熾烈なMANGA争奪戦か!
昨日は電子書籍の強烈な漫画ネタがふたつ。
◆ Amazonが漫画を簡単にkindle(mobi)形式にしてくれる無料公式ツールを公開した。
ダウンロードはこちら → [Kindle Comic Creator]
チュートリアルの動画もあって、それを見る限り、いやもう簡単。あれだけ悩んでいた・悩んでいる固定レイアウトのEPUB3・mobiファイルができる。すぐにkindleストアに並べることが出来るファイルとなる。
原稿があるなら、とっととダウンロードして使うべし。漫画家(クリエイター)が市場直結する。
・個人出版で同人誌サークルが流れ込んできたらあっという間に膨大なコンテンツが揃う。
・プロの漫画家が絶版扱いになっている過去の名作を投入したら知名度も向上する。
kindleの漫画=MANGAが一挙に充実するなあ(これらを翻訳する需要が出てくる)
◆ LINEマンガが始まったと話題だった。
立ち読みも豊富だし、約3万点揃えてスタートらしい。強力なクチコミもあって、あっという間に広がるだろう、と。
ダウンロードして試した。
うううむ、こっちはどうだろう。iPhoneの小さな画面で漫画を読むのはわたしはぴんとこなかった。iPad miniぐらいの端末で読めるならイケると思うけど…。
出版の売上はマンガが牽引してる。マンガが中心となって動いてくれると、電子書籍が広がる・一般化する。
ひとつだけ心配なのが。
LINEマンガは豊富な「無料」マンガも謳い文句。せっかく電子書籍が立ち上がって、コンテンツには対価を支払うものだという空気があるのに、マンガだからといって「無料」を撒き餌にバラまくようなマネはやめてくれ。
クリエイターに対価が渡るように、丁寧にコンテンツを提供する方法を取らないとだめだろ。
» ローカル環境で電子書籍を作る、Macアプリ・Windows版ツール 「かんたんEPUB3作成easy_epub」
kindle EPUB3の電子書籍制作します
kindleでは問題がないのにepubでエラーが出る。
koboやibookstore、角川BOOK☆WALKERでEPUB3が必要とかいわれるけど
そもそもエラーになって作れない。
など、お困りのことはありませんか?
エラーのないEPUB3電子書籍ファイル制作を承ります。
右側に記載のメールアドレス、またはtwitterアカウント、問い合わせフォームなど、ご連絡ください。
制作会社など商用のかたは有償でご相談させていただきます。
(電子書籍に関する雑談や、EPUB3制作についての雑談なども気楽にどうぞ)
【制作の流れ】
・原稿(ワードやプレーンテキスト)と表紙画像をご用意ください。
・本文の構成やデザインレイアウト、ルビ、挿絵などのご相談をさせていただきます。
EPUBCHECKでエラーのないEPUB3電子書籍ファイルを制作して納品いたします。
(※EPUB3ファイルとmobiファイルを納品)
当方の制作実績
・ 『自分でできる霊性開花』 グループゼロ様
・ 『一生に一度は絶対行きたい 世界遺産Top45』 ユナイテッド・ブックス様
・ 『近代日本研究の方法的基礎 ―ハーバート・ノーマンをモデルとするイデオロギー分析概論と演習』 前野佳彦様
・ 『柳家喜多八膝栗毛 Kindle版』 まむかいブックスギャラリー様
などの制作実績があります(現状100冊弱)
アマゾンで発売中のdoncha.net制作の電子書籍一覧はこちら
https://www.amazon.co.jp/s/?url=node%3D2275256051&field-keywords=doncha.net
EPUBCHECKでエラーのないEPUB3電子書籍ファイル(とkindle用mobiファイル)を納品。
ibookstore、kobo、google playブックス、角川BOOK☆WALKERでも販売実績があります。
制作費用はお問い合わせください。
シンプルな文字中心のものでしたら、1コンテンツ15000円から承っています。気軽にご連絡ください。
※ルビやレイアウト・デザインなどについては別途費用のご相談となります
1コンテンツごとに自作の汎用スクリプトをカスタマイズして制作していますので、一括処理によるスピーディな対応が可能です。
打ち合わせ後、原稿データをいただいて初校提出に1日。校正をいただいて修正したものを提出に1日ぐらいのスケジュール感です。
【kindleでの縦書き表示見本】
・縦書きの扉ページ
・目次(toc デバイスが使う「論理目次」)
・縦書き本文
・奥付ページ(横書き)
そうだカレーを食べよう
武蔵小金井:ぷーさん https://tabelog.com/tokyo/A1325/A132501/13005962/
お茶の水:エチオピア https://tabelog.com/tokyo/A1310/A131003/13000638/
金町:シータラ https://tabelog.com/tokyo/A1324/A132403/13102213/
わたしが食べた範囲ではこれがベスト3。
カレーの食い歩きしてた頃があって、かなりいろいろ食ったなあ。…でも、その頃の写真がなくなってた。
神保町:キッチン南海/湯島:デリー/神保町:共栄堂/神保町:櫓
このあたりはまた行ったときに写真撮っておこう。
» ローカル環境で電子書籍を作る、Macアプリ・Windows版ツール 「かんたんEPUB3作成easy_epub」
電子書籍制作費の相場
複数の制作会社というか版元というか。EPUB3ファイル制作費について話を聞いてみた。
NDAのこともあって、どこがいくらなどと具体的には書けないので、聞いた範囲でのざっくり相場感。
電子書籍制作費の相場は1コンテンツにつき15000円前後〜20000円程度が相場っぽい。
(フリーの個人受けの場合)
納品するものは、kindle用、kobo用、EPUB3の3種類を求められるケースが多いようだ。
材料は以前も書いたようにワード文書だったり、HTMLだったり、PDFだったり、個々ばらばら。
材料を眺めて、ざっとスクリプトを作ってEPUB3に変換。材料の素性がよければここまで半日。目次の作成、画像部分のレイアウトや見出しなどのスタイルシート調整、作ったEPUB3の確認&校正作業を入れて、最短で一日仕事(もちろん雑誌のようなレイアウトのものは一日では難しいので、その案件を受ける・受けないの判断)
ただ、これに校正&修正対応が必要で、そのやりとりに費やす時間もプラスされる。
1コンテンツ実質2〜3日仕事といったところ。日給で考えると複数コンテンツを並行して作業できれば成り立つか。
とはいえ。
一太郎を始めとしたアプリでの制作環境も整ってきていて、DTPやプログラマブルな知識を必要とせずにEPUB3を作れる。
電子書籍の需要が増えて、ハローワークの求人票の「仕事の内容」にありがちなパソコン操作(エクセル、ワードの基本操作ができる)の一部となるのはスグだろうと思う。
となると、今後制作費の相場はさらに下がってくる。IT土方ならぬ、IT軽作業という世界だ。
とりあえず。
epubcheckでエラーを出さない、kindleプレビューワーで意図通りに表示できる、ようにするのが前提だからきちんと知識を仕入れておく。epubcheckでエラーが起こっても対応できますよ、というのがセールストークに使えれば多少アドバンテージになるか。なあ。
[04/10 12:11:46] 追記。
あ。これはもちろん、元の材料をEPUB3にする、という部分の話。
取材や撮影、執筆など、本を一冊まるごと制作するという話ではないです。
[04/10 12:30:03] もひとつ追記。
そういや、底辺エロ出版社を辞める直前あたり、外注に出すムック一冊の編集費が120万。こんなじゃカメラマンにまともなギャラ出せないし、撮りおろしなんてできないぜ。どうすんの、と憤ったことがあった。
EPUB3制作します。
kindleでは問題がないのにepubでエラーが出る。
そもそもエラーになって作れない。
などなど、お困りのことはありませんか?エラーのないEPUB3を作ります。
気軽に連絡ください。
» ローカル環境で電子書籍を作る、Macアプリ・Windows版ツール 「かんたんEPUB3作成easy_epub」
kindleなどの電子書籍は短編の方が売れる
釣りタイトルにしてみた。値段とも絡めて「電子書籍は短編のほうが売れる」というツイートや記事を見てどうなんだろうと。
「電子書籍は短編の方が売れる」のではなくて、「電子書籍が出てきて、短編も売れるようになった」ということだと思う。
たとえば紙印刷本だとランキングは長編の方が多いように見える。
https://www.e-hon.ne.jp/bec/SE/Genre?dcode=06&ccode=99&Genre_id=069900
↑e-honは取次(トーハン)が運営するECサイト。書店流通の売上ランキングではないにしても、実際に物を動かしてるところがやってるのでそれなりに信用できるはず。
でもこれは短編が売れていないのではなくて、短編は店頭に並ばないだけだろう。
短編の薄い本だと値段もつけられないので、流通に乗らない・乗りにくい。でもダウンロード販売の電子書籍は流通は関係ないので、100円で並べることができる。物流の問題で出てこなかった短編がダウンロード販売では可能だということ。
小説の中身とは別に、紙印刷の書籍は体積質量、装丁デザインなどモノとしての実感や価値がある。薄い短編と京極あたりのブロックのような分厚い長編。本読みにとっては、単純に分厚い方がたっぷり楽しめそう。
でも、電子書籍は厚みも重さもない。買って読むまではわからない。短編と長編=ジュニアライト級・ヘビー級などのクラスわけがない、本当の意味での無差別級にひらたく短編も長編も並ぶ。
読み応えや、感動など小説を読んだときの満足感・満足度はひとによって違う。少なくともわたしは短編も長編も同じ感動を得られる。ページ数と感動に関連はない。
どちらかというとそのお楽しみの時間が長く続く分、わたしは長編を選ぶ傾向にある。てことで、わたし自身は短編だからという理由で買うことはあまりない。
30年ぐらい前、はじめて晴海のコミケに行った時に、同人誌の薄い本の値段に吃驚して、それを見てきたからか値段に関してもわりとどうでもいい。
もちろん貧乏なので値段は安い方がいいに決まってるけど、それは本だから・短編だからではなくて、電気代ガス代、生活用品もろもろ安い方がいい、というのと同じ地点での話。むしろ、本なんて趣味嗜好品は値段が安いから買うのではなくて、欲しいから買う。
ちなみにウチは以前書いたとおりの価格設定。
『KDPの価格設定、バーゲン?』 2013/1/31
現状ウチの場合は、紙印刷本の同人誌が最初にある。そちらを買ってくれた人のことを考えると、電子書籍だからといって極端に値段は下げない。
紙印刷本は本そのものを購入するのに対して、電子書籍は読む権利を購入する。てことで、ほぼ同じ値段か、8掛けぐらいの設定にしている。
是非はともかく、当面はこの方針。
[04/09 14:50:13] 追記。
上記、短編と短編集とずいぶん曖昧でいい加減な書き方。
短編集は基本的に薄い本になりがちだと認識してるので、短編も短編集も同じだろうと。雑誌発表で一冊分溜まるまで、ということだと、小説誌の数・椅子の数が限られるので、なかなか想定する一冊分まで溜まらない。ちょっと薄いけど出しちゃうか、早く○×先生の本を出してくれと営業も言ってるしなあ。ということがあるやもしれない。
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ゴールドラッシュのシャベル売り
kindleだ!ibookstoreだ!と個人出版の窓口が開いて、制作のノウハウや事務手続きについて手探りだったのが、ここにきてさすがに落ち着いた。と思う(アクセスされている記事をみての印象で具体的なデータではない)
また、読者側は、ガジェット好きな物好きにkindleも行き渡った頃合いかなあ、とも。
こうすれば売れる、電子書籍の展望は、などという周辺記事、ゴールドラッシュのシャベル売り記事ばかりが溢れるのが現状だろう。
底辺エロ出版社とはいえ、わたしは20年編集者として在籍して、退職時は漫画部門の編集長なんてのをやってたので、少しは出版についての知見がある。はず。だよあな。
てことでこの雑記帖の過去記事をざらっと漁って、シャベル売りっぽい記事を眺めた。
『愚痴じゃ』 2001/5/7
編集の仕事でナニが面白いかと言えば「新人のデビュー」。以前はそれが自由に・わたしの意思でできたのに、ここんとこそれがない。売れるのは、すでに売れてる名前のある作家であり、限られた狭いジャンルであり。
『あれこれと…ねぇ』 2002/5/13
某センセと電話してて、
「結局ストーリーどうなる?」「考えたんですけどありきたりなものでいくことになります」
たぶん、当人は気づいてないだろうけど、「ありきたりなもの」を描くというのは大変なことで、さらに、ありきたりなものを「描きます」と自分の口でいうのはもっと凄いことなのだ。この某センセ、去年は増刷を何冊もやってる男。
『赤字かぁ。。。。』 2003/11/10
最初、想定した読者層はどのような属性のひとたちなのか、そのマーケットはまだあるのか、彼らの購買行動に変化はあったのか。
現状の誌面から、どんな読者が買ってるのか・読んでるのか、想像できるかどうか、が全てだ。ここで想像できないようなら今たずさわってる雑誌にはまったく意味がない・売れなくて当然。
『11月なのに暑い』 2004/11/4
で、ふと思うと、今の状況の原因は宮崎事件にまで遡る…かも。成年マークをつけて区分販売されるようになって、市場・読者層が変わっていったということだろう。
普通にマンガとして売られていた頃は、大手のマンガよりエッチ描写が多い、というところで成り立っていたのがコンビニ流通のコットンやペンギンといったマンガ雑誌。
ところが、マークをつけるということになると、ちんぽこ・おまんこを描いてなんぼの商売が始まった。
それによって、マークをつけた本を扱う書店に行く人間とそうじゃない人間がまったく割れてしまい、中間の隙間に位置していたコットンあたりがもろに影響を受けた
『うだうだしてますですよ』 2004/12/1
紙媒体のものをそのままネットへというのが今のネットでの商売の中心なんだろうけど、それだけではどうなんだろう(ドストエフスキーとか、ありがたかったッス)かといって、巨大なカラオケと化してるネット上で、金を取るだけの価値をどうやって作る・認知させるのか、というコレという考えも思いつかんし。
これらは全部、だいたい10年前後前の過去記事。本を出す、読者に届ける、読んでもらう、ということだろうから、電子書籍になっても同じこと。
軽佻浮薄ゴクツブシ、甲斐性なしの割に当時は真面目に考えてたこともあったんだなあ、と自己懐古芸。歳くっちゃったなあ。
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