電子書籍は版元には厳しいらしい
複数の版元(といっても既存出版社ではなくて電子書籍に軸足をおいた零細版元)や制作から聞いた話。
現状、立ち上がったと言っても電子書籍は厳しい、と。
電子書籍は実売、売れた分が(基本)月ごとに締められて支払われる。支払いがあって初めて売上がわかる…って当然なんだけど。
従来、どこの版元も発行発売の計画を立てて、この月は売上がナンボ、と計算を元に増刊や新創刊に金をまわす。
取次ぎ営業の結果、この雑誌の部数は(たとえば)10万部と決まる・取次ぎからは売れようが売れまいが、まずその部数分が支払われる。返本は後から処理される。
なので、先々の計画が立てられる。事前に売上が足りない月などわかるので急遽増刊などを「出すことで埋めればいい」自転車操業しながら次のヒット商品を模索する・できる。
ところが、電子書籍はこんな計画は立たない。立てられない。蓋を開けてみてあらびっくり、というか、びっくりで済めばいいけど人件費などの固定費も出せずに首筋の寒い話になりかねない、と。
その分、数出せばそれだけでいいわけでもなくて、出したら出したタイトル数分だけプロモーションにWEBだソーシャルだと常に動く必要があり、そこにリソースが割かれて「本当に疲れます」と、実際深夜の連絡や休日出勤を見る。蓋を開けてみないとわからない売上のために新たにリソースを投入するのは怖いので、すでにあるリソースに負荷がかかる。
何もしないでも売れる強いコンテンツなど限られている・ほとんどない。
app storeも去年の夏だか秋頃にランキングのアルゴリズムが変わり、またストアでの表出が変わったらしく。以前だとランキング1位を取れば一日のダウンロード数が、ン1000あったのに、全然落ちているとデータをみてはため息という話を去年暮れに聞いている。
WEBはロングテイル。長いものには巻かれろ、寄らば大樹の陰。お金をジャブジャブつぎ込める企業か、一発狙いでもやっていける個人レベルかの両極端な二択の世界。
その中間ぐらいの位置の中小版元は苦しいかなあ。そもそも出版社って規模的にはほとんどが中小零細だし。
とはいえ。アベノミクスだ。アナウンス効果というのは実際にある、だろうから、実態・実体が着いてくるまではネガティブな話はしない!(その割に釣りタイトルでごめん!)
[04/28 13:25:47] 追記。
https://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1304/25/news086.html
角川の電子書籍。ラノベがいいらしい。
カドカワブランドか、ラノベのシリーズ名認知か。web側だけではなくて、リアル側での権威・認知が欲しいところだ。
» ローカル環境で電子書籍を作る、Macアプリ・Windows版ツール 「かんたんEPUB3作成easy_epub」
だったらお前がやれよ
「こうすれば売れる」「読者を掴むためにはこんな方法がある」
てな記事、言説にはうんざり。いや、ひとさまの商売の邪魔をしちゃいけないなあ、と思うし、他人を否定するようなことをいうと自分に跳ね返ることが多いし、運気が下がりそうなので言いたかないけど。
タイトルどおり「だったらお前がやれよ」ということってどうなの。それもドヤ顔で。
特にまだ若い電子書籍界隈では、こうすりゃ売れる・こんな書き方構成にすべきである、なんてのがわさわさ湧いていてうんざりするばかり。
自分の成功例を元に騙る・語るならいいけど、キミだれ?なんか売れてるものあるんだっけ?というのが何かを言ってても説得力ゼロじゃないのか。
(はっきりと正解があるようなものなら別だし、カウンセリングのように寄り添う形で一緒にやるようなものはまた別)
小説の書き方なんて作家さんで違う。「売れる書き方」なんてありえない。出版社や業界都合で今この時売れているものはあるけどその通りにやったところでどうなの。
元底辺エロ出版社のチンピラ編集者程度でエラソなことは言えないけど、少なくとも20年は編集者としてやってきた。
漫画家さんが、売れてる漫画家さんのレプリカのような原稿を持ってきた時は、割と真面目に怒った。
「悪いけどコレはいらない。だったらさ、ギャラ積んで××センセに頼めばいいだけだよ?あなたに頼む意味ないよね」
もちろん。好きな作家さんがいて憧れて、好きな作品があって、自分もあんな風に書きたい、あんなのを描きたいと思って描くのは、誰しもスタート地点。
だけど、売れなくて思い悩んで、そっくりそのまま(キャラやストーリー、コマ割)やっちゃ、いったい何のために描いてるんだ?と。
読者からの反応なんてあれば超ラッキーで、ないのが当たり前、本を出してみて数字になって初めてわかる。指針・指標などなく暗中模索・五里霧中、それでも描きたい・書きたいという意思の力が必要で、それを才能という。
なので、作家・クリエイターを尊敬するし、応援していたい。
[04/21 22:00:28] 追記。
いや、奇麗ごとじゃなく。
ぶっちゃけ、売れセンの模倣、目先の2〜3本はありがたいんだけど。単行本ラインナップに入ってもらおうと思ったら、レプリカだと2冊も続かない。それだと商売としてよろしくない、ということがあった。
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電子書籍制作費の相場
複数の制作会社というか版元というか。EPUB3ファイル制作費について話を聞いてみた。
NDAのこともあって、どこがいくらなどと具体的には書けないので、聞いた範囲でのざっくり相場感。
電子書籍制作費の相場は1コンテンツにつき15000円前後〜20000円程度が相場っぽい。
(フリーの個人受けの場合)
納品するものは、kindle用、kobo用、EPUB3の3種類を求められるケースが多いようだ。
材料は以前も書いたようにワード文書だったり、HTMLだったり、PDFだったり、個々ばらばら。
材料を眺めて、ざっとスクリプトを作ってEPUB3に変換。材料の素性がよければここまで半日。目次の作成、画像部分のレイアウトや見出しなどのスタイルシート調整、作ったEPUB3の確認&校正作業を入れて、最短で一日仕事(もちろん雑誌のようなレイアウトのものは一日では難しいので、その案件を受ける・受けないの判断)
ただ、これに校正&修正対応が必要で、そのやりとりに費やす時間もプラスされる。
1コンテンツ実質2〜3日仕事といったところ。日給で考えると複数コンテンツを並行して作業できれば成り立つか。
とはいえ。
一太郎を始めとしたアプリでの制作環境も整ってきていて、DTPやプログラマブルな知識を必要とせずにEPUB3を作れる。
電子書籍の需要が増えて、ハローワークの求人票の「仕事の内容」にありがちなパソコン操作(エクセル、ワードの基本操作ができる)の一部となるのはスグだろうと思う。
となると、今後制作費の相場はさらに下がってくる。IT土方ならぬ、IT軽作業という世界だ。
とりあえず。
epubcheckでエラーを出さない、kindleプレビューワーで意図通りに表示できる、ようにするのが前提だからきちんと知識を仕入れておく。epubcheckでエラーが起こっても対応できますよ、というのがセールストークに使えれば多少アドバンテージになるか。なあ。
[04/10 12:11:46] 追記。
あ。これはもちろん、元の材料をEPUB3にする、という部分の話。
取材や撮影、執筆など、本を一冊まるごと制作するという話ではないです。
[04/10 12:30:03] もひとつ追記。
そういや、底辺エロ出版社を辞める直前あたり、外注に出すムック一冊の編集費が120万。こんなじゃカメラマンにまともなギャラ出せないし、撮りおろしなんてできないぜ。どうすんの、と憤ったことがあった。
EPUB3制作します。
kindleでは問題がないのにepubでエラーが出る。
そもそもエラーになって作れない。
などなど、お困りのことはありませんか?エラーのないEPUB3を作ります。
気軽に連絡ください。
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ゴールドラッシュのシャベル売り
kindleだ!ibookstoreだ!と個人出版の窓口が開いて、制作のノウハウや事務手続きについて手探りだったのが、ここにきてさすがに落ち着いた。と思う(アクセスされている記事をみての印象で具体的なデータではない)
また、読者側は、ガジェット好きな物好きにkindleも行き渡った頃合いかなあ、とも。
こうすれば売れる、電子書籍の展望は、などという周辺記事、ゴールドラッシュのシャベル売り記事ばかりが溢れるのが現状だろう。
底辺エロ出版社とはいえ、わたしは20年編集者として在籍して、退職時は漫画部門の編集長なんてのをやってたので、少しは出版についての知見がある。はず。だよあな。
てことでこの雑記帖の過去記事をざらっと漁って、シャベル売りっぽい記事を眺めた。
『愚痴じゃ』 2001/5/7
編集の仕事でナニが面白いかと言えば「新人のデビュー」。以前はそれが自由に・わたしの意思でできたのに、ここんとこそれがない。売れるのは、すでに売れてる名前のある作家であり、限られた狭いジャンルであり。
『あれこれと…ねぇ』 2002/5/13
某センセと電話してて、
「結局ストーリーどうなる?」「考えたんですけどありきたりなものでいくことになります」
たぶん、当人は気づいてないだろうけど、「ありきたりなもの」を描くというのは大変なことで、さらに、ありきたりなものを「描きます」と自分の口でいうのはもっと凄いことなのだ。この某センセ、去年は増刷を何冊もやってる男。
『赤字かぁ。。。。』 2003/11/10
最初、想定した読者層はどのような属性のひとたちなのか、そのマーケットはまだあるのか、彼らの購買行動に変化はあったのか。
現状の誌面から、どんな読者が買ってるのか・読んでるのか、想像できるかどうか、が全てだ。ここで想像できないようなら今たずさわってる雑誌にはまったく意味がない・売れなくて当然。
『11月なのに暑い』 2004/11/4
で、ふと思うと、今の状況の原因は宮崎事件にまで遡る…かも。成年マークをつけて区分販売されるようになって、市場・読者層が変わっていったということだろう。
普通にマンガとして売られていた頃は、大手のマンガよりエッチ描写が多い、というところで成り立っていたのがコンビニ流通のコットンやペンギンといったマンガ雑誌。
ところが、マークをつけるということになると、ちんぽこ・おまんこを描いてなんぼの商売が始まった。
それによって、マークをつけた本を扱う書店に行く人間とそうじゃない人間がまったく割れてしまい、中間の隙間に位置していたコットンあたりがもろに影響を受けた
『うだうだしてますですよ』 2004/12/1
紙媒体のものをそのままネットへというのが今のネットでの商売の中心なんだろうけど、それだけではどうなんだろう(ドストエフスキーとか、ありがたかったッス)かといって、巨大なカラオケと化してるネット上で、金を取るだけの価値をどうやって作る・認知させるのか、というコレという考えも思いつかんし。
これらは全部、だいたい10年前後前の過去記事。本を出す、読者に届ける、読んでもらう、ということだろうから、電子書籍になっても同じこと。
軽佻浮薄ゴクツブシ、甲斐性なしの割に当時は真面目に考えてたこともあったんだなあ、と自己懐古芸。歳くっちゃったなあ。
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電子書籍WEBサービスは自費出版と同じか
無理難題かも知れないけど、作家、クリエイターから金を取るなよ、と思う。
パブープロ版の料金
https://p.booklog.jp/about/pro
BCCKSのエキスパートプランの料金
https://bccks.jp/about/bccks_expert
出版社が信用できるところは、作家に原稿料を払って本を作り、本を売るところまで作家と一緒。売りたい気持ちは作家と同じ。というか会社がかかってる・生活がかかってるので大のおとながみんな必死で売る。
「饅頭本」と揶揄される自費出版は昭和の昔からあって
・プロの編集者が校正、アドバイスしますよ
・プロのデザイナーが装丁しますよ
・(一部の)一般書店に並びますよ
ということで頼む側も納得してやる分にはかまわないと思う。
(問題になったのは、押し売りというか、新人賞を募っておいて本にしませんかと話を持ちかけ、100万前後の費用がかかると後だしが増えたから、だった、かな…記憶曖昧)
とはいえ。自費出版を業としている会社組織などの信用しきれないところは、作家の金で本を作って、あとは売れようが売れまいが関係ないから。会社の収益は作家からの金。売れたらラッキーで「売りたい」という意識に差があるだろう。
WEBのサービスって、これと同じ構図に見える。
Amazon、KindleストアのKDPや、Apple、iBookstoreのiTunesconnect といった海外の個人出版サービスは「作家から金を取らない」(今のところ)
「コンテンツありき」「作家、クリエイターが最初」というのがわかってるんだと思う。
それと比べたときに、冒頭にあげたようなWEBサービスはどうなんだろうか。
無料で始めてもらって、有料へ誘導。「いやいや有料なんてほとんど会員いないし微々たるもの」「この金額じゃ採算合わない」という話だったとしても、作家側からも金を取ろう、というのは違和感を覚える(余計なお世話だろうけど)
虚構、物語を生み出す・求めるのは人間の本能のようなものでなくなることはない。
映画になったりグッズになったり、巨大なビジネスになるようなものも、最初は個人の頭の中から生み出される。それを大きく育てて、次へ次へ繋ぐのがコンテンツビジネスというやつだよなあ。
パトロン、出版社と形態は変わっても作家、クリエイターには投資できてたはず。ネットになって、作家、クリエイターからも金を取らなきゃやっていけなくなったってことだとしたら、寂しいというかさもしい話。
[04/03 21:49:36] 追記。
売上からのマージンはappleもAmazonも取るじゃないか、という的外れなツッコミを見かけたけど、彼らは売れないと金にならないという点ではまだ作家側だろ。上記したサービスは売れようが売れまいが、作家からランニングを取ってるというのが大きな違い。
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無題:電子書籍界隈とかいろいろ
いや、DELLのネットブックInspiron 1012 miniが面白くて。
昨日で設定もほぼ終了して、業務委託IT軽作業もできるようにしたんだけど、タッチパッドに慣れるために今日もごそごそネットブックをいじってる。クリックとスクロールが思い通りにいかないし、掌で触ってしまってあらぬところにカーソルが飛んだり、のじゃじゃ馬馴らし。昨日も書いたように、もともとノートパソコンから入ってるので、キーボードはこのぐらいの大きさのものがちょうどよくて、わたしとしてはこのキーボードは快適。
電子書籍界隈がどうもチープでカオス。
最低限の校正や推敲もなされていないものまで値段がつけられて並んでいるらしい。そのうち淘汰されるだろうけど、そういうものを売り物として並べる神経がよくわからん。
電子書籍を買おうと思ったら、サンプルが用意されているので、ぜひそれを最初にチェックしてからご購入ください。
書かれている内容は別として、クオリティコントロール、品質管理意識に関して。
出版社が出す印刷本が断然レベルが高いはず。大のおとなが何十人も、それこそ生活をかけて金をかけて店頭に並べるのだ。個人でそこまでできるわけがない。企業として継承されている編集組版印刷などの知識・ノウハウという財産もある。
次が同人誌の個人、サークル。入稿データの作成は最近では自力でやるにしても、紙印刷には金がかかる。身銭を切っている。なので、事前の校正、推敲はかなりきちんとしているところが多い。サークルによっては執筆編集校正などの制作フローがきちんとしているところまであって、商業誌並みのクオリティだったりする。(オフセット・オンデマンドなどの単語で印刷所を検索してみると料金表が出てくる)
上記ふたつからかなり落ちるのが電子書籍だろう。もちろん個人差はある。せめて、誤字脱字はチェックしてから出版してください。
また、電子書籍がらみで盛り上がっていて、イベントなんかもいろいろあって、記事を見たりする。
著者にたくさん会いたいから、著者だけを集めたイベントをやりたい、とか。
ちょっと吃驚。そもそも、著者にたくさん会いたければ、自分の足を使って同人誌即売会に行けばいいのではないのか。毎月なんらかの即売会が開催されているというのに?そういった著者たちを電子書籍のフィールドにもってくるのが啓蒙とか開拓とかいうのではないのかな。て、それが仕事じゃないのか。それともただ交流会、飲み会をしたいだけなのか。謎。
セルフブランディングってなに?
自分のやってきたこと・やること・できることをきちんと伝える、というのならわかる。そこをうまく言える・言えないで差がつくし、わたしやウチはとても苦手。
だけど。「売れました」「感想いただきました」ってエゴサーチして、いちいち言うのって、それナニ?うれしいのはよくわかるけど、売れただ感想もらっただのって、自己PR・ブランディングとして実体がない。ただ盛ってるだけに見える…なんてこと言うけど、それが宣伝・実利に繋がるならウチもやる。でも、なんかなあ、というところではある。幸いなことに今のところ、読者さんがいる。まずは新刊を継続して出していくのが大事。
即売会で売り子をしていて実感してるんだけど。
最初は見向きもしてもらえなかった。それがイベント・同人誌即売会に出て新刊を並べるようにして、ン年続けて、今ようやく「ウチの新刊を目当てにきてくれる」読者がいる状況になっている。
一年やそこらの話じゃない。一回や二回のイベントで売れなかったからといって「ほら売れないでしょう」じゃない。認知されるのに、購入してもらうのには時間がかかるし、認知されている・売れているところにはそれなりの蓄積があっての話だ。その蓄積をすっ飛ばして、おいしいところだけ見て、取り上げても意味はない。
電子書籍というかEPUB3についての誤解。
でもないけど。リフローやフォントのサイズなどは端末、デバイスのコントロール下。文字の大きさやフォント、改行位置、ページ送りなどを自分の思い通りにしたければ、現状ではPDFぐらいしか実現できない。
EPUBやkindleのフォーマットについての一次資料をあたれば、仕様がわかる。
って、たぶん、このあたりがいろいろネックになってんだろうなぁ。クライアントにしてみれば、本と同じに見えるのが当然と考えるだろうし。電子「書籍」という名前の呪縛だな。電子書籍を制作します、というところが増えてくると、ここのあたりのトラブルが面倒くさそう。
[02/03 07:45:32]追記。
kindleクオリティーという部署があるらしい。
KDPで提出された書籍の審査やファイルチェックをやっている部署。以前、KDP審査ではねられたという事例をここで取り上げたけど、それはたぶん権利侵害(海賊版、著作権侵害)のケース。夕べ、twitterで見かけたのは、どうやらファイルの不備。
EPUB3のmetadataや、目次が基準を満たしていない、とのこと。
…という情報しかわからない。「エラーになる」「以前のやり取り通りにやった」というツイートだけでは何のことやらまるでわからない(具体的にどんなエラーが出たのか、以前のやり取りというのは具体的にどのような指示があってファイルのどこをどう修正したのか、metadataのどこが指摘されているのか、ということまで言わないと誰も反応できないだろう)
問題点がどこにあるのか、ファイルのトラブルチェックとして。
1)EPUB3のファイルを作る。epubcheck https://code.google.com/p/epubcheck/ や https://validator.idpf.org でファイルにエラーがないことを確認する。
2)EPUB3ファイルにエラーがないことを確認したら、Kinoppy や iBooks でEPUB3ファイルを読み込んで、意図通りに見えるか確認する。この時、目次が機能するか確認する。
3)kindlegen で EPUB3ファイルをmobi化して、kindle previewer で読み込んで、意図通りに見えるか確認する。この時、目次2種類が機能するかの確認をする。
4)2、3をクリアしてるのにKDPで受け付けられなかったり、iOSで対応していなかったりする場合。見た目ではわからないユニコードの文字が入り込んでいるかもしれない。iOS、app storeではアマゾンへのリンクは受け付けなくなっているのでリンクが多いと駄目かもしれない。
パブリッシングガイドラインによると、基本的に、epubcheckが通れば、KF8のmobiファイルとして変換されてkindleでもOKのはず。
繰り返しになるけど。一見空白文字にしか見えなくても、実はiOSで対応していないユニコードの文字が紛れ込んでいたり、iOSアプリでNGのアマゾンストアへのリンクが大量にあったりすると審査が通らない、かもしれない。
また、上記したように、EPUB3のリフローはデバイスにまかせるべき部分がたくさんある。にもかかわらず、フォントの種類を指定したり絶対サイズで規定したりすると意図通りにはならないし、デバイスにないフォントを指定したらどうなるんだろう、とか、フォントを同梱したらフォントの著作権侵害にあたるよなあ、などなど考える点はいくつもある。そのあたりも怪しい、かも知れない。
» ローカル環境で電子書籍を作る、Macアプリ・Windows版ツール 「かんたんEPUB3作成easy_epub」