ソーシャルなんちゃらとか電子書籍の進行とか
いや、もともと短気で、どっちかというとせっかち。なので、どうも進行が眠いなあ、と。
わたし個人で公開しているiPhone電子書籍アプリ「小説同人誌Select」は、毎度ながら app store の審査に二週間ほど待たされている。請負仕事の方の電子書籍も、わたしの作業はほぼほぼ終了してるんだけど、先方作業がスタックしていて待ち状態になっている。ただ待ってるだけじゃ能がない。種まきしないと干上がってしまうので、手元にある薄い本を読んだり、ネット徘徊して探したり、昔の知り合いにメールしてみたり。
ちらっと聞いたところによると、iPhoneアプリは過当競争もいいところで、無料で広告モデルか、有料でも最低の85円(レートで変わる)が主戦場。でも、アプリじゃなくて、電子書籍というくくりだと、版元や書店が出しているストア型の無料アプリに並ぶ電子書籍は紙と同じ値段。koboもkindleも、たぶん、書店売りとほぼ同じような値段だよなあ。
先日も書いた通り、「小説同人誌Select」はならすと一日30本程度はダウンロードされている。正直、これだと桁が足りない。無料で1000ダウンロードされて、そのうち有料が1本でもダウンロード=1%もダウンロードされれば超ラッキーなぐらいで焦らず地道に増やしていこう。
ネット徘徊していて、ソーシャルなんちゃらについて腑に落ちる記事だった。
https://careerhack.en-japan.com/report/detail/34
> 自分撮り写真をFacebookのプロフィール画像にした人が、Yahoo!のニュースなんかに
> コメントして「いかにもいいこと」を語っているのを目にするようになった。本人たち
> は、自分の友達に向けて書いてるつもりなのかもしれないけど、ニュースのコメント欄
> とかにそれが載ってますよね。かつてのインターネットの雰囲気からするとすごく違和
いやもう、一億全員ワイドショーのコメンテーターみたいなもんで、目にはいるとうんざりすることが多い。
昔々、PC-VANというパソコン通信でネットを初体験。PC-VANは火事場の罵倒芸がステータスという側面もあって飽きずに眺めていた。「わからないなら黙ってろ、このメクラが」「差別用語はいけません!」で、このメクラと罵倒していた側のひとが実際全盲の弁護士さんだと知ったときの驚き。自分がモノしゃべる立ち位置は衆人環視・不特定多数というのを痛感したし、いくらでも専門の知識を持った人間がいることも実感。
上記の記事のように、「いかにもいいこと」や、警句、格言めいたことをいう恥を知った。
「賢くて、偉そうな人に限って、物事を要約したがるんだよ」
「と言うと」
「超能力はこうだ、とか、信じる人はどうだ、とかね。たとえば、映画を観ても、この映画のテーマは煮干しである、とかね、何でも要約しちゃうの。みんな一緒くたにして、本質を見抜こうとしちゃうわけ。実際は本質なんてさ、みんなばらばらで、ケースバイケースだと思うのに、要約して、分類したがる。そうすると自分の賢いことをアピールできるから、かも」
とか
「一般論はやめてくれ。それが、女性全員の問題なのか、ある特定の女の問題であるのか、おれは知らない。ただ、おれにわかっているのは、それが、きみの悩みの種の一つであるかもしれない、ということだ。そうであれば、解決できる。なにかを知っている、ということと、なにかを感じてそのように行動する、つまり、そうと信じることとは、別問題なんだ」
とか、小説をたくさん読むといいと思う。
・ 小説同人誌Select 公開中
・iTunes Store はこちら→ https://itunes.apple.com/jp/app/id546230414?mt=8
» ローカル環境で電子書籍を作る、Macアプリ・Windows版ツール 「かんたんEPUB3作成easy_epub」
停滞中
電子書籍アプリを app storeにとりあえず公開したものの、文字の滲み・ボケがあったので修正して、再度審査申請中。一週間経ってもまだ絶賛放置プレイ中。今の状態でHappyReadingにバナーをつけたり、twitterなどで告知しても「わ、読みにく!」と思われるので、人通りの少ないこの雑記帖で告知してるだけ。次の収録作品も準備中で、文字のボケを直したものが公開されたら、またすぐに作品を追加して審査申請する予定。
にしてもなあ。年会費を取られてるわけで、審査に10日もかかったひにゃ、文字通り無駄に時間が費やされてしまう。OSのバージョンアップや、新iPhoneなどでリソースが割かれて大変なんだろうけど、もう少しスピーディにやってもらいたい、うううむ。
そういや。いつの時代も同じことの繰り返しには違いないだろうけど。
twitterなどを見ていて唖然としたのが。自分たちで本を作れば粗利が!とか個人で本を作って出せばすばらしい!とか、今、まさに今これが新しい!という記事。おいおい、そんなもの、同人誌じゃ30年以上も前からやってることだぜ、と呆れてしまう。ちょっと調べればわかること。従来の同人誌と今その新しいものが、どこが違っていて、ここが新しい、というのなら面白い・参考になる記事、ツィートにもなるだろうけど、ただただ、語彙貧困、凄いとしか言ってない。薄っぺらで、ただの周回遅れをゲームの先頭ランナーとして持ち上げている。それでキュレーターとかアルファブロガーというらしい。恥ずかしくないのかねえ。
んなこんなで、この一週間は請負仕事の打ち合わせをして、そのための資料を漁ったりしただけで、実際に生産的なことをしてないよなあ。どんなことでも、なにかカタチにしていないと焦燥感にかられる小心者だ、おれ。
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PVなんてアテにしちゃいけない
少し前まで仕事で毎日アクセス解析をしていた。
何のためにアクセス解析なんてのをするのかというと、ユーザーの興味はどこにあるのか、ユーザーをうまく誘導できているか、ユーザーが困っているのはどこか、を調べて、地道に地味にサイトを改修、リピータを増やしてひとの集まるサイトにするため。
apacheの生ログが原典。
1
apacheのアクセスログを見ればスグにわかる。
・どのページに着地したのか。
・どこから来ているのか。
・ブラウザはなにを使っているのか。
2
apacheのアクセスログをもとに加工・小細工が必要。
・何ページ見ているのか。
・滞在時間。
・離脱したページ。
3
サイトの構成と合わせて見るべきこと。
・ページ遷移の関連性
・ページの最後まで見てるかどうか。
アクセスログ解析で把握するのは、大雑把にこの3つ。
1と2は単純に集計すれば出てくる。
概略を知るには、google analyticsなどアクセス解析サービスを使えばいい。ただ、この手のサービスは、サイト規模が大きくなると=アクセス数が多いと、数字を足切りされたり丸め込まれたりすることがあるので、注意が必要。
3はページのURLを分類したりそれをもとに集計したり。
サイトの意図を強く反映した解析が必要なもので、市販のアプリやWEBサービスでは痒いところに手が届かない。サイト構成に現物合わせでスクリプトなりを作ることになる。さらに、特集企画などのページを作ってそこから購入に繋げる、なんてことはしょっちゅうあるので、その場その時に合わせて作らなきゃいけない。
てなことをやるにあたって、問題なのが、クローラとかロボットとか言われるアクセス。
googleやbingなどの検索エンジンがページをインデックスするためにアクセスしてくるんだけど、人間じゃないアクセスは、アクセス解析の邪魔。
通常、クローラはユーザーエージェントに bot や crawlerなどが含まれるので、Useragentを見て分別、クローラのアクセスを集計から外すことができる。
ところが、msnbotというマイクロソフト、bingのクローラは、ユーザーエージェントにクローラであることを示す単語が含まれない。ブラウザを使ってアクセスしている人間と区別がつかない。ipアドレスからホストをひけば、msnbot という文字がホスト名入ってるのでそこで初めてクローラだと判断できる。けど、ipアドレスからホスト名を取得する gethostbyaddr は、処理が重い場合がある。ウチみたいな辺境ならともかく、巨大なECサイトなど、アクセスログが膨大な場合、処理するのに時間がかかるのは困る。
たとえば一日あたり。ユニークユーザーが6000とかページビューが50万とかあるうち、雑音として入り込んでもしょうがないよね、という範囲ならいいけど。クローラ・ロボットはいろんな名前、カタチでやってくる。毎日アクセスログをチェックして新たなクローラがすり抜けて混じってないか見なきゃいけない。消耗戦。
ちなみに、apacheのログ解析の定番正規表現。これが最速らしい。
ネットの広告屋は「こちら、アクセスがこんなにあって、ページビューはすごいですよ、なのでひとついかがですか」なんてことを言ってるけど、そのアクセス、本当に人間がページを見てるアクセスなのか、また別の話なんだろうな。
WEBって、ほんと基準になるものがなさすぎ。
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webは速さが絶対正義
googleさまの記事によるとページ表示は最悪でも2秒以内、理想は1秒以内。amazonに関する記事だと表示が0.1秒遅くなると売上が1%落ちるし、googleの記事だと表示が0.5秒遅くなると検索数が20%落ちる。らしい。
かたやECサイトだし、もう一方は検索で広告商売なので、こうしたデータからすると、表示速度は売上直結死活問題。コミュニティサイトやブログ、ニュース系サイトなどはそこまでシビアじゃないと思うけど、待たされるのはストレス、に違いはない。
情報設計とか、ユーザビリティとか、機能面とか、デザインとか、いろいろ言われて、サイト作りに盛られていく。この過程で、組織内の大きな声の人間や、正論クンの言うとおりになってしまって、表示速度のことに気づくのが、ほぼサイトが完成する公開直前のテストだったりして仰け反ることになる。
そりゃ、そんな機能あったらいいよね。キャッチーで人目をひくよ、このデザイン。動線確保のためにショートカットリンクは常に表示だよ、やっぱり。
なんてことやってると、表示速度は、確実にコンマ何秒かずつでも遅くなっていく。サーバーの設定で頑張って、プログラムで頑張ってるのに、わざわざ遅くなる要因をつけ足してることに変わりない。
どんな魅力的なサイトでも使ってもらってなんぼ。アクセスしてページが開くのに、ひと呼吸もふた呼吸も待たされたんじゃ、面倒で離脱する。リピータになってくれてるのに、いつも使ってるうちにイライラがたまって、そのうちアクセスしなくなる。
てことで、この雑記帖みたいな辺境も、twitterやamazonからデータを取得するコンテナが増えてくると、その分表示速度が落ちてくる。なので、ごそごそいじって、ajaxでの取得に切り替えた。ページ全体の表示とはまた別扱いなのが、ajaxのいいところ。今まで4秒ぐらいかかってた表示がぎりぎり2秒台まで短縮できた、かな(前職のダウンロード配信サイトでは、ストップウォッチを片手に表示速度をチェックして、速度が出ないので公開延期になったりもした)
てな細工を先日やったこともあって、表示速度について、電子書籍検索サイト 「電子書籍を探すなら hon.jp」 のAPIをちょっといじってみて気になった。ここは、電子書籍を総ざらいで検索できるのでかなり便利なサイト。perlでごそごそいじってウチに組み込もうとしたところ、速度が出ない。RESTのURIをそのままブラウザに入れても、レスポンスがかなり遅い。6秒程度かかるケースもある。
↓たとえばこんな検索
キーワード:山田風太郎・ジャンル:国内文学・ハードウエア:iphone
ユーザーページも、本を起点にユーザーを結びつけたり、ajaxで画面遷移なく直観的に使えるようにしたり、機能豊富でやろうとしてることは大賛成だし、かなり面白い。でも、ここも速度が出てない。一度公開してしまってる機能を引っ込めるのはちょっとアレだけど、整理して速度を見直すか、速度が出てなくて待たされてる感を少しでも軽減できるような効果を検討するとか、お願いしたいところ。
文句ばかりつけたけど、電子書籍検索に関して、このサイトは本当にオススメ!
あと、やっぱりなんちゅーか。電子書籍に統一のコードがないのが(?)困る。
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ネット記事の原稿料
ネットで仕事を見つけるためのマッチングサイトには、ライティングの仕事も掲載されている。そのほとんどはブログへのヤラセの投稿、あとはSEOがらみの記事や、ネタ・テーマを指定されての記事。原稿料がびっくり。400字詰め原稿用紙に換算すると、1枚50円程度になってしまう。
また、いわゆるニュースサイトやポータルサイトに掲載するような記事も1枚500円程度。
わたしは以前、弱小出版社にいた。原稿料も、大手出版社と比較すると安かった。それでも原稿を頼むときは1枚2000円程度になるように調整してお願いしていた(ペラ1000円)それもほぼ10年前。
ネットに掲載されているテキストの質うんぬん。そりゃこのギャラじゃ、その程度にしかならんだろう。書き散らして、かき集めて、なんぼにするしかない。
ネットは印刷も紙も運送代も必要ない。言ってみれば、タダで情報を発信できる。なので、コンテンツにも金をかけない。って、違わないか。だからこそコンテンツに金をかけられるんじゃないのか。
ネットで金にする(最近ではマネタイズとかいうらしい)有効な方法がないもんだから、コンテンツに金をかけられない。安いコンテンツが垂れ流されたんじゃ、そんなものに金を払おうとも思わない。という悪循環じゃないのかね。
WEBサイトを構築するのに、制作会社に依頼すると、何人月とか工数という妙な単位を持ち出されて、ちょっとしたサイトを作るのにン百万単位になることも珍しくない。器を作るのに金をかけるヒマがあったら、中身に金かけろ、だ。
ネット企業の経営者や、アルファブロガー(ってなんじゃそりゃ)あたりの言ってることを見てると、なんちゃら新聞に掲載された、だの、どこそこの番組に出た、だの。既存メディア万歳で、ネットをメディアとしてなんとかしよう、なんて意識は感じられない。
結局、従来の権威が大好きなだけじゃん。
それで意識が高いだ低いだ、よく言ってんなあ、と思う。
テレビラジオ新聞雑誌書籍などなど、既存のメディアはむずかしい状況になってるんだろうけど、それにとってかわるものとして、安直にネットでいいのか、と。とってかわっていいのかな。
あっちが閉塞状況だから、こっちを見たけどあまり感心しないよなあ、という今日この頃。
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個人情報をちょっと防衛
クラウドだWEBサービスだ、これが便利、意識の高い人間ならこれだ!みたいなこと言っちゃってる記事もあるけど、わたしはグーグルだろうがアマゾンだろうが、ネット企業は信用しない。ていうか、ネットの生い立ちからすると、ネット上にプライベートな場所などありえない。
なので、漏れると困るような情報は、ローカルPCか手帳。WEBにあげるなんてとんでもない、と思ってる。
とはいえ。WEBで営業するとか、自分宣伝するとか、通販するとか。そういった場合に、続きはWEBで、というわけにはいかない。メールアドレス、住所、電話番号などをWEBサイトに掲載する必要が出てくる。具体的に言うと、特定商取引にもとづく表示は、連絡先、電話番号の表示が決められている(ネット上で販売してたり、サービス提供して金銭のやりとりが生じるのに、特定商取引の表示がないようなサイトは、法律違反)
提供しているものを求める顧客に情報を開示するのは当然だし、むしろそれが目的だからいい。問題が、ロボットや名簿収集業者による地引網的な情報収集。
このブログのプロフィールや、 創作文芸見本誌会場HappyReading の特定商取引にもとづく表示といった個人情報は、現時点で、簡単にコピペできない、ロボットによる自動収集ができないように小細工してある。
個人情報防衛策Tipsってやつだ。
その0.
ページに表示するのは ajax 経由。
その1.
javascriptがONになっていていないと表示しない。
その2.
jQueryを利用して、コピーできなくする。
その3.
ajaxで呼び出されるスクリプト側でリファラやbotなどのチェック。など、ロジックをいれて、ページ表示をコントロール。
これだけで、少なくとも現時点では、クローラによる収集を回避。ひとを使った収集も、コピペができないので面倒になっている。
やり方次第で、無防備無自覚に、個人情報をばら撒くことは避けられるので、プロバイダなどに問い合わせてもいいかも。
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