化猫・薬売り

初老を目前に控え、いろいろ考えないといかんなぁと思いつつ。「パイレーツオブカリビアン2」とか「化猫−怪」とか「獣王星」にハマってみたり「ファンタスティック4」に呆れてみたり。
特に、フジの深夜枠でやったらしい「化猫」が驚きの拾い物だった。キャラデザインがいいし和紙に投影したような画面も面白い。結界の札とか天秤とか塩とか、小道具・ディテールが凝っていて説得力のある絵になっている。んでもって「薬売り」のキャラが立ちまくり。いやほんとかっちょええのだ。夢枕獏と菊地秀行合作原作に、天野嘉孝と高橋葉介が絵をつけたような感じか。
化猫にいたるまでの悲劇が涙腺にくる演出で、安直な勧善懲悪伝奇ヒーローものにならない。
第三者がふらっとやってきて、家の暗部を照らし出す、というのはハードボイルド小説の王道骨格。全員なんらかの関わりがあって、事件によって各自の事情が明らかになって絡み合う。
「薬売り」というのは江戸時代は出入り自由の第三者だった、らしい(?)私立探偵役としてもってこいのポジションじゃありませんか。これ一本じゃもったいないキャラと設定。…でもたぶん続編は無理、なのかな。
フジTVが主題歌に元ちとせとか松任谷夫妻を使ったり「アニメじゃないところに」金を使って作ったものらしく、たぶん権利関係も面倒で続編は期待薄。ほんともったいないよなあ。
うーん、こうやってふと電車の中で思い出すだけでたぎるアニメなんてひさしぶりやなあ。
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