しの脱力感。


リフローで表示するとこんな感じ。画像は600x800。72dpi(bookwalkerアプリ/Sharp SHL23)

image


しかし、フィックス型レイアウトでは指定した画像はディスプレイ目一杯に表示してくれる。

(もちろん、画像とディスプレイの縦横比の違いから余白が出ることになる。さすがに解像度・縦横比の違うすべてのデバイスで天地左右ぴったりフィットさせるのは無理)

これならば制作者の意図通りに表現された、と言えるだろう。


ということで、ハイブリッド型のEPUB3を作ってアプリで読んでみた。

以下は、ハイブリッドEPUB3ファイルの中の、画像一枚のフィックス型ページの表示例


ハイブリッド対応


BOOK☆WALKER for Android ver.3.9.0

image

さすがBOOK☆WALKERだな。1ページ大の挿絵はこうじゃなくっちゃだ。

画像が縦横比1.3で、スマホの縦横比が1.7ぐらい。画像の方が縦に短いので天地に余白は出るけど、左右はぴったりフィットで天地の余白も均等。


紀伊国屋書店Kinoppy for Android ver.2.5.0 build 22445

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これはちょっとびっくり。ディスプレイにぴったりフィット…って、画像を縦に引っ張ってる。画像を変形したらいかんだろ。

[09/17 19:34:03]

↑すみません。これはまったくわたしのミスです。

画像のサイズとXHTMLで指定したサイズが違っていることが原因で、Kinoppyのせいではありません。

Kinoppyの表示モード「スクロール」では天地いっぱいではみ出た横幅分をスクロールして見せる。その他のモード(ブックやシンプル)では、天地に余白。


スクロールモード

image


きちんとハイブリッド、リフローの中のフィックスページを意図したとおりに表示してくれます。BOOK☆WALKERアプリと同じ…てことは、純国産(?)のアプリはEPUB3準拠に頑張ってんだなあ。



ハイブリッド非対応


ibooks ver.2

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iPhone4Sのディスプレイは小さいからそれっぽく見えるけど、最近の高解像度のデバイスだと余白がかなり大きくなる。現状ままだとibooksでリフローの画像はその時々の上限いっぱいの大きさで作るイタチごっこ。


kobo

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左右に余白…はともかく、この画像ページの前に空白ページが入る。viewportを中途半端に解釈してるんだろうか。空白のページが入ってしまうのはまずいなぁ。


ちなみに、kindleはkindlegenでkindle用にコンバートするのでハイブリッドEPUB3は他のリフローと同じになるようだ。



BOOK☆WALKER用に別途、EPUB3ファイルを作ることになるんだろうな。特にイラストや写真にこだわるような本はここ大事だ。

(BWインディーズの「リフローまたはフィックス」という注意書きのリフローって、ハイブリッドも含まれてるのかなぁ)



「KADOKAWA-EPUB PORTAL」を強くオススメするけど、マニア向けに今回作ってみたハイブリッドのEPUB3ファイルを上げておきます。

https://t2aki.doncha.net/tmp/reflow-fixed-20150912b.epub

(直リンクできないので、ここから取ってください)


opfファイルのspine部、xhtmlのSVGの記述がキモかな。

[更新]2015-09-17 21:13:41

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