- 氷雨
- 「どうすんだよ」金髪がみどり(傍点)に叫んだ。
「どうしようもないさ」みどり(傍点)が肩をすくめていった。妙に晴ればれとした声だった。「刑事が誰かをおれらに売ったことはある。だけど、おれらが誰かを刑事に売ったことは一度もない。そうだろ」
みどり(ぼうてん)もまた堆積場を駆けおりていった。両腕をひろげ、刑事たちに向かって跳躍した。スクラップが音をたて、刑事たちの罵声が飛びかった。
金髪は混乱した表情になり、それでも「こいつはただの成りゆきだからな。貸したカネは絶対に返してもらうからな」そう弥島に念を押して、身をひるがえして乱闘のなかに飛び込んでいった。- [link] https://t2aki.doncha.net/books.pl?bookid=10
- 「どうすんだよ」金髪がみどり(傍点)に叫んだ。