雨の日は暗いのだ

不景気が続く。
エロ業界は不景気に強い、などと聞くがとんでもない。不景気は不景気なのだ。雑誌が軒並み赤字なのはともかく(…って、「ともかく」などと言ってていいのかどーかはまた別の話)コミックスの売上までが落ちてきている。
初刷り部数が取れない。5年ぐらい前までだったらあっさり2万近く確保できていた部数が今や1万を死守するのに四苦八苦。当時と違って、月に150点前後出ている現状を考えると、しかたないかもしれんが。
こうなると、部数が確保できて・計算のたつ、売れてる作家に注文が殺到するだけで、それ以外は、出すに出せない、という業界ぐるみで既存資産の食いつぶし状況。売れてる、といわれる作家も最初は「売れなかった」のが大半だ。それをきちんと店頭に並べてきたからこそ、「売れてる」となったことを忘れてやしないか。今「売れてる」作家ばかりに集中してたんじゃ、「次」が出てこれないだろうが。
景気が良ければ、「次」を見る余裕がどの出版社にもあって(さらに、中間搾取業者/ひらたく言うとダニみたいな存在の「取次ぎ」にも)なんとかなったんだろうけど、この不景気じゃその余裕もないんだろうなぁ。
マンガ、エロマンガの世界だけの話じゃなく、小説の世界では、こーいった状況がもっと前から起こってるみたいで、「いきのイイ新人の書き下ろし作品がハードカバーで」、なんてのを書店のレジ前平台に並ぶ光景を見ない。
自分のことでいっぱいになってしまうと、他人に・フィクションに感情移入してるヒマなんざ、どこにもない、てコトかなぁ。
今を食いつぶして、将来に借金を押しつける、自民党のやりかたにそっくり(苦笑)
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