東京駅はひとで溢れていた
帰省客、行楽客、そして迷子でごった返す東京駅だ。じめじめと体力を奪われる湿気と喧噪に朦朧としながらも、今日は面接。
いや、大失敗というか大失態。
待ち時間に「企業理念」と「社訓」をみせられてたんだけど、いわく、次代を担うとか、夢をもってとか、目標設定してとか、普通に基本的なことが箇条書きされてるなぁ、と。そしたら面接で開口一番「企業理念と社訓を見ていただいたと思いますが、どんな感想を持たれましたか」ときた。えーと。ダウンタウンのデビュー当時のネタに「〜ですが、さてどうでしょう」というのがあったけど、まさにそのとおり。
たとえば会社独自の特化したことが標榜されてれば(介護とか老人福祉とか)そこんとこを感想できるけど、いわゆる「企業理念」だし「社訓」だもんなぁ。あたふたと弱ったところで口をついて出たのが「普通ですよね」
冷たい空気が流れ、面接官が生暖かい眼差しになっていって…終わった。
頭で・脳みそで考えるまでいかず、脊椎反応で口が勝手にしゃべることがあるよね。しかし、ああいう場合、ほかにどう答えるのが正しいんだ?後になって考えてもよくわからんぞ。
むむむむ。介護関連に関わって仕事にしたい、と気合がはいったのに、これじゃまずかった。
職安によって帰ろうと思ったけど暑さにへばった。嫁に頼まれたものを買いに有楽町にいって帰宅する。
しょぼ。今日は地元で飲むかしらん。面接での作戦もないままじゃいかんよなぁ。
[16:34:47]
部屋でごろごろ山田正紀「SAKURA」読了。「火神を盗め」パターン。ダメ人間たちがたまたままきこまれて、でも彼らが事件を解決に、と。綾瀬、北綾瀬が舞台でほとんど地元ということもあって、面白かった。ばらばらに、だけど同日に起きた事件の連作が最後にきちんとひとつにまとまってカタルシスが用意されているのだ。ただ、雑誌連載の弊害か、話が一つひとつ読み切れてしまって広がりにかけたかも。
本編とは関係ないけど
「大体、いまのエンターテイメント界に蔓延している事大主義が気にいらない。新書は批評の対象にならないからハードカバーのほうがいい、などというのは作家の敗北主義だろうし、批評家たちの怠慢以外の何物でもない。そんなものは鼻の先で笑ってやればいいのだ。」
というあとがきでの山田正紀の「啖呵」が潔くもかっちょええじゃありませんか。
[20:29:39]
あれ?地元で嫁とお気に入りの飲み屋で飲んで帰ったその直後。まるで帰るのをどこかで見られていたかのようなタイミングで電話が鳴って、月曜から試用期間ということになった。あの面接の対応で大丈夫だったのか、と狐にばかされてるような気分だなぁ。自分が役に立たない無能な人間だということをつきつけられることほど、人間、キツイことはないので、がむばりますが、ダメな時はどう言いつくろってもダメなんで、その時はその時、ということでしょうか。
まったく違う業種職種なのでなんとも言えないので、大阪方面にはまだ内緒にしておくように>ココを見てるであろう身内のひとたち。
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いろいろ空振り
今日も今日とて最寄の職安へ。今日もまた番号札を渡されて10人弱待ちの後求人端末の前に座る。夏休みだし混んでるのかなぁ。昨日の今日で目新しいものはなかった。
銀座のギャラリーがWEB要員兼パンフレット製作にフォトショップを使えるのを募集していたんだけど。「アートワークな高感度作品に特化した…」ってなんやねん。おまけに事業所への手書き地図、目印としてグッチだのシャネルだのそんな店ばかりを選ぶという腐臭漂うセンス。な割りに試用期間は18万というセコさ。意味不明の日本語、カタカナ言葉を交えてしゃべるヤツって信用できないのと同じですよ。
犬の散歩代行とういうのがうちの近くのケンネルで募集してたんだけど、給料が50万まである。す、すげーと思って開いたら「特大犬や危険な犬の取り扱いに慣れている…」と。そりゃそだ。
あと、嫁が見つけて以来ふたりのお気に入りの店がホールスタッフを正社員で募集。給料が26万から、というけっこう好条件…いや、きっと休みないし。
なもんで、今日は空振りして帰宅。
山田正紀「エイダ」読了。フィクションが現実を創造する、というネタ。量子宇宙論に並行世界、ゾロアスター教、ディファレンスエンジン、バイロン、フランケンシュタイン、くまのプーさんまで引っ張ってきてぐいぐい飽きさせない。…後半過ぎまでは。理論やなんかを読者の方に向かってナマの形で説明されても困るぞ。それこそフィクションの力が欠けるというものです。キャラやストーリーが後からついてくるようなものは山田正紀じゃないでしょうが。突然足元がおぼつかなくなるような世界は、イアン・ワトスンやグレッグ・イーガン、神林長平にまかせておけばよろしい。SFマガジン連載ということで肩に力が入ったのかなぁ。小説内にも出てきた「襲撃のメロディ」の方が格段に面白かったと思う。
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山田正紀の快感
今日も今日とて最寄の職安へ。暑くてうんざりだなあ、とか思ってたら。
「寅さんに会えるかなぁ」と楽しそうに話すおじさんたちのグループに、巨大なスーツケースを転がしてこれから成田ですと言わんばかりの半裸のねえちゃんたちに、とシュールな電車内風景。そういや今日から8月だった。
職安にいったら16人待ちの大盛況。これも8月にはいったばかりの光景なのかも知れない。本を読んでぼーっと待って、端末で検索してみると2件ほど募集があったので紹介状をもらってみた。そのうちのひとつは作文提出…って、うううむ。とりあえずスタバで一服しながら山田正紀「氷雨」読了。鼻の奥がつんと熱くなったじゃありませんか、えいちくしょう。
帰ってから、暑くて身体がベタベタと気持ち悪い中、イラっとしながら作文でっちあげ。いったいなにを求められてるのか見えないのが困る。
ダメなヤツがロクでもないヤツと絡みながら目的を達成していく、という山田正紀得意のパターン(?)登場人物がみんな主人公に意味付けられて絡んでいくので読みやすい。登場人物たちはデフォルメ戯画化されたキャラだけど、ストーリー・作品世界の中でなんの嘘もない・説得力十分の存在感なのだ。だれひとり雑魚キャラがいないことに驚く。
最後にすべての線・絡みが一本にまとまるカタルシスは、原寮(ウ冠なし)のバラバラで繋がらない最新作を読んだ後だからなおさら感じるのかもしれない。
SF大作とかミステリー大作じゃない山田正紀の未読ものを探してみるかな。
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原寮でハズレるとは。
今日はひたすらうちでごろごろ転がる。原寮(ウ冠なし)って今までハズレがひとつもない作家だったのに、最新作「愚か者死すべし」がハズレくさくてちょっとがっかりだった。
たまたまかぶったふたつの事件。おのおのの側でごちょごちょありすぎて、その割りに人物や関係の描写が少なくて(というか全体のボリュームが少ない)説得力に欠けたなぁ。文章も耽溺傾向が強くなって読みにくくなってた。前シリーズじゃこんなことはなかったのに、どうしたんだろう。
1600円+税…高いよなぁ。次も図書館で十分、かな。残念っす。
明日からまた職安通いです。
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トゥルークライム
今日もぼーっと地元近辺をうろついていちんち、だ。マイフェイバリットの1冊「真夜中の死線」アンドリュー・クラヴァン(キース・ピータースン)の後書きをなにげなく眺めていて、クリント・イーストウッドで映画化されるという一節。たしか初見の時にも、へええイーストウッドかぁ、と思った記憶があったけど、その時は公開がまだ先だったのでさらっと流してた。んでもって、先日ブックオフで買ってみてそういえば、と。…って、公開は単館ロードショーで全然話題にもなってなかったようだ。なもんで、今日、地元のツタヤで探して借りてみたですよ(タイトルは「トゥルークライム」)
問答無用。傑作。イーストウッド偉い!
当然、原作の方が各キャラが分厚いし、その分読みこむところがたくさんあって面白いんだけど、どこを省いてどこを中心に描写するのか、という取捨がイーストウッドは抜群。原作の美味しいところを生かしてそのままぐいぐいひっぱられてしまった。特にビーチャムファミリーの描写は凄みがあった。役者さんがうまいのかどうか画面がこの人物に移ると緊張感がビリビリと走る感じなのだ。助かるのはわかってんじゃん、という予定調和なのに、「早くしろよ!やばいじゃんかよー!」と身を乗り出してしまった。
映画も原作もともにうまく両立しての傑作ということで、キース・ピータースンもクリント・イーストウッドも最高です、ということかな。
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世間は夏休みですね
今日は北千住の職安。そりゃどうみても体力勝負の若手募集でしょうとか、主婦のパートの延長募集ですかとか、塾講師の経験なんてないけどなぁとか、とりあえず紹介状を取って応募してみた。ひとつは書類選考もなしで明日いきなり面接だし…って、電話したら今どこですか?と聞かれ、じゃあ何時にという話になって焦って日を改めてもらった。学生バイトの募集じゃないんだから。
ついでにブックオフでなにかないか物色。山田正紀の崑崙遊撃隊が105円の棚にあったんでついつい。もう何度読んだかわからないほどなんだけど、ぺらぺらっと見たらまた読みたくなった。襲撃のメロディとか神狩りとか弥勒戦争とか化石の城とか崑崙遊撃隊とか謀殺のチェスゲームとかアグニを盗めとか20年以上前の小説だけどいまだに印象に残ってるんだよなぁ。わたしの高校時代のいわばアイドル・教祖がこの山田正紀とかんべむさしのふたりだった。
昼飯を丸井のはなまるで済ませたんだけど、夏休みだったか、かなりの混雑で驚いた。フードコートという名の一角。壁沿いにいろいろ飲食店が並び、中央にどこの店にも属さないテーブル・椅子が用意されたスペース。スーパーなどでは以前からこの手のがあって、なんだか秋口の海の家だな、と。でもここんとこ丸井を含めてあちこちそれなりにオサレなところにできてきて、こうなると便利な屋台村…365日縁日状態とでもいうか。ひとりでも気軽に利用できるんでありがたいです。
[23:02:47]
そういや。足を伸ばしたまま仰向けというのは見たこともあるけど、足を伸ばしたままうつ伏せってのはどうなんだ。
まずありがちな伸びのポーズはわかるのだけど。
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↑この後ろ足を伸ばしたまま前にズリずるのは猫としておかしい、と思うぞ。
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