EPUB3作成ページとKDPへの登録
去年の10月上旬、いよいよkindle上陸・KDP開始の噂をみて、また「くるくる詐欺」じゃないのかと疑いつつも、EPUB3も縦書きが取り入れられてたので調査して「EPUB3::かんたん電子書籍作成」ページ( https://books.doncha.net/epub/ )を作った。
ページ公開から今日まで、アクセスログのPOSTなどを調べたところ利用実態は
・210人(ユニークIP)が当サイトを利用して
・871本EPUB3ファイルが作成されていた
となっていた(多少誤差はあると思う)
もちろんウチで作られたEPUB3がKDPの登録に使われたかどうかはわからないが、このうちの何割かは、たぶんKindleストアに並んでいると思う。
リファラのチェックをしてみたところ、以下のサイトでウチのページを解説してくれている(ありがとうございます)
忌川タツヤのKindleは友達さ!
KDPで使える! 固定&リフロー用ファイル作成方法
シゴタノ!「かんたん電子書籍作成」でシンプルなepubファイルを作ってみた
また、以下のサイトで紹介いただいており、もしかするとウチで作ったEPUB3を元にkindleストアに並べられている。一度サンプルから(立ち読み)でもいいのでぜひ見てみませんか?
ヒビノアワ:電子書籍はじめました
田亀源五郎's Blog:電子書籍『デカとヤクザとニンジンと 田亀源五郎小説作品集』発売です
苦手な事務処理ーCHINGE
電子書籍(小冊子)「キリスト教の救いとは」作成の顛末と方法」
Amazon Kindleで創作文芸の電子書籍を:西瓜鯨油社
灯台杜と緑の少年:Kinldeストアーに自費?出版してみた
ウチのページで作るEPUB3は、単純なHTMLとCSS。入力されたテキストにPタグをつけてるだけ。字下げや一部を横書きにしたり、装飾などのための設定は用意していない。
「なにも考えずにテキストを放り込んだら、それっぽい電子書籍ができる」
というのがコンセプトなので、これでいいと思ってる(単純なHTMLなだけに、HTMLとCSSのスキルがあれば、なんとでもできる)
kindleが始まってまだ3ヶ月ほど。今は、アーリーアダプターというカタカナの好事家・おもちゃ好きのひとが中心だろう。これから本を読むひとたちが電子書籍に流れ込んできてからが、本を取り巻く環境の変化、となる。
ちなみに、安心と信頼、当社 doncha.net 発行のkindle本一覧は → こちら
» ローカル環境で電子書籍を作る、Macアプリ・Windows版ツール 「かんたんEPUB3作成easy_epub」
日野裕太郎の作品レビュー
日野裕太郎(下町飲酒会駄文支部)広報担当としてエゴサーチ。
ブログなどでレビュー、感想をいただいているものを勝手にピックアップしてリストにしてます。
みなさん、感想まで本当にありがとうございます!(「読んだよ」「買った」など一言を残してくださっているかたもありがとうございます)※なお、ご迷惑でしたら遠慮なくおっしゃってください(メールやtwitter、お問い合わせフォーム)リンク削除します。
【ファンタジー】
『スコシの領分』『水に咲く花』『歩きながら彼女たちは』『夏がいき、風ばかり熱い』『猫神リスペクト』『星待ち花の揺れる庭』『陽だまりうたた寝若桜』『凛逢妖譚~夜明けの晩の、あやかし語り』
【ホラー】
『でもほら繁殖するしかないの』『おかえりください』『いずれ早瀬もじくじくと』「夏煉喧噪曲 烏有のきみが灯る箱庭』
【ヒューマンドラマ】
『スイング・スイング』『水影に赤をきく』『アロイのやさしい神さま』『遠くで猫は苛々している』
【サスペンス】
『あかるいほうへ』
『スコシの領分』(著者:日野裕太郎・イラスト:ハルノブ)
いずれも典型的なファンタジーではなく、登場人物の心情に寄り沿った叙情詩の出来。基本的に日野裕太郎文学の登場人物はみな人生に対して真摯に生きている
日野裕太郎『スコシの領分』感想:Yuya Sakurai Official Blog
完璧な人間などいない。
――そんなことは誰だって知っているのだろう。だが、ほんの少しのことで人は人を嘲り、罵り、侮り、「欠落」していると烙印を押す。だけど、そんな世界は、悲しいだけだ。スコシはそんな世界を、優しく、ただ優しく眺め――戦慄し、涙を押し殺しているが――、最後まで村人と幼馴染のことを気にかける。
スコシは人形みたいだ。スコシに足りないものがあるとすれば、それは人間を不完全たらしめる欠落だろう。欠落それ自体が足りないのである。作中、主人公であるスコシは、極めて人間くささが排除されて描かれている。
ここにぼくの、余計なひと言を少し加えると、「闇憑きのハコベ」は才覚のない祈祷師と、彼が引き取った子供の話。「探求中毒」は、それから半世紀ほどのち、村へやってきた異国人の話。
そして「スコシの領分」は、主人公のスコシが、さまざまな理由から、やむを得ず神への生贄として村を出立する話
スコシの領分も闇憑きのハコベもやるせないような話で、スコシの領分に至っては3回くらいは泣きそうになった。良い本に出会えた。
日野裕太郎さんの中・短編集『スコシの領分』は、第十三回文学フリマに出展された小説本のなかで、ウェブでの評価が最も高い作品のひとつである。僕も高く評価している一人である
『水に咲く花』(著者:日野裕太郎・イラスト:ハルノブ)
日野裕太郎『水に咲く花』感想:Yuya Sakurai Official Blog
男は多分自分で自分を断罪する。気付けなかった自分を。許される日は、来るのだろうか。
『歩きながら彼女たちは』(著者:日野裕太郎・イラスト:ハルノブ)
日野裕太郎『歩きながら彼女たちは』感想:Yuya Sakurai Official Blog
その一途な想いが痛々しく、「天」すら斥ける愛は、美しい。ラストがただただ、切なく、狂おしく。
『夏がいき、風ばかり熱い』(著者:日野裕太郎・イラスト:ハルノブ)
日野裕太郎『夏がいき、風ばかり熱い』感想:Yuya Sakurai Official Blog
人間に奉仕――臓器提供するためだけに生まれたクローンとそのクローンを愛した男の絶望とクローンから臓器提供される女の子の葛藤。
『猫神リスペクト』(著者:日野裕太郎・イラスト:てぃるよし)
『星待ち花の揺れる庭』(著者:日野裕太郎・イラスト:みさわりょう)
『陽だまりうたた寝若桜』(著者:日野裕太郎・イラスト:みさわりょう)
『凛逢妖譚~夜明けの晩の、あやかし語り』(著者:日野裕太郎・イラスト:ハルノブ)
『でもほら繁殖するしかないの』(著者:日野裕太郎)
KDP小説「でもほら繁殖するしかないの」がすごく面白かった : MMミリオンセラー
ホラー小説なんですが、ゾンビ?というわけでもない。
殺しても何度でも蘇るお母さん。そして、いつか自分もそうなると思っている娘。
このクオリティなら、普通の書店に並んでいても何の違和感もありません。
『おかえりください』(著者:日野裕太郎・イラスト:おおぬまひろし)
- 『おかえりください』サウンドノベルWINDOWS版
- 『おかえりください』本編を加筆修正、6つのバッドエンド分岐シナリオを追加してサウンドノベル化!
音と映像が、血まみれのこっくりさんの惨劇を蘇らせる。 - 【無料体験版】はこちら
青春ホラー小説『おかえりください』不幸すぎる学校の七不思議ーキンドる速報
伏線は物語のいたるところに仕掛けられており、一度の読了ですべて回収するのは困難でしょう。しかし、最終的に解決するのでご安心ください。本当の恐怖は、すべてを知ったあともう一度読む二周目から迫り来るのです!
でも著者が本当に意地の悪い人間ならばさらに最後にもうひと捻りしたはずだ。そうせずにそのまま終わらせたのは著者の優しさでもあるし、この作品を人間劇として締めくくろうとした決意を表わしていると鯨は受取った。
『いずれ早瀬もじくじくと』(著者:日野裕太郎)
『夏煉喧噪曲 烏有のきみが灯る箱庭』(著者:日野裕太郎・イラスト:ハルノブ)
『スイング・スイング』(著者:日野裕太郎・イラスト:ハルノブ)
日野裕太郎『スイング・スイング』感想:Yuya Sakurai Official Blog
全体を通しての印象は、痛快な青春群像劇。喜びも痛みも飲み込んだひと夏の思い出。甘酸っぱい恋。
誰もが悩みを持っていて、それを肯定していく。悪いことじゃないと言われることや、避難されないことは、とても嬉しいことだと気づかされる。
『水影に赤をきく』(著者:日野裕太郎・イラスト:ハルノブ)
筆者の思惑通りというまるで釈迦の掌にのった孫悟空のような気分を味わえる一冊である
日野裕太郎『水影に赤をきく』感想:Yuya Sakurai Official Blog
成長した少年の前に現れた懐かしい匂い。その意味に戸惑い、目を背け、だが忘れられぬ想い。出会った希望に、清涼な読後感を感じた。
ト・ワンの視点を通してこれがファンタジー小説たりうる意義を確立するまで読み手を揺さぶるべく命を巡る葛藤を描ききった力量に舌を巻く。
『アロイのやさしい神さま』(著者:日野裕太郎・イラスト:ハルノブ)
『遠くで猫は苛々している』(著者:日野裕太郎・イラスト:伊東朔巳)
ライトな文体とどっしり安定した構成力が素晴らしい純文学小説。いい意味で読者を裏切らない展開なので、心を落ち着けてゆったり読める。
『あかるいほうへ』(著者:日野裕太郎・イラスト:にくきうー)
同人系の作家で雰囲気的にグロとか残虐な感じのやつかなって思ってたけどそんなにでもなくて割とスッキリとした感じでいい意味で裏切られた
・日野裕太郎著者ページ→ こちら Amazon.co.jp:日野 裕太郎:作品一覧、著者略歴
・日野裕太郎公式ブログ→ 『駄文の王様』
今スグ読める、ダウンロード販売の電子書籍は以下。
・Kindleストア → こちら
・電子書店パピレス → こちら
徳間文庫より『夜に誘うもの』(日野裕太郎 著 / 斎賀時人 イラスト)が発売中です。
みんな気持ちいいっていうよ。吸われながらやられると、たまんないんだってさ。仕事の傍ら、亡父の親友である笠原神父を手伝って炊き出しのボラ ンティアをしている雪。 ひとりで無人のビルに入った彼女を、美しい青年の姿をした吸血鬼・緋柊が襲った
※ 電子書店パピレスなどで配信していた電子書籍を大幅に加筆修正した新たに一冊にまとめたものです。5つの官能ホラー短編が入っています。
読書メーターでもレビューいただいてます。
「夜に誘うもの」の感想・レビュー → https://book.akahoshitakuya.com/b/4198938237
kindle版も発売中!
» ローカル環境で電子書籍を作る、Macアプリ・Windows版ツール 「かんたんEPUB3作成easy_epub」
いいネ!を稼ぐ最強コンテンツ
えー。また今日も釣りタイトルですみません。
わが家のみけさん16歳。ここ最近、twitterやinstagram で「いいネ!」が目立つ3枚。…って、写真を上げるとほぼ確実に「いいネ!」ゲットするハンター。
ただ、いるだけなんだけどねえ。
そのうちKindleで「Japanese Bobtail !みけ」などと、海外向けの写真集でも出そうか。
» ローカル環境で電子書籍を作る、Macアプリ・Windows版ツール 「かんたんEPUB3作成easy_epub」
どうすればKindleストアで売れるのか
なんて釣りタイトルですみません。
現状、ネットの書き込みや、当サイトのアクセスログ・アクセス状況を見る限り、ゴールドラッシュに湧く金鉱で下着、ジーンズを売るのがいいらしい。しょっぱい話だ。
てのはともかく。
ウチはkindleストアで毎日なにがしか、有料本が売れていて、うまく転がっていると思っている(といっても、まだ派手に威張れる数字ではないけど)
kindleストアが売れるショップであることに違いない。何度も同じことを書くけど現実に、app storeなど比べものにならないし、配信事業者から聞いたところだと、他のkoboやgoogle playなどkindleストアの40分の1も売れないらしい。
たぶん3つ。タイミング/表紙/今までの実績
・タイミング
ウチは2012年10月25日にkindleストアがオープンと同時にKDPも公開されたのを知って、その日のうちに登録して、最初の本は10月26日に並べた。iPhoneアプリですでに公開していたものがあって表紙など流用できたし、EPUB3について調べてある程度作れるようになっていた。たまたまが重なって、先行有利というやつだ
(って、4年前からkindleに向けて・電子書籍に向けて準備やら画策やらいろいろやってきたおかげ。2010年のこのあたりから→ https://t2aki.doncha.net/?id=1269218380 )
たぶん、ヨーイドンでダッシュできたので、レビューサイトに取り上げられた。
・ 青春ホラー小説『おかえりください』不幸すぎる学校の七不思議−キンドる速報
・ 【セール書籍】Kindle本「陽だまりうたた寝若桜」(日野裕太郎)|きんどるでどうでしょう
このうち、キンドる速報はlivedoorのブログと連動してブログなどの広告枠でタイトルの露出をしていて、ウチの本もそこに掲載されることになったのも大きい
話題に乗れた、ということ(紹介いただいたサイトには感謝!ありがとうございます)
・表紙
ネットで表出・露出されたからといっても、小説は読んでみないとわからない。少なくとも手に取ってもらわないと話にならない。ネットは、書店や即売会のようにモノとしての実感もなく、ブラウザでちらっと見た数瞬での判断だけ。
その点、自画自賛になるけど、ウチの表紙はオリジナルでしっかりしたものになっているつもり。表紙で手を抜いちゃいかんだろう、と。
幸いなことに、プロ漫画家さんに知り合いがいるし、古くからの同人仲間の絵師さん(その方面では名前が知れている)がいる。内容に即したキャッチーなイラストを描いてもらって本当に大感謝。
…て、表紙が大事なのはなにもkindleストアに限った話じゃないですね。
・今までの実績
同人誌即売会で小説を並べ始めてもうン年。名前やタイトルにそこはかとなく見覚えがあるかも、と言ってもらえるようになっている、と思う。アクセスログを眺めていると、そちらからの動線で購入していただいてたりもする。見つけたらスグに手に入る、ダウンロード販売の強み。
ネットでの露出にしたがって、従来の読者が見つけやすくなったという、相乗効果か。
とまあ、もういい加減、こんなネタはどうでもよくて。
書籍の中身・小説の内容についての話が盛り上がらないと意味はない。
身内ボメで恐縮。日野裕太郎の書く小説は、キャラがきちんと等身大。全員、分厚い履歴書を背負っていて息づいている。ジャンルはホラーやファンタジー、ジュブナイルなど広範囲でひとことでくくれないんだけど、すんなり感情移入できるので、どれも本当に面白いですよ!
スティーブン・キングや宮部みゆきといった作家にピンときたら、日野裕太郎も末席に加えてやってくださいませ。
↓これは、家族のありかた、成長の儀式を描いたヒューマンドラマ。泣けますよ。
» ローカル環境で電子書籍を作る、Macアプリ・Windows版ツール 「かんたんEPUB3作成easy_epub」
iBooksストアの日本オープンが近い?
iBooksストアに青空文庫が続々と並び始めていた。
現在(2月4日10:55)iBooksストアのランキングのトップが、芥川龍之介の「三つの指環」
夏目漱石や坂本龍馬、永井荷風、中島敦などなどお馴染みのラインナップが目に入る。
去年暮れの12月に複数のソースから、年内2012年12月にiBooksストアもいよいよ日本でオープンするという話を聞いて、結局何事もなく年越し。年始早々、1月中にオープンするという噂をtwitterなどで見て、結局今日はもう2月だ。
青空文庫が並び始めているということは、日本語の縦書きなどはもう全然へっちゃら、ということ。あとは例によって各版元との権利処理・契約の調整というところかな。iTunesストア(電子書籍アプリ)と、アマゾンのkindleストア(KDP)で同人誌・電子書籍を売ってる個人としては、iBooksストアも個人に窓口をあけてくれるかどうか。
にしても、ランキングが意味不明だし、検索も使いづらい。iBooksがオープンして個人で使えるようになったとしても、このUIや表示だと期待できそうにない。かなあ。ランキングに入らなければ「存在しない」ことになりそう。現状のiTunesストアと同じで、ランキングもその瞬間だけで、つぎつぎとリリースされるアプリにところてん式にランキングからたたき出されたら、それで終了。この画面・サイト構成でロングランやロングテイルは期待できるのかな。
いつかも書いたように、現状、ウチの場合。kindleストアだと毎日有料本が売れるのに、iTunesストアはもう悲惨な状況。
1月20日から今日までの2週間で、無料分は連日10〜30ほどダウンロードされて、有料分はゼロ本。無料のダウンロードが有料購入に繋がってくれない。わたしの無為無策がいけない…とはいえ、それにしてもなあ、なんだかなぁ。たぶん、iTunesストアの場合、作者の知名度、版元のブランドと、広告宣伝合戦が必要。場所だけは用意するから後はお前が頑張れ、だ。
また、小細工というと言葉が悪いけど。以前、配信事業者に聞いたところ、基本的にiTunesストアも無料のものが圧倒的。次が最低価格である85円での争い。その中で、値段を上下させてバーゲン情報に乗せたり、ランキング操作のために自分たちで購入したり、ということをやるらしい。伝聞情報。
kindleストアに本を並べるのにランニングコストは不要だけど、iTunesストアは年会費が必要だし、ついでにいうとパブーなども月500円程度のランニングが必要。それで販売力をみると、アマゾンの圧勝。店(サイト)の作りもいろんなパターンで本を露出してくれるし、アマゾン以外のところ、アフィリエイトサイトや、APIを使ったウチのような野良サービスもあって、kindleストアに並べた本は「必ずどこかで存在する」
料率(ロイヤリティ)などもアマゾン、Kindleストアと他はあまり差がない(もしかしたらKindleストアの方が料率はいい) ネットのダウンロード販売には在庫リスクもないので、本当はいろんなショップサイトに並べるのが正しい。でも、app storeや、パブーなど、ランニングコストと販売力が見合ってないのが実情だろう。
とはいえ、iBooksストアも条件を見て、イケそうなら並べる方向で。
[02/04 13:18:32] 追記。
ああああ。appleには、ふぁっきんぐぶらーいんな審査があった。あのやりとりで消耗する・血が頭にのぼるコストも考えないと。KDPに文句たれてるひとは、一度、くさりきったappleの審査を経験するといいよ。
[03/12 22:41:08]追記。
3/6突然オープンしてびっくりした。さらに個人出版の窓口iTunes connectもオープンしてた。
さっそく一冊登録した → 突然始まったiBookstoreに登録
» ローカル環境で電子書籍を作る、Macアプリ・Windows版ツール 「かんたんEPUB3作成easy_epub」
無題:電子書籍界隈とかいろいろ
いや、DELLのネットブックInspiron 1012 miniが面白くて。
昨日で設定もほぼ終了して、業務委託IT軽作業もできるようにしたんだけど、タッチパッドに慣れるために今日もごそごそネットブックをいじってる。クリックとスクロールが思い通りにいかないし、掌で触ってしまってあらぬところにカーソルが飛んだり、のじゃじゃ馬馴らし。昨日も書いたように、もともとノートパソコンから入ってるので、キーボードはこのぐらいの大きさのものがちょうどよくて、わたしとしてはこのキーボードは快適。
電子書籍界隈がどうもチープでカオス。
最低限の校正や推敲もなされていないものまで値段がつけられて並んでいるらしい。そのうち淘汰されるだろうけど、そういうものを売り物として並べる神経がよくわからん。
電子書籍を買おうと思ったら、サンプルが用意されているので、ぜひそれを最初にチェックしてからご購入ください。
書かれている内容は別として、クオリティコントロール、品質管理意識に関して。
出版社が出す印刷本が断然レベルが高いはず。大のおとなが何十人も、それこそ生活をかけて金をかけて店頭に並べるのだ。個人でそこまでできるわけがない。企業として継承されている編集組版印刷などの知識・ノウハウという財産もある。
次が同人誌の個人、サークル。入稿データの作成は最近では自力でやるにしても、紙印刷には金がかかる。身銭を切っている。なので、事前の校正、推敲はかなりきちんとしているところが多い。サークルによっては執筆編集校正などの制作フローがきちんとしているところまであって、商業誌並みのクオリティだったりする。(オフセット・オンデマンドなどの単語で印刷所を検索してみると料金表が出てくる)
上記ふたつからかなり落ちるのが電子書籍だろう。もちろん個人差はある。せめて、誤字脱字はチェックしてから出版してください。
また、電子書籍がらみで盛り上がっていて、イベントなんかもいろいろあって、記事を見たりする。
著者にたくさん会いたいから、著者だけを集めたイベントをやりたい、とか。
ちょっと吃驚。そもそも、著者にたくさん会いたければ、自分の足を使って同人誌即売会に行けばいいのではないのか。毎月なんらかの即売会が開催されているというのに?そういった著者たちを電子書籍のフィールドにもってくるのが啓蒙とか開拓とかいうのではないのかな。て、それが仕事じゃないのか。それともただ交流会、飲み会をしたいだけなのか。謎。
セルフブランディングってなに?
自分のやってきたこと・やること・できることをきちんと伝える、というのならわかる。そこをうまく言える・言えないで差がつくし、わたしやウチはとても苦手。
だけど。「売れました」「感想いただきました」ってエゴサーチして、いちいち言うのって、それナニ?うれしいのはよくわかるけど、売れただ感想もらっただのって、自己PR・ブランディングとして実体がない。ただ盛ってるだけに見える…なんてこと言うけど、それが宣伝・実利に繋がるならウチもやる。でも、なんかなあ、というところではある。幸いなことに今のところ、読者さんがいる。まずは新刊を継続して出していくのが大事。
即売会で売り子をしていて実感してるんだけど。
最初は見向きもしてもらえなかった。それがイベント・同人誌即売会に出て新刊を並べるようにして、ン年続けて、今ようやく「ウチの新刊を目当てにきてくれる」読者がいる状況になっている。
一年やそこらの話じゃない。一回や二回のイベントで売れなかったからといって「ほら売れないでしょう」じゃない。認知されるのに、購入してもらうのには時間がかかるし、認知されている・売れているところにはそれなりの蓄積があっての話だ。その蓄積をすっ飛ばして、おいしいところだけ見て、取り上げても意味はない。
電子書籍というかEPUB3についての誤解。
でもないけど。リフローやフォントのサイズなどは端末、デバイスのコントロール下。文字の大きさやフォント、改行位置、ページ送りなどを自分の思い通りにしたければ、現状ではPDFぐらいしか実現できない。
EPUBやkindleのフォーマットについての一次資料をあたれば、仕様がわかる。
って、たぶん、このあたりがいろいろネックになってんだろうなぁ。クライアントにしてみれば、本と同じに見えるのが当然と考えるだろうし。電子「書籍」という名前の呪縛だな。電子書籍を制作します、というところが増えてくると、ここのあたりのトラブルが面倒くさそう。
[02/03 07:45:32]追記。
kindleクオリティーという部署があるらしい。
KDPで提出された書籍の審査やファイルチェックをやっている部署。以前、KDP審査ではねられたという事例をここで取り上げたけど、それはたぶん権利侵害(海賊版、著作権侵害)のケース。夕べ、twitterで見かけたのは、どうやらファイルの不備。
EPUB3のmetadataや、目次が基準を満たしていない、とのこと。
…という情報しかわからない。「エラーになる」「以前のやり取り通りにやった」というツイートだけでは何のことやらまるでわからない(具体的にどんなエラーが出たのか、以前のやり取りというのは具体的にどのような指示があってファイルのどこをどう修正したのか、metadataのどこが指摘されているのか、ということまで言わないと誰も反応できないだろう)
問題点がどこにあるのか、ファイルのトラブルチェックとして。
1)EPUB3のファイルを作る。epubcheck https://code.google.com/p/epubcheck/ や https://validator.idpf.org でファイルにエラーがないことを確認する。
2)EPUB3ファイルにエラーがないことを確認したら、Kinoppy や iBooks でEPUB3ファイルを読み込んで、意図通りに見えるか確認する。この時、目次が機能するか確認する。
3)kindlegen で EPUB3ファイルをmobi化して、kindle previewer で読み込んで、意図通りに見えるか確認する。この時、目次2種類が機能するかの確認をする。
4)2、3をクリアしてるのにKDPで受け付けられなかったり、iOSで対応していなかったりする場合。見た目ではわからないユニコードの文字が入り込んでいるかもしれない。iOS、app storeではアマゾンへのリンクは受け付けなくなっているのでリンクが多いと駄目かもしれない。
パブリッシングガイドラインによると、基本的に、epubcheckが通れば、KF8のmobiファイルとして変換されてkindleでもOKのはず。
繰り返しになるけど。一見空白文字にしか見えなくても、実はiOSで対応していないユニコードの文字が紛れ込んでいたり、iOSアプリでNGのアマゾンストアへのリンクが大量にあったりすると審査が通らない、かもしれない。
また、上記したように、EPUB3のリフローはデバイスにまかせるべき部分がたくさんある。にもかかわらず、フォントの種類を指定したり絶対サイズで規定したりすると意図通りにはならないし、デバイスにないフォントを指定したらどうなるんだろう、とか、フォントを同梱したらフォントの著作権侵害にあたるよなあ、などなど考える点はいくつもある。そのあたりも怪しい、かも知れない。
» ローカル環境で電子書籍を作る、Macアプリ・Windows版ツール 「かんたんEPUB3作成easy_epub」