小説同人誌は地道に根気づよく
小説同人誌は売れない。まず手に取ってもらうことから、というのはよく言われること。
商業誌の場合は、新刊やフェアとして一斉に全国の書店に並ぶ・書店内にポスターやpopがある。「あ、これのことか」「さっきも見かけた」「へー、こんなのか」という共時性・共有力みたいなものが、本を手に取る大きなきっかけ。これを小説同人に求めるのは無理。せいぜい、ネット、自分のサイトやSNS、WEBサービスで告知するぐらい。それも当然ながら「現物が目の前にある」強さにはかなわない。
また、商業誌の場合は、版元のブランドもモノをいう「ここが出してるなら大丈夫」、雑誌で書評家という立ち位置の人間のオススメ「このひとの言ってたの面白かったなあ」という信用が、本を手に取るきっかけとなる。同人誌は、同じ趣味志向の人が、同じ立ち位置でやっているという意識がある。そこにブランド・権威を持ち込むのはそぐわない。オススメ系コンテンツも慎重に考えないといけないところだ。
ということで、妙案など浮かぶわけもなく(小説内容の充実・レベルアップは当然として)地味で地道に。
その1
・出られるイベントはすべて出る
・出るイベントには新刊を用意する
・次回出るイベントを自スペースで告知する
・自スペースのディスプレイはころころ変えず統一感を出す
・サイト持ちならそちらの告知もして、その2に繋げる
その2
・アマゾンや自家通販、ダウンロード販売等、イベント以外で入手する方法を用意する
・自サイトやSNS、WEBサービスでイベント参加情報を出していく
その3
・アンソロ参加などで名前の出る場所を増やす、ひとも巻き込む
・イベント内で企画を立てる・企画に乗る
具体的なディスプレイ、POPなどはともかく、やることはこんな感じかな。今さら言われなくても、んなこた100年も前からやっとるわ!というサークルもいるとは思うけど、やることもやらず目先の結果だけで、売れないと愚痴が目についたりするので、上目線の記事を仕立て上げてみた。
親戚のおっさんのようなまとめになるけど「継続は力なり」
[09/26 17:58:51] 追記
まずはサークル、著者の認知度をあげて(WEBに出回る胡散臭い用語でいうと)セルフブランディングに繋げるのが大切、ってことだなぁ。
↓わざとらしく宣伝も入れておくのが大人の流儀。今、審査に出してるiPhone電子書籍の目次
・ 小説同人誌Select 公開中
・iTunes Store はこちら→ https://itunes.apple.com/jp/app/id546230414?mt=8
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紀伊国屋「ほんのまくら」もどき
創作文芸見本誌会場HappyReadingに企画ページ新設。久しぶり。いや、ここんとこ請負仕事も進んでないし、iPhone電子書籍アプリのiOS6、バグ対応もなしのつぶて。ぼーっとしてると脳みそが腐りそうなので、頭を使わなきゃ!というのが主たる目的。それにはスクリプトいじり。ということで、最近話題だった紀伊国屋書店の企画「本のまくら」をリスペクトとかインスパイアとか、ひらたくパクった。
本のタイトルや著者名を伏せて、本文の冒頭部分をカバーにして陳列する、というもので、小説は冒頭1ページも読めばわかるとか、小説家は書き出しに命をかけるとか。確かに面白い企画で、売り上げも「驚異的に」伸びたらしい。(企画としては面白いと思うけど、「本」はタイトルや装丁、デザインも含めたパッケージ。中身だけ冒頭だけの売り方に諸手をあげて賛成かと言われると、ちょっと違うような気がする。てのはともかく)
https://books.doncha.net/happy-reading/list_tachiyomi.pl
HappyReadingではサークルさん(作者さん)に、立ち読みのテキストを登録してもらっているので、その冒頭部分10行ほどを並べてみた。自画自賛というか、今日時点で195冊、冊数分だけ、いろんな文章があって面白いなあ、としみじみ。今までも立ち読み用のポップアップはあちこちにつけてるんだけど(ポップアップのために限らず)「クリック」などのアクションはハードルが上がるところ。今回追加したページでは、1ページ内に複数の作品の冒頭部分が読めるので(読むためのアクションを必要としない分)気楽になった。どんな話なのか、冒頭だけでなんとなく想像がつくし、いろんな作品が一ページに並ぶので、自分好みの作品を見つけやすくなった印象。本屋で立ち読みするときってこんな感じで、パラパラめくっては次、また次、だったなあ、と。
で、やっぱりここでも問題なのが、WEBの・ブラウザの貧弱な一覧性。紀伊国屋だと本の情報がそれこそ奔流のように飛び込んできてさぞ楽しかろうと。なのに、WEBだとこうやって並べてせいぜい6冊。
表紙ビジュアルなら、↓こうやって195冊を小さくずらーっと並べてもそれなりに見られる。
https://books.doncha.net/happy-reading/simple_list.pl
でも、文章は小さくするわけにもいかず。とりあえず、6冊全部を総入れ替え(再読み込み)するパターンと、一冊ずつ入れ替える(Ajax)パターンをつけた。一度表示してあるものはすぐに再び出てこないように小細工もした。
「今、目の前にあるもの以外のものを見てもらうために」どうするのか、ページを作るのに毎度毎度悶絶するポイントだよなあ。ううううむ。
[11/19 16:41:14] 追記。創作文芸同人の小説を電子書籍で販売中
・ アマゾンkindleストアに並べた電子書籍のリスト
手前味噌だけど、ホラーや青春もの、癒しの物語などオススメできます。短編だと100円からあるので、気楽に読んでみてやってください。
こちらはiPhone電子書籍アプリ 「小説同人誌Select」
https://itunes.apple.com/jp/app/id546230414?mt=8
小説同人誌Selectというこのアプリは無料で、中に有料の小説が収録されてます。無料サンプルもあるので、まずは立ち読み感覚でダウンロードして、気に入ったらその作品を購入してもらえるととてもうれしいです。
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読書地図とか小説同人誌の読者不在とか
一冊の本を起点に。その本との関連から連想される本をどんどん繋いでいく、本の連想ゲーム。twitterで昨日おととい始まった企画。
たとえば、
「若草物語」→末っ子がナマイキ→「七人のおば」
てな具合に本を繋いでいく。詳細は以下
https://togetter.com/li/289550
で、こいつを可視化する、というか見た目でわかるようにすると、見ていて飽きない本の地図ができあがる。
https://www.skoji.jp/dokusho_map/
レビューで余計な文章読まされるぐらいなら、この本の連想地図はよっぽど役立つし、そもそも楽しい。百聞は一見にしかず、である。書店で販促ポスターがわり使うのも有効。twitterを利用して本読みのひとたちがざっくり集まるので集合知というヤツも期待できる。雑音も混じるけど、それも楽しめる。へー、こんな繋ぎ方するか。と自分にとって思いもよらない本が現れる。
定期的に読書地図会(?)が開催されて、地図が蓄積されると面白い。本がどんどん広がっていく。いろんな利用が考えられそう。
残念ながら。小説同人誌じゃこれはできない。
イベントでしか手に入らない、通販でしか手に入らない本は認知度も知名度もないので、共通の話題とならない。繋いで広げられない。
街で本屋とかブックオフにブラっと入って立ち読み、ついでに書棚を眺めて、テキトーに手にとって、眺める、そんな機会がない。電車でぼーっと中吊り、おじさんの読んでる新聞の広告を眺めて、知る書名・著者名、そんな機会がない。
企業がかりで一冊作って整ったインフラを使って広めているマスプロダクトにかなわないところだ。ネットでは個人が自分でブランディングして認知告知周知することができる、のは確かだけど、現状、読者に届いてるのか疑問。「本を探す」機会はネットかも知れないけど、「本を知る」機会は書店などのリアルな場かな。
趣味でやってる同人誌だし、別にそこまで考えていない、というひとが多いけど。でも、やっぱりせっかく書いたもの、作り上げた世界、たくさんのひとに読んで・見てもらいたいのが人情というもの。だと思う。
アメリカ、amazonのkindleだと、売り上げトップの個人作家が100万ダウンロードという話で
https://hon.jp/news/1.0/0/3237/
kindleというかamazonが日本市場にきてくれたらまた違ってくるのかな、とか。ネットでの個人のセルフブランディングが奏功する土壌として期待大。楽観すぎる?現に成功例があるわけだから、楽観とか夢想だけじゃないはず。
そのために、届いてるかどうか手探り・五里夢中・暗中模索でもなんでも、やっぱりとにかく発信し続けるのが大切ってことか。ネットに限らず。小説同人誌を置いてくれる書店とか、カフェなどリアルも含めて。
見える結果の伴わない努力は、これで正しいんだろうかとか、誰も見てないんじゃないかとか、継続するのは大変。だけど、そこはがんばるところだよな。
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第十四回文学フリマサークル配置図
文学フリマ公式ページで、サークルの配置図が告知されたので、コミティア100の配置図に続いて、こちらもサイトに組み込んだ。
いや。しょうがないんだけど。イベントごとでスペース表記が違うし、配置数、配置の位置が違うんで面倒だよなあ、と。しょせん連番だし、ロジック考えて、自動生成するようにして使いまわせばいけんじゃね、と安直に思ってたら、難しかった。
なもんで、コミティアの配置図も文学フリマの配置図も、配置図そのものは、HTMLをベタ書き(listで記述)して、cssとjavascriptでごそごそ表示。
スクリプトがやってることは、データベースから該当するものがあったら、クラス名とかhidden属性のコンテナを書き込む、だけ。パズルゲームとしてのスクリプトは面白くもなんともない、ただの力ワザというか地引網。作ってる面白みはほとんどない。
とはいえ。実際こうやってサークル配置を「絵」で一目瞭然にするとコンテンツとしてはけっこう面白い。巡回順路が浮かぶというか。
たぶん、次の開催も同じく。配置図そのものはHTMLをべた書きしなきゃいけない力ワザだろうけど。気力が続いてれば、きっとやりますです。はい。
第十四回文学フリマ サークル配置図
https://books.doncha.net/happy-reading/taglist.pl?t=event3
コミティア100 サークル配置図
https://books.doncha.net/happy-reading/taglist.pl?t=event2
てのはともかく。今日、4月8日は、絶好の晴天。雲ひとつない真っ青な空。地元水元公園に出かけた。お供は、おにぎり、ビール、ワイン、パウンドケーキ。
いや。まじめに「桜が凄かった」
久しぶりじゃないかな。こんな真っ青な空を背景にしたピンクに煙る桜って。確か去年、おととしあたりは、週末、ちょっと曇ってたり雨だったり。今日のような花見は滅多にお目にかかれない、と断言しちゃうぞ。ベンチでべちゃくちゃしゃべって、遊歩道で桜を眺めて、花見客を眺めて、いやもうたっぷり堪能だった。
ずーっと。毎日、今日の花見のような日々が続けばいいなあ。とかいうと危ない。
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コミティア100サークルスペース配置図
昨日、我が家に案内が届いたので、サークルスペース配置図を作成。文芸島であろうと思われる「は」~「び」まで。
もうHTMLをベタで書いただけ。タイプ量が多くてゲンナリだけど、ロジックを考えるのが面倒で。
作ってみると、レイアウトさえ考えれば、HTMLだけでイケるんで、javascriptと組み合わせてマップにいろいろ仕掛けができそうなんだけど。ほんとはちゃんとロジックを考えて汎用的に使えるようなシロモノを作っておいたほうがいいんだろうな。
とりあえず。今回はクリックで登録のある最新刊を表示するようにしてみた。
javascript で event.target なんてはじめて知った。今さら。
これまで、javascriptでマウスがクリックされた位置にあるDOM要素、divとかlistとか、また、id属性とかrelとかtitleとか、どうやって取得すりゃええんだ、と考えては放置してたんで、今回こそいろいろググってみた。
html側で定番のonclickしたら
event.target.id で、クリックしたところの要素のidが
event.target.rel で、relが
取得できるのか。これはこれで便利。使いみちがありそう。
ということで、コミティア100に文芸で参加のみなさん、「創作文芸見本誌会場 HappyReading」に登録して、読者さんに事前告知しませんか?
https://books.doncha.net/happy-reading/taglist.pl?t=event2
ちなみに、アマゾンで同人誌を売るなら、たぶん、現状は密林社さんにお願いするのが手間を考えるとベストかな。
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同人誌は儲かる?
儲けるために同人誌を作るのと、本を出すために同人誌を作るのと、以前から言ってるように、ルールの違うゲーム。
ここで、噂を撒き散らすわけではない、ということで、まず、わたしの立ち位置は。
自分では同人誌は作ってない。身内仲間内の同人誌を手伝っている。
子供時分から読書が好きで、アニメ、映画が好きで、TVアニメのスーパージェッターやエイトマンがリアルタイム。「おたく」という単語が出てくる前からその行動をとっていたけど、たぶん、第一期おたく世代とくくられる。
小説とか漫画、ひっくるめてフィクションにかかわっていたくて、エロ本出版社にはいって20年ほど編集者。おもにエロ漫画だったので、コミケには晴海の頃からちょくちょく行ってた。
(部数激減でやることがなくなり退職したあとはWEB、ネット周辺をうろうろしてるけど、文化の違い、というかぴんとこないまま、無職個人事業主さまだ)
編集者時代とか、現在、知っていることだけいうと。
都市伝説だ、デマだと、いってるひとたちがいるようだけど、二次創作やエロ漫画などは、中堅~大手で一日で50万円程度の売り上げはある。大きなイベントの壁サークルともなると、100万円近い売り上げはある。
(ひとりあたり何秒かかるから、100万なんて無理だという実態を知らない・根拠のない数字をあげてるのを見かけるが、新刊全部など複数買い・売り子数人で同時に、など壁や大手を見るといい。ひとりあたり何秒じゃなく、ひとりあたりの単価を計算するように)
具体名は出さないけど、これは、事実聞いた話。
儲かってるサークルでも、売ることを狙って作ってるサークルもあれば、好きで作っていて人気になって結果儲かっているサークルもある。
タイトルの結論をいうと。
儲かるのか、儲からないのか、やりかたによっては儲かる。
儲けるゲームに参加したいのであれば、人気ジャンルの二次エロ漫画を強くオススメします。ジャンル買いが見込めます。
もっとも、二次エロ漫画「だから」儲かるとは限らないです。
対象に対する思い入れがなければ、やっぱり売れません。
さらに、売れてるサークルは、今なにが売れてるのか、大手サークルの同人誌はもちろん、片っ端から同人誌を買って、構図・ストーリー・キャラ・ネームなどを調査研究してます。
当たり前の話、なにも努力しないで売れるわけがありませんね。念のため。
わたし自身は。
本を出すこと、創作した結果、それに対する敬意が対価として集まり、儲けに繋がれば、作者も読者もシアワセだろう、と思ってる。
なんでこんな記事をでっち上げてるか。
WEB本棚サービス 趣味は読書2 とか、小説同人誌プレビューサイト 創作文芸見本誌会場HappyReading とか作って公開していて
「仕事でもないのに・お金にならないのに、どうしてそんな(ムダな)コトやってるの?」
と真剣に聞かれて、むっとしたことがあるのを思い出して、という、大人気ないというか、何を今さら、お子様な動機。
好きでやってんだからほっといてくれ。もしかしたら儲けが出るかもしれないじゃないか。
いまどきは、アマゾンでも同人誌は販売している。と身内の本をさりげなくわざとらしく宣伝。真面目にオススメできますよ!
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